ロシア海軍航空隊は2機の近代化された対潜哨戒機Il-38Nを受領した
- カテゴリ:ロシアの対潜哨戒機

『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2016年12月29日13時5分配信
【(ロシア)海軍は近代化された2機の対潜航空機Il-38Nを受領した】
イリューシン記念航空複合体は、ロシア海軍の為の2機の対潜航空機Il-38の修理と近代化を完了した。
12月29日・木曜日、同社広報サービスは発表した。
国家契約の条件下でロシア海軍航空隊の対潜航空機はIl-38Nへとアップグレードされる。
ロシア海軍へ引き渡された航空機は、海軍航空隊司令官ヴィクトール・ポタポフとソ連邦英雄海洋飛行士ミハイル・ヴェロビツキーの名を受けた。
Il-38は対潜航空機であり、旅客機Il-18Vをベースにして1961年に開発された。
自身で、或いは対潜艦と合同で潜水艦を探知、破壊する為、海洋偵察、捜索救助作戦、機雷源敷設の為に意図されている。
近代化されたIl-38Nは探索-照準複合体「ノヴェッラ」を装備し、距離90kmまでの空中目標、320kmまでの水上目標の発見が可能である。
このシステムは、水上及び水中の32個の目標を同時に追尾する。
対潜水艦戦闘に加え、Il-38Nは、電波電子偵察哨戒航空機としての任務の遂行が可能である。
『イリューシン』公式サイトより
【Il-38対潜航空機】
旅客機Il-18をベースに開発された対潜哨戒機Il-38は、1961年9月27日に初飛行し、1967年から1972年までに65機が生産されました。
現用のIl-38は、Il-38N仕様への近代化改修を受けます。
Nは「ノヴェッラ」Новелла(短編小説、新規追加条項)の略です。
Il-38の上部に追加されたのが「ノヴェッラ-P-38」複合体です。

北方艦隊は、2012年3月にIl-38N(15号機)を受領していますが、これはプロトタイプのようです。
[ロシア北方艦隊は近代化された対潜哨戒機Il-38Nを受領した]
[ロシア北方艦隊は近代化された対潜哨戒機Il-38Nの飛行訓練を開始した]

2014年7月15日、Il-38Nの「量産機」(機体番号19)がロシア海軍へ引き渡されました。
[近代化された対潜哨戒機Il-38Nは7月15日にロシア海軍へ引き渡される]
[近代化された対潜哨戒機Il-38N量産1号機はロシア海軍へ引き渡された]
その後、27号機、24号機、23号機が改修を終えてロシア海軍航空隊へ引き渡されています。
2015年3月30日には太平洋艦隊航空隊が初めてIl-38Nを受領しています。
[ロシア海軍太平洋艦隊は近代化改修された対潜哨戒機Il-38Nを受領した]
6月30日、5機目となる「フョードル・ゾロトゥヒン」号(機体番号78、RF-75338)がモスクワ近郊のジュコーフスキー飛行場でロシア海軍航空隊へ引き渡され、7月20日にカムチャツカ半島の航空基地(エリゾヴォ)へ到着しました。
[ロシア海軍航空隊は5機目の近代化された対潜哨戒機Il-38Nを受領した]
[ロシア海軍航空隊の近代化改修された対潜哨戒機Il-38N『フョードル・ゾロトゥヒン』号はカムチャツカへ配備される]
[ロシア海軍航空隊の近代化改修された対潜哨戒機Il-38N『フョードル・ゾロトゥヒン』号はカムチャツカのエリゾヴォ基地へ到着した]
Il-38Nの第1バッチ近代化改修機の5機は、以下の航空基地へ配備されます。
・19号機「ラジー・パンコフスキー」(RF-75355):エイスク(クラスノダール地方)
・27号機「ヤコフ・クテポフ」(RF-75320):エイスク(クラスノダール地方)
・23号機(RF-75322):ニコラエフカ(沿海地方)
・24号機(RF-75341):エリゾヴォ(カムチャツカ半島)
・78号機「フョードル・ゾロトゥヒン」(RF-75338):エリゾヴォ(カムチャツカ半島)
Il-38Nの第1バッチ近代化改修(2012年契約締結)は5機で終了しますが、これに続く第2バッチの近代化改修の為の契約も2015年5月に締結されました。
[ロシア海軍航空隊の為の対潜哨戒機Il-38近代化改修の第2バッチの契約が締結された]
そして2016年12月29日、第2バッチの第1陣2機がロシア海軍へ引き渡されました。
「ヴィクトール・ポタポフ」と命名されたのは22号機、「ミハイル・ヴェロビツキー」は11号機のようです。
ロシア海軍のIl-38は、2020年までに合計28機がIl-38N仕様へ近代化改修されます。
[ロシア海軍航空隊は2020年までに計28機の近代化された対潜哨戒機Il-38Nを受領する]
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