ロシア海軍の為の対潜/対魚雷複合体パケート
- カテゴリ:ロシア海軍の艦載兵器
『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2017年1月24日11時9分配信
【ロシアは世界に比類なき対魚雷兵器を開発している】
モスクワ、1月24日、インタファクス-AVN
コーポレーション『戦術ロケット兵器』は、比類なき対魚雷兵器の開発を行ない、軍備に在る魚雷兵装の近代化の為の措置を実行する。
コーポレーションの総取締役ボリス・オブノソフは述べた。
「海軍の艦の兵装の為の、もう1つの製品~小型対潜・対魚雷複合体パケート-E/NKは、世界に比類なきものです。
敵の船と潜水艦を魚雷で破壊し、そして魚雷攻撃から艦を防護する任務を果たす事が出来ます」
火曜日、ボリス・オブノソフは『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』のインタビューに対し、こう話した。
彼によると、コーポレーションは更に、水中で秒速100メートルまでの速力を発揮するユニークな水中ロケット「シクヴァル-E」の近代化の作業を進めている。
「作成される汎用深海誘導魚雷は、ロシア標準、そしてNATO標準の魚雷発射管の搭載弾薬の構成へ含める事が出来ます」
ボリス・オブノソフは話した。
彼は、魚雷に加え、対艦ミサイルKh-35Eをベースに作成されるミサイル複合体の売り込みは上手く行っている事を指摘した。
それは、艦載複合体「ウラン-E」と移動式沿岸ミサイル複合体「バル-E」である。
現在、より現代的なミサイルKh-35UEの提示された複合体への適応が進められている。
「沿岸ミサイル複合体バル-Eは、超音速有翼ミサイル"ヤーホント"(3M-55E)を装備する作戦-戦術級の沿岸ミサイル複合体バスチオンと共に沿岸境界線防護の任務を申し分なく果たす事は注目されます」
ボリス・オブノソフは話した。
彼によると、コーポレーション『戦術ロケット兵器』は、コンツェルン『海洋水中兵器-水中機器』の一員へ加わった後、その子会社としてロシア海軍の為の魚雷兵器の主要な開発者及び供給者となっている。

記事冒頭で登場する「パケート-NK」は、ロシア海軍の新世代水上戦闘艦に装備されている新型の対潜・対魚雷複合体であり、2008年に軍備採用されました。
「パケート-NK」は、プロジェクト20380コルベット、プロジェクト20385コルベット、プロジェクト22350フリゲートに装備されており、今後は、近代化改装される重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」、建造が始まったプロジェクト20386コルベット、将来に建造される原子力駆逐艦「リデル」級にも装備されます。
「パケート-NK」は2種類の324mm短魚雷を装備しており、対潜攻撃時の最大射程20km、対魚雷防御時の最大射程は1.4kmです。

潜水艦攻撃用のMTT(小型熱機関魚雷)の弾頭重量は60kg、速力は30ノット~50ノット、深度600mまでの潜水艦を攻撃できます。


対魚雷用のM-15(AT)は弾頭重量80kg、最大速力50ノット、深度800mまでの魚雷に対応できます。

コーポレーション『戦術ロケット兵器』公式サイトより
【「パケート-E/NK」】

高速水中ロケット「シクヴァル」はソ連邦時代に開発され、1977年11月29日に軍備採用されました。
533mm魚雷発射管から発射できる「シクヴァル」は最大速力200ノット、最大射程10km、有効射程7km。核弾頭を装備しており、ソ連海軍の原潜に搭載されました。
1990年以降は退役しました。
その後、通常弾頭装備の輸出型「シクヴァル-E」が開発され、外国への売り込みが行なわれています。
改良も進められています。
[超高速魚雷シクヴァルの改良型が開発される]
コーポレーション『戦術ロケット兵器』公式サイトより
【「シクヴァル-E」】
沿岸ミサイル複合体(地対艦ミサイル)「バル」は、艦対艦ミサイル「ウラン」/空対艦ミサイルKh-35の地上発射ヴァージョンです。
これまでに黒海艦隊とカスピ小艦隊、そして太平洋艦隊へ配備されています。
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