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ロシア製ガスタービンはロシア海軍のプロジェクト22350フリゲートへ最初に装備される

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年12月29日9時35分配信
【プロジェクト22350フリゲートは、ウクライナ製に代わる最初のロシア製エンジンを受け取る】
モスクワ、12月29日-ロシア通信社ノーボスチ

最新フリゲート・プロジェクト22350は、ウクライナの同類と替える為に開発された科学生産合同『サトゥルン』製造の最初のロシアガスタービンエンジンを受け取る。
『ロシア通信社ノーボスチ』は木曜日に『統合造船業営団』総裁アレクセイ・ラフマノフより伝えられた。

以前、ウクライナは、プロジェクト22350及び11356フリゲートへの設置の為に意図されており、代金を支払い済みのガスタービンエンジンロシアへの引き渡しを拒否した。
その結果、一部の戦闘艦の完成時期は遅れた。

「ガスタービンエンジンについてですが、私共は計画に沿って作業を進めており、科学生産合同『サトゥルン』製造の最初のエンジンはプロジェクト22350が受け取り、その後、コルベット、支持動力船(註:ホバークラフトなどの事)、そして2018年半ばには、プロジェクト1135(6)フリゲートへ用いられます」
ラフマノフ
は話した。

プロジェクト22350フリゲートの排水量は4500トン、全長135メートル、幅15メートル。
フリゲートの兵装は、口径130mmの艦載砲A-192「アルマート」、16基の対艦ミサイル「オーニクス」あるいは「カリブル-NKE」の為の発射装置、高射ミサイル複合体「ポリメント-リドゥート」から成る。
海軍の為に合計で8隻の同プロジェクトのフリゲートが建造される。



ソ連/ロシア艦船用ガスタービンエンジンの製造には、ロシア「サトゥルン」、「アヴローラ」、「トゥルボコン」ウクライナ「ゾーリャ-マシプロイェクト」が関わっており、エンジンの最終組立は「ゾーリャ-マシプロイェクト」で行なわれていました。

プロジェクト22350フリゲートの為のガスタービンM90FRは、ロシアウクライナの共同開発であり、これも、主な部品はロシアで製造し、最終組立はウクライナで行なわれていました。
[ロシア新世代艦のガスタービンとディーゼル]

しかし、2014年2月末からのウクライナ危機、3月のロシア連邦によるクリミア半島編入により、ウクライナロシアの関係も悪化し、ガスタービンエンジンに関する「分業体制」も瓦解しました。
[ロシア海軍の新型フリゲートの建造は停滞する]
[ロシアはガスタービンエンジン供給中止に関してウクライナを訴える]

プロジェクト22350の場合、1番艦と2番艦のガスタービンは納入されましたが、3番艦以降の供給は途絶えました。
この為、ガスタービンの最終組立もロシア国内で行なう事になりましたが、最初のエンジンが供給されるのは2017年になります。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート・プロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)3番艦以降の為のロシア製ガスタービンは2017年末から供給を開始する]

この他、2016年10月末に1番艦が起工されたプロジェクト20386コルベットには、M90FRによるガスタービン電気推進システムが採用されています。
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[ロシア海軍の新世代コルベット・プロジェクト20386はガスタービン電気推進システムを装備する]


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ロシア造船業の総元締である『統合造船業営団』総裁アレクセイ・ラフマノフ氏の発言によると、ロシア国内で製造されるガスタービンは、まずプロジェクト22350へ回され、その次にはコルベットプロジェクト20386へ、更にはホバークラフト水中翼船などへ回されるとの事です。

そして、2018年半ば以降には、建造が中断しているプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)の後期建造艦へ回される事になるようです。
[アドミラル・グリゴロヴィチ型フリゲート]
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