ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦アドミラル・グリゴロヴィチは2017年に長期航海を行なう
- カテゴリ:ロシア黒海艦隊(2012-2019年)

『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2017年1月27日19時44分配信
【「アドミラル・グリゴロヴィチ」乗組員は2017年に遠距離海洋航海へ向かう】
プロジェクト11356フリゲートのトップ「アドミラル・グリゴロヴィチ」は2017年に遠距離海洋航海へ向かい、それは約5ヶ月間に渡る。
『中央海軍ポータル』は、航海の準備に関する(黒海)艦隊の消息筋より伝えられた。
艦は、今後2ヶ月の間にセヴァストーポリからの出航が計画されている。
「これは、おおよその時期であり、まだ変更される可能性が有ります」
『中央海軍ポータル』の対談者の1人は説明した。
黒海艦隊広報サービスからは、航海開始日についての的確なコメントは得られなかった。
黒海艦隊の最新フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、(2016年)12月下旬に地中海からセヴァストーポリへ戻った事が想い起される。
同艦は1ヶ月半に渡り、この海域の海軍常設連合部隊の一員として滞在していた。
昨秋、フリゲートは、地中海での任務遂行中に第15回年次フォーラム『イオニア諸島のロシア週間』の行事へ参加した。
「アドミラル・グリゴロヴィチ」はプロジェクト11356フリゲートのトップである。
遠海ゾーン警備艦に属し、北方計画設計局により作成された。
同艦は2010年12月18日に造船工場『ヤンターリ』で起工され、2014年3月14日に進水した。
2016年6月末に駐留場所であるセヴァストーポリへ到着した。
プロジェクト11356フリゲートの排水量は4000トン、速力30ノット、自立航海期間30日。
艦の兵装には、有翼ミサイル「カリブル」、口径100mmのA-190砲、533mm魚雷、艦上ヘリコプターKa-27(或いはKa-31)が在る。
ロシア海軍の最新警備艦(フリゲート)プロジェクト11356Rの1番艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、2016年3月11日に就役しました。
[プロジェクト11356R警備艦(フリゲート)1番艦アドミラル・グリゴロヴィチはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]
6月9日にセヴァストーポリ基地へ到着しました。
[ロシア海軍最新フリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は黒海艦隊基地セヴァストーポリへ到着した]
7月13日には黒海で戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新フリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は黒海で砲撃訓練を行なう]
8月下旬には「抜き打ち演習」へ参加しました。
[ロシア海軍黒海艦隊とカスピ小艦隊は抜き打ち演習へ参加する]
9月24日、「アドミラル・グリゴロヴィチ」は初めての地中海航海へと出発しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチはギリシャへ向かった]
地中海へ出た「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、9月28日にギリシャのケルキラ(コルフ)島を訪問しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチはギリシャのケルキラ(コルフ島)を訪問した]

10月3日、「アドミラル・グリゴロヴィチ」はギリシャから去りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチはギリシャを去った]
10月7日にセヴァストーポリへ帰港しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチはセヴァストーポリへ帰投した]
それから約1ヶ月後の11月3日、「アドミラル・グリゴロヴィチ」は再び地中海へ向かいました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦アドミラル・グリゴロヴィチはシリア沖へ向かった]
11月4日にボスポラス海峡を通過して地中海へ入りました。

その後、北方艦隊の重航空巡洋艦(空母)「アドミラル・クズネツォフ」を中核とするロシア海軍空母機動部隊へ加わりました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-)]
「アドミラル・グリゴロヴィチ」は11月11日頃までシリアのタルトゥース港へ寄港して各種物資を補充しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦アドミラル・グリゴロヴィチは巡航ミサイルによるシリア領内のテロ組織への攻撃を準備する]
11月15日、シリア領内のイドリブとホムスのISIL(イラク・レバントのイスラム国)及びアル=ヌスラ戦線の施設への攻撃が開始されました。

[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機は初めてシリア領内のテロ組織への攻撃へ参加した]
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの艦上戦闘機Su-33の空爆によりアル=ヌスラ戦線の戦闘員30名以上が死亡した]
攻撃へ参加したのは重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の艦載機、沿岸ミサイル「バスチオン」(本来は地対艦ミサイル)であり、この他、「アドミラル・グリゴロヴィチ」も有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦アドミラル・グリゴロヴィチはシリア領内のテロ組織へ巡航ミサイルを発射した]
その後もロシア海軍空母機動部隊の一員として地中海東部に居たようですが、12月中旬には機動部隊を離れて帰路に就き、12月18日にボスポラス海峡を通過して黒海へ入りました。

2016年12月19日にセヴァストーポリへ帰港しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦アドミラル・グリゴロヴィチはシリア沖から帰投した]
その後、12月25日に92名(アレクサンドロフ・アンサンブル団、いわゆる赤軍合唱団のメンバーを含む)を乗せてソチ空港を離陸し、黒海へ墜落したロシア軍の旅客機Tu-154の捜索に参加しました。

『スプートニク日本語版』より
【露軍機ツポレフ154墜落】
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2016年12月25日10時16分配信
【ロシア国防省のTu-154の機上滞在者リスト】
未だ詳細は決まっていないようですが、「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、2017年3月頃に、約5ヶ月間の長期航海へ出発するようです。
何処へ行くのかは明らかにされていませんが、可能性が高いのは地中海東部でしょうか。
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