ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツは戦闘訓練の為に出航した
- カテゴリ:ロシア太平洋艦隊(2017年)

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年2月6日9時30分配信
【太平洋艦隊の大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」は第2の錬成任務へ取り組む為に出航した】
太平洋艦隊の大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」は、第2の錬成任務の要素へ取り組む為に出航した。
艦隊の海上戦闘訓練射爆場で艦の乗組員は、沿岸、空中、海上標的への複合砲射撃、電波電子妨害実行下での練習、艦の移動中の生存の為の闘い(ダメージコントロール)、視認性が制限された条件下での狭い場所の通過航行を行ない、更には、一連の対水中破壊工作活動へ取り組む。
海軍航空隊の艦載ヘリコプターKa-27及びKa-27PSと連携し、艦の乗組員は、合同対潜活動~対潜兵装の摸擬使用下での仮想敵潜水艦の捜索、探知、撃破を行ない、捜索救助任務への取り組む。

錬成任務K-2は、その意図する目的へ使用する為の艦の訓練、つまり艦の組織的な戦闘使用、兵装の使用である。
その枠組みにおいて、意図された任務を海上で遂行する為の乗組員と各艦艇の部品の準備の度合い、更には、様々な作戦-戦術情勢での単独での戦闘遂行が評価される。
プロジェクト1155大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」は、1980年4月19日にレニングラード(現サンクトペテルブルク)のA.A.ジダーノフ記念造船工場(現「北方造船所」)で起工され、1983年3月26日に進水し、1986年2月15日に就役し、太平洋艦隊へ配備されました。
[ウダロイ型6番艦「アドミラル・トリブツ」]
2009年6月29日から11月16日まで初のソマリア海賊対処任務の為、アデン湾へ派遣されました。
[ロシア海軍第4次ソマリア遠征]
2011年12月10日から2012年5月3日まで2度目のソマリア海賊対処任務の為、アデン湾へ派遣されました。
アデン湾から帰港途中に中国海軍との合同演習『海洋協同-2012』へ参加しました。
[ロシア太平洋艦隊第7次海賊対処部隊はウラジオストクへ戻った]
2014年からウラジオストクの艦船修理工場『ダーリザヴォード』で近代化改装が始まりました。
ガスタービンエンジンはクロンシュタット海洋工場で修理されました。
[ロシア海軍艦艇のガスタービンエンジンの修理はクロンシュタットで行なわれる]
「アドミラル・トリブツ」の近代化改装は電子機器の交換がメインであり、新たに汎用射撃管制システム「バギラ-M」、戦闘情報管理システム「シグマ」、航海レーダーMR-231、MR-231-3が搭載されました。
汎用射撃管制システム「バギラ-M」

【戦闘情報管理システム「シグマ-E」】
【航海レーダーMR-231】
【航海レーダーMR-231-3】
これに伴い、ディーゼル発電機も、従来の200kw×1基から300kw×2基に換装されました。
近代化改装を終えた「アドミラル・トリブツ」は、改装後の試験を兼ねて出航し、2016年6月20日に他の艦艇と共に宗谷海峡を東へ通過しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦艇、宗谷海峡通過(2016年6月20日)]
2016年7月に艦隊へ復帰しました。
[近代化改装を終えた大型対潜艦アドミラル・トリブツは2016年7月にロシア海軍太平洋艦隊へ復帰する]
2016年9月4日にウラジオストクを出航して中国へ向かい、中国海軍との合同演習『海洋協同-2016』へ参加し、10月5日に帰港しました。
[ロシア・中国海軍合同演習『海洋協同-2016』(2016年9月)]
2016年10月15日にウラジオストクを出航し、インド洋へ向かいました。
12月14日から21日までインドを訪れ、インド海軍との合同演習『インドラ・ネイヴィー-2016』へ参加しました。
[ロシア-インド海軍合同演習『インドラ・ネイヴィー-2016』(2016年12月)]
インドからの帰路にフィリピン、韓国、日本を訪問し、2017年1月25日にウラジオストクへ帰港しました。
そして2017年2月6日、海上での戦闘訓練を行なう為、ウラジオストクを出航しました。
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