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ロシア海軍のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは近代化改装を終えて北方艦隊へ復帰した


『タス通信』より
2016年12月26日9時46分配信
【『ズヴェズドーチカ』はロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」の工場修理を完了した】
アルハンゲリスク、12月26日/タス通信

セヴェロドヴィンスク艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』(株式会社『統合造船業営団』へ含まれる)は、ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」(プロジェクト1164「アトラント」)の工場修理を完了した。
11月24日・土曜日、艦は同社の水域を去り、セヴェロモルスク北方艦隊主要基地へ進路を取った。
月曜日、造船所広報サービスは発表した。

「2011年に始まったマルシャル・ウスチーノフでの作業中に、艦船修理センターは、艦の船体構造、機構、推進器グループ、主動力装置、巡洋艦の総合システムの修理を実行しました。
電波電子兵装システムの近代化が実施され、デジタルの同類装置へ交換しました」

声明では、こう述べられた。

同社は、「マルシャル・ウスチーノフ」の修理により『ズヴェズドーチカ』が得た経験は、同型の巡洋艦「モスクワ」「ワリャーグ」の修理期間の短縮を可能にする事を指摘した。

10月末、「マルシャル・ウスチーノフ」は工場航行試験プログラムを実行する為に出航した。
約1ヶ月間に渡り続いた海上条件下での巡洋艦のシステム及び機構の数多くの点検により、艦の高い動作特性が確認された。
実施された試験の結果により、北方艦隊司令官ニコライ・エフメノフ中将は艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』のスタッフへの感謝の意を表明した。

ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」は1978年にニコラエフ造船工場で起工された。
1986年9月に北方艦隊の戦闘編制へ受け入れられ、1994年~1997年にはサンクトペテルブルク『北方造船所』で近代化が実施された。
排水量-11380トン、全長-186メートル、幅-20.8メートル、速力-34ノット(時速約63km)、航続距離-約8000海里、乗員-510名。
主要兵装は、核弾頭を搭載可能な超音速対艦有翼ミサイルP-500「バザーリト」の16基の発射装置である。
ロシア海軍には、同型の3隻のロケット巡洋艦が在る。
「モスクワ」-黒海艦隊、「ワリャーグ」-太平洋艦隊、「マルシャル・ウスチーノフ」-北方艦隊



北方艦隊プロジェクト1164「アトラント」(「スラヴァ」級)ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」(1986年11月5日就役)は、2011年6月、オーバーホールの為にセヴェロドヴィンスク市「ズヴェズドーチカ」工場へ到着しました。
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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
2011年6月30日14時25分配信
【北方艦隊のロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」は修理と近代化の為にセヴェロドヴィンスクへ到着した】

2012年10月末、ドックへ入渠しました。
[スラヴァ型ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはドック入りした]


2013年6月20日、進水式典が行なわれました。
[ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは進水する]


その後、レーダーなどを換装する近代化改装工事が始まりました。
[ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは近代化改装される]

「マルシャル・ウスチーノフ」は、2015年末までにロシア海軍へ復帰する予定でしたが、2016年末に延期されました。
[ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは2015年末にロシア海軍へ復帰する]
[ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは2015年末までにロシア海軍北方艦隊へ復帰する]
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは新型ミサイル兵装を受け取り、2016年に復帰する]

2015年12月初頭、「ズヴェズドーチカ」岸壁での係留試験が開始されました。
[近代化改装中のロシア海軍ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは係留試験を開始した]
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「マルシャル・ウスチーノフ」の航行試験は今年8月末~9月に開始される予定でしたが、10月末に延期されました。
[近代化されるロシア海軍のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは2016年夏-初秋に航行試験を始める]
[近代化されるロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは2016年9月に航行試験を開始する]
[近代化されるロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは2016年10月末に航行試験を開始する]

2016年10月30日、「マルシャル・ウスチーノフ」は航海試験の為に出航しました。

[近代化されたロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは洋上試験を開始した]

近代化改装された「マルシャル・ウスチーノフ」は、これまでのMR-600「ヴォスホード」に代わり、大型3次元レーダーMR-650「ポドベレゾヴィク」が装備されました。
[大型3次元レーダー「ポドベレゾヴィク」]

『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年3月18日16時51分配信
【「マルシャル・ウスチーノフ」は近代化されたレーダーを受け取った 】
「ポドベレゾヴィク」の他に、艦橋頭頂部のレーダー「フレガート-M2M」に換装されました。

「マルシャル・ウスチーノフ」は2016年11月5日に就役30周年を迎えました。
[近代化されたロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは白海で最終試験を行なう]

11月30日、「マルシャル・ウスチーノフ」は航海試験を終えて帰港しました。
[近代化されたロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは航海試験を終えて帰投した]

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航海試験を終えた「マルシャル・ウスチーノフ」ロシア海軍へ引き渡され、12月24日にセヴェロドヴィンスクを出航し、母港であるセヴェロモルスクへ向かいました。
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今回の記事では触れられていませんが、12月26日にセヴェロモルスク基地へ到着しました。
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「マルシャル・ウスチーノフ」は、復帰後の2017年初頭に地中海へ向かいます。
[近代化改装されるロシア海軍のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは2017年初頭に地中海へ行く]


「マルシャル・ウスチーノフ」以外のプロジェクト1164ロケット巡洋艦も、今後の近代化改装が予定されています。
[ロシア海軍の現用ロケット巡洋艦(プロジェクト1164及びプロジェクト1144)は近代化される]

太平洋艦隊旗艦親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」は、2020年までに近代化改装が実施されます。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは2020年までに近代化改装を行なう]
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