第3のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)アドミラル・マカロフは2017年春にロシア海軍へ引き渡される

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2017年1月11日14時3分配信
【フリゲート「アドミラル・マカロフ」は2017年第1クオーター(1月-3月)に(ロシア)海軍へ引き渡される】
モスクワ、1月11日-ロシア通信社ノーボスチ
プロジェクト11356フリゲート「アドミラル・マカロフ」は、高射ミサイル「シチーリ」の発射成功により国家試験プログラムが完了した後、2017年第1クオーター(1-3月)にロシア海軍へ引き渡される。
水曜日、『ロシア通信社ノーボスチ』は、造船工場『ヤンターリ』広報秘書官セルゲイ・ミハイロフより伝えられた。
「アドミラル・マカロフ」はプロジェクト11356フリゲートシリーズの3隻目であり、『ヤンターリ』工場で2012年12月に起工され、2015年9月に進水した。
「フリゲート"アドミラル・マカロフ"に関する我々の計画は差し迫っておりますが、国家試験の枠組みを完了させる為、更なるものを必要としております。
特に、高射ミサイル複合体シチーリの発射試験を実施しなければならず、それが行なわれた後でのみ、同艦の国家受領試験プログラムは完了し、海軍へ引き渡す用意が整います。
私共は、可能な限り早期の実行を願っており、今年の第1クオーター(1月~3月)には海軍へ引き渡せるものと見込んでおります」
ミハイロフは話した。
彼は、同艦の国家試験プログラムにおける複合体「シチーリ」からの高射ミサイル発射は、2016年には気象条件の為に出来なかったと説明した。
プロジェクト11356艦は、単独或いは連合部隊の一員として水上艦及び潜水艦へ対抗し、空中攻撃手段からの攻撃の撃退の為に意図されている。
それは、有翼ミサイル「カリブル-NK」を含む汎用ミサイル砲兵装と、対潜及び対空防衛の為の現代的な電波技術装置を有している。
同シリーズ艦の排水量は約4000トン、全長125メートル、30ノットの速力を発揮する。
プロジェクト11356のトップ艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、2016年3月11日に発注者へ引き渡された。
シリーズ第2のフリゲート「アドミラル・エッセン」は6月7日に海軍へ引き渡され、双方の艦は黒海艦隊の戦闘編制へ加わった。
[アドミラル・グリゴロヴィチ型フリゲート]

プロジェクト11356R警備艦(フリゲート)3番艦「アドミラル・マカロフ」は、2012年2月29日にカリーニングラードの『ヤンターリ』造船所で起工されました。
[改タルワー級フリゲート「アドミラル・マカロフ」起工]
それから3年半後の2015年9月2日に進水しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の新型警備艦(フリゲート)アドミラル・マカロフは進水した]
2016年4月1日、造船所の岸壁で係留試験が始まりました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の新型警備艦(フリゲート)アドミラル・マカロフの係留試験が始まった]
2016年7月9日に『ヤンターリ』造船所からバルチースク海軍基地へ移動しました。

7月29日、工場航行試験が開始されました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)3番艦アドミラル・マカロフの航行試験が始まった]
工場航行試験は9月下旬までに終了し、10月7日からは最終試験となる国家受領試験が始まりました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)3番艦アドミラル・マカロフの国家受領試験が始まった]
10月16日、「アドミラル・マカロフ」は、有翼ミサイル「カリブル」などの兵装試験を実施する為、バレンツ海方面の移動を開始しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)3番艦アドミラル・マカロフは兵装試験の為にバレンツ海へ向かった]
10月24日に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦3番艦アドミラル・マカロフは兵装試験の為にセヴェロモルスクへ到着した]
11月初頭にはバレンツ海で沿岸目標への有翼ミサイル「カリブル」発射試験を実施しました。
[ロシア海軍の最新警備艦アドミラル・マカロフはバレンツ海で巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
その後も各種兵装の射撃試験が実施されました。
[ロシア海軍の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・マカロフのバレンツ海における兵装試験は完了した]
バレンツ海での試験を終えた「アドミラル・マカロフ」は、11月25日にバルチースクへ戻りました。
[ロシア海軍の最新警備艦アドミラル・マカロフは北方での兵装試験を終えてバルチースクへ戻った]
12月8日からバルト海で最終洋上試験が始まりました。
[ロシア海軍の最新警備艦アドミラル・マカロフはバルト海で最終洋上試験を行なう]
この試験が終わった後、2016年12月末にロシア海軍へ引き渡される筈だったのですが、年末までに試験は終了せず、2017年1月以降も試験は続けられる事になりました。
[第3のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)アドミラル・マカロフのロシア海軍への引き渡しは延期された]
今回、建造元の沿バルト造船工場『ヤンターリ』は、2016年末までに高射ミサイル複合体「シチーリ」の試験が完了しなかった為、今年に改めて試験を実施した後にロシア海軍へ引き渡す予定であることを明らかにしました。
現在の所、「アドミラル・マカロフ」は、2017年3月末頃までにロシア海軍への引き渡しが見込まれています。
プロジェクト11356R警備艦は、現在までに5隻が起工され、2隻が就役しています。
[プロジェクト11356R警備艦]
沿バルト造船工場「ヤンターリ」(カリーニングラード)で建造

「アドミラル・グリゴロヴィチ」Адмирал Григорович:工場番号01357
2010年12月18日起工/2014年3月14日進水/2016年3月10日納入/2016年3月11日就役
黒海艦隊へ編入
「アドミラル・エッセン」Адмирал Эссен:工場番号01358
2011年7月8日起工/2014年11月7日進水/2016年5月31日納入/2016年6月7日就役
黒海艦隊へ編入
「アドミラル・マカロフ」Адмирал Макаров:工場番号01359
2012年2月29日起工/2015年9月2日進水/2017年春就役予定
「アドミラル・ブタコフ」Адмирал Бутаков:工場番号01360
2013年7月12日起工/
「アドミラル・イストミン」Адмирал Истомин:工場番号01361
2013年11月15日起工
ただし、4番艦と5番艦は、現在、工事が中断されています。
2016年10月15日、インドのゴアでロシアとインドによる各種兵器輸出協定が締結されました。
この中には、プロジェクト11356フリゲートの売却も含まれています。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年10月15日13時12分配信
【プロジェクト11356フリゲートは「ブラーモス」ミサイルを装備できる】
ロシアはインドへ4隻のプロジェクト11356フリゲートを売却しますが、この内の2隻はロシアの造船所で建造し、あとの2隻はインドの造船所でライセンス建造するとの事です。
ロシアで「建造」される2隻が、工事が中断された「アドミラル・ブタコフ」と「アドミラル・イストミン」である可能性は高いでしょう。
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