ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワは2018年からセヴェロドヴィンスクで近代化改装を始めるかもしれない

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『イズベスチヤ』より
2017年2月7日0時1分配信
【「モスクワ」はセヴァストーポリから去る】

最も戦闘的な艦は修理のためにセヴェロドヴィンスクへ向かう。
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黒海艦隊旗艦親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」は、修理及び近代化の為、2018年にセヴァストーポリから去る。
作業は、セヴェロドヴィンスク艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』で行なわれる。
超音速対艦ミサイル「ヴルカーン」高射ミサイルシステムS-300Fを装備する巡洋艦は、「空母キラー」の異名を持つ。
専門家の意見では、更新される黒海艦隊旗艦は、最新の対艦ミサイル「オーニクス」超精密(ミサイル)「カリブル」を得るだろう。

軍当局造船業界の複数の情報筋が『イズベスチヤ』へ話したように、巡洋艦の近代化に関する基本的決定は2018年に採択される。
しかし、契約を締結すべき『統合造船業営団』(ロシア)国防省は、技術的特性及び規模に関する合意へ未だ至っていない。
双方は、今年末までに、それが実現する事を見込んでいる。

親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」は、プロジェクト1164「アトラント」のトップ艦である。
それは、「スラヴァ」という名前で1983年に運用へ入った。
1996年、親衛ロケット巡洋艦モスクワ政庁の後援を受け、巡洋艦「モスクワ」と改名された。
排水量11000トン、全長180メートル以上の艦は30ノット以上の速力を発揮する。

「モスクワ」の主砲は、16基の超音速ミサイルP-1000「ヴルカーン」である。
「ヴルカーン」は時速約3000kmの速度を発揮し、距離500km以上の水上目標を破壊する。
そして、高射システムS-300F「フォルト」「オサー-M」は、半径150kmの巡洋艦自身、更には他の艦と地上部隊を護る。

「モスクワ」は、ロシア海軍で最も戦闘的な艦である。
2008年の「8月戦争」中に親衛ロケット巡洋艦グルジア沿岸を封鎖した。
2015年11月25日にシリア爆撃機Su-24が撃墜された後、巡洋艦S-300Fシリア-トルコ境界線エリアをカバーした。
シリア作戦への参加により、巡洋艦ナヒーモフ勲章を授与された。

以前、(ロシア)国防省『統合造船業営団』は、同型の巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」を修復している。
実際には、作業は深刻な遅れを見せた。
艦は2011年に『ズヴェズドーチカ』へ向かった。
しかし、2015年第1クオーター(1-3月)に計画されていた「ウスチーノフ」の試験は、2016年末に延期された。
これにより作業費用は増加した。

艦船修理センターは、遅延について、当初の見積もりには明記されていなかった大量の作業が明らかになった為と説明した。
それ故に、修理(作業)量は3倍に増大した。
しかしながら、工場プロジェクト1164巡洋艦の修理の為のユニークな経験を得た。

「国防省が巡洋艦モスクワの修理をズヴェズドーチカへ割り当てる事を決定した場合、工場は、この艦を受け入れる用意が有ります」
株式会社・艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』
公式代理人エフゲニー・グラジシェフ『イズベスチヤ』へ表明した。
「プロジェクト1164巡洋艦の修理の側面に関する多くの問題には、マルシャル・ウスチーノフで取り組んでおります。
文書の復元、協同企業との協力の再建、機器設備の製造。
特に、この巡洋艦の修理の経験は、ズヴェズドーチカにとっては最大のみならず、最も切実なものでした」


軍事史家ドミトリー・ボルテンコフが指摘したように、プロジェクト1164巡洋艦は、その特徴的なシルエットにより「野獣の歯を剥き出しにした社会主義」の異名を得たが、その兵装は徐々に旧式化している。

「複合体P-1000ヴルカーンは強力な兵装ですが、それは1987年に軍備採用されたものであり、既に新しいものでは無い事は明白です」
専門家は語った。
「主要ミサイル複合体は、より現代的なオーニクスと入れ換える事が予測できます。
更に、艦の構造を、ある程度作り直す事により、有翼ミサイル"カリブル"発射装置の配置が可能となります。
高射(ミサイル)S-300Fとオサー-Mが、より強力なシステムと入れ換えられる可能性は除外されないでしょう」

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黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」(1983年1月30日就役)は、2015年には何度も長期航海を行なってます。
[ロシア海軍黒海艦隊の艦船は2015年に総計50万海里以上を航行した]

2015年1月1日の時点では、太平洋遠征(ニューギニア沖まで進出)から戻る途中であり、オマーンで新年を迎えました。
[ロケット巡洋艦モスクワ遠距離航海(2014年9月-2015年1月)]

2015年5月には中国海軍との合同演習『海洋協同-2015』へ参加しています。
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2015」(2015年5月)]

2015年6月には、エジプト海軍との合同演習『友情の橋-2015』へ参加しました。
[合同演習『友情の橋-2015』を終えたロシア海軍とエジプト海軍の艦船はアレクサンドリアへ戻った]

2015年6月下旬から8月初頭まで大西洋へ進出し、アンゴラ赤道ギニアを訪問しています。
[ロシア黒海艦隊大西洋遠征(2015年6月-)]

2015年9月24日にセヴァストーポリを出航して地中海東部(シリア沖)へ向かい、2016年1月9日に帰港しました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワはシリアからセヴァストーポリへ帰港した]

2016年5月21日から7月16日までセヴァストーポリ第13艦船修理工場浮きドックへ入渠しました。
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2016年7月22日、視察のためにセヴァストーポリを訪れたロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ上級大将によりナヒーモフ勲章が授与されました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワはナヒーモフ勲章を授与された]



「モスクワ」は、以前から近代化改装の話が何度も出ており、当初は2015年末から近代化改装を開始する予定でしたが、延期されています。
[スラヴァ級ロケット巡洋艦はセヴェロドヴィンスクで近代化される]
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワはセヴァストーポリで修理されるかもしれない]

一方、セヴェロドヴィンスクでは同型艦の「マルシャル・ウスチーノフ」の近代化改装が行なわれ、2016年12月末に完了しました。
[ロシア海軍のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは近代化改装を終えて北方艦隊へ復帰した]


続いて「モスクワ」も近代化改装される事になりますが、現時点においては、2018年にセヴェロドヴィンスクへ回航して近代化改装を開始する可能性が高いようです。

ただ、近代化の具体的な内容は未だ決まっていないようであり、今回の記事では、ロシアの軍事専門家ドミトリー・ボルテンコフ氏が、現行の有翼ミサイル「ヴルカーン」を新型の「オーニクス」へ換装するだろうと予測しています。
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