ロシア海軍の為の新世代コルベット"グレミャーシチー"は2017年5月に進水する

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2017年2月16日17時46分配信
【『北方造船所』はコルベット「グレミャーシチー」の(2017年)5月の進水を計画している】
サンクトペテルブルク、2月16日-ロシア通信社ノーボスチ
造船工場『北方造船所』(『統合造船業営団』へ加入)は、プロジェクト20385コルベットのトップ「グレミャーシチー」の2017年5月の進水を計画している。
工場は発表した。
プロジェクト20385は中央海洋設計局『アルマーズ』により開発された。
「造船工場セーヴェルナヤ・ヴェルフィ(北方造船所)は、全ての納入業者の義務の期限の履行条件の下で、プロジェクト20385コルベットのトップ、グレミャーシチーの2017年5月の進水を計画しています」
声明では、こう述べられた。
工場の造船副主任アレクサンドル・ウリャシェフによると
「国内の契約相手は課題の重要性を理解しており、近い内に輸入品を代替する為に意図された機器の製造は完了します。
コルベットの進水は、艦載システム、主エンジン、推進軸の設置、軸線合わせが完了してから可能となり、そしてグレミャーシチーの係留試験が準備されます」
「既に船体の塗装は事実上完了しています。
進水の直前に水中音響ステーション(ソナー)の流線形覆いが取り付けられます」
工場はウリャシェフの談話を引用して伝えた。
同プロジェクト多目的コルベットは、敵の潜水艦と水上艦を探知、破壊し、揚陸部隊の上陸を保障し、更には、近海ゾーンにおける様々な任務を果たす為に意図されている。
コルベットの主な兵装は、汎用ミサイル複合体「カリブル-NKE」、高射ミサイル複合体「リドゥート」、対潜複合体「パケート」であり、1機のヘリコプターKa-27が駐留できる。
コルベットの全長は104メートル、幅13メートル、速力27ノット、航続距離3500海里、乗組員99名。
独創的な建造方式と複合材料の使用、更にはミサイル兵装とアンテナ台座の船体内蔵により、コルベットの電波位置特定(レーダー)、音響、光学的視認性は大幅に低下した。
[新世代コルベット「ステレグーシチー」型]
[ステレグーシチー型コルベット(旧ブログ)]

プロジェクト20385コルベットの1番艦「グレミャーシチー」は、2012年2月1日にサンクトペテルブルク市の『北方造船所』(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)で起工されました。
[サンクトペテルブルクでフリゲート「アドミラル・ゴロフコ」及びコルベット「グレミャーシチー」が起工された]

プロジェクト20385はプロジェクト20380の改良型であり、兵装が強化されています。
[プロジェクト20385「グレミャーシチー」型コルベット]
当初、プロジェクト20385には、ドイツのMTU社製のディーゼルエンジンが装備される予定でしたが、ヨーロッパ諸国の対ロシア制裁により、その供給は途絶えました。
[ロシアは水上艦用のエンジン供給を拒否したドイツとウクライナの企業を訴える]
この為、設計を変更してロシアの『コロムナ工場』のディーゼルエンジン~「ディーゼルユニットDDA12000」~が搭載される事になりました。
これは以前のプロジェクト20380と同じエンジンです。
[ロシア新世代艦のガスタービンとディーゼル]
2016年4月末、『コロムナ工場』製ディーゼルエンジンの設置作業が始まりました。
[ロシア海軍の為の新世代コルベット"グレミャーシチー"へのロシア製ディーゼルエンジンの取り付けが始まった]
2016年5月19日までにディーゼルエンジンの設置作業は完了しました。
[ロシア海軍の為の新世代コルベット"グレミャーシチー"へのロシア製ディーゼルエンジンの設置は完了した]
「グレミャーシチー」の進水と航行試験は2017年に予定されています。
[ロシア海軍の為のプロジェクト20385コルベット"グレミャーシチー"は2017年に進水し、航行試験を開始する]
そして今回、建造元の『北方造船所』は、「グレミャーシチー」が2017年5月に進水する事を明らかにしました。
「グレミャーシチー」のロシア海軍への引き渡しは2018年になります。
[ロシア海軍は2018年に新型コルベット3隻(グレミャーシチー、リェチーヴイ、ストローギー)を受領する]
ロシア海軍の新世代コルベット「ステレグーシチー」シリーズ(プロジェクト20380/20385)は、現在までに計12隻が起工され(20380が10隻、20385が2隻)、このうち4隻がロシア海軍へ引き渡されています。
20380/20385は、サンクトペテルブルクの北方造船所(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)とコムソモリスク・ナ・アムーレのアムール造船工場で建造されています。
[「北方造船所」建造艦]
「ステレグーシチー」Стерегущий(プロジェクト20380、建造番号1001)
2001年12月21日起工/2006年5月16日進水/2007年11月14日納入/2008年2月27日就役(艦番号530)
バルト艦隊に配備
「ソーブラジテルヌイ」Сообразительный(プロジェクト20380、建造番号1002)
2003年5月20日起工/2010年3月31日進水/2011年10月14日納入・就役(艦番号531)
バルト艦隊に配備
「ボイキー」Бойкий(プロジェクト20380、建造番号1003)
2005年5月27日起工/2011年4月15日進水/2013年5月16日納入・就役(艦番号532)
バルト艦隊に配備
「ストイーキー」Стойкий(プロジェクト20380、建造番号1004)
2006年11月10日起工/2012年5月30日進水/2014年7月18日納入/2014年7月27日就役(艦番号545)
バルト艦隊に配備
「グレミャーシチー」Гремящий(プロジェクト20385、建造番号1005)
2012年2月1日起工/2017年5月進水予定/2018年就役予定
「プロヴォールヌイ」Проворный(プロジェクト20385、建造番号1006)
2013年7月25日起工/2019年就役予定
「リェチーヴイ」Ретивый(プロジェクト20380、建造番号1007)
2015年2月20日起工/2018年就役予定
「ストローギー」Строгий(プロジェクト20380、建造番号1008)
2015年2月20日起工/2018年就役予定
[「アムール造船工場」建造艦]
「ソヴェルシェーンヌイ」Совершенный(プロジェクト20380、建造番号2101)
2006年6月30日起工/2015年5月22日進水/2017年前半就役予定
太平洋艦隊に配備予定
「グロームキー」Громкий(プロジェクト20380、建造番号2102)
2012年4月20日起工/2017年末以降就役予定
太平洋艦隊に配備予定
「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」Герой Российской Федерации Алдар Цыденжапов(プロジェクト20380、建造番号2103)
2015年7月22日起工/2018年以降就役予定
太平洋艦隊に配備予定
「リェーズキー」Резкий(プロジェクト20380、建造番号2104)
2016年7月1日起工/2019年就役予定
太平洋艦隊に配備予定
プロジェクト20380/20385に続き、更なる改良発展型であるプロジェクト20386の建造も始まっており、1番艦「ジェルズキ―」は2016年10月28日に起工されました。
[プロジェクト20386コルベット(ジェルズキ―型)]
- 関連記事
スポンサーサイト