ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はインド洋で赤道祭を準備する

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2017年2月25日14時20分配信
【北方艦隊の大型対潜艦「セヴェロモルスク」乗組員は赤道の横断を準備している】
インド洋で遠距離航海任務を遂行している北方艦隊の大型対潜艦「セヴェロモルスク」乗組員は、赤道の横断を準備している。
これは、古典的な海洋文学の史料では繰り返し述べられている各々の船員の生活における重要な出来事である。
伝統は帆走艦隊の下で確立され、現世代の軍事船員の力により支えられている。
艦では、海洋の支配者~ネプチューン(海神)が参加する演劇が上演され、海水を浴びる。
大型対潜艦「セヴェロモルスク」は、2016年10月15日から遠海ゾーン航海任務を遂行している。
航海の初期において同艦の乗組員は、シリア沖での軍事作戦実施中の重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」率いる北方艦隊航空艦グループの戦闘安定性を確保した。
2月9日から15日まで、同艦は、アラビア海及び沿岸のパキスタン海軍基地で実施された国際海軍演習『AMAN-2017』へ参加した。
ロシア人船員はパキスタンのカラチ港を訪れ、その前にはサラーラ港(オマーン)への業務寄港を行なった。
航海中に大型対潜艦「セヴェロモルスク」乗組員は、航行及び停泊時の生存の為の闘い(ダメージコントロール)から対空及び対潜防衛までの様々な方向性の艦内演習へ取り組んだ。
地中海とインド洋で北方艦隊将兵は艦上航空隊を用いて潜水艦を成功裏に探知した。

北方艦隊の大型対潜艦「セヴェロモルスク」(1988年1月24日就役)は、2016年春から夏に掛けてムルマンスクの第35艦船修理工場のドックへ入渠し、オーバーホールとソナーのアップグレードが行なわれました。
[ロシア海軍は対潜艦のソナーのオーバーホールを実施する]
2016年10月15日、大型対潜艦「セヴェロモルスク」は、重航空巡洋艦(空母)「アドミラル・クズネツォフ」を中核とする北方艦隊航空打撃艦グループの一員としてセヴェロモルスクを出航し、地中海東部(シリア沖)へ向かいました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフと重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは地中海遠征へ出発した]
[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-2017年2月)]
航空打撃艦グループは、2016年10月21日にラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフ部隊はラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過した]
10月25日にジブラルタル海峡を通過し、地中海へ入りました。
11月9日、地中海東部において大型対潜艦「セヴェロモルスク」と「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、接近するネーデルラント海軍の潜水艦(ワルラス級)を発見しました。
[地中海東部のロシア海軍空母部隊の大型対潜艦は接近するオランダの潜水艦を発見した]
航空打撃艦グループは11月12日までにシリア沖へ到着しました。
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフと重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーを中核とするロシア海軍空母機動部隊はシリア沖へ到着した]
11月15日、「アドミラル・クズネツォフ」の艦載機(艦上戦闘機Su-33)は、初めてシリアへの空爆作戦へ参加しました。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機は初めてシリア領内のテロ組織への攻撃へ参加した]
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの艦上戦闘機Su-33の空爆によりアル=ヌスラ戦線の戦闘員30名以上が死亡した]
航空打撃艦グループは、2017年の新年を地中海で迎えました。
[ロシア海軍北方艦隊の空母アドミラル・クズネツォフは地中海で新年(2017年)を迎える]
シリアでは、ロシアとトルコ主導による停戦が成立し(2016年12月30日から発効)、国連安全保障理事会も、これを支持しています。
これを受け、航空打撃艦グループは、2017年1月6日以降にシリア沖を離れる事になりました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフはシリア沖を去る]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフ航空隊は1252のシリアのテロリスト施設を破壊した]
しかし、「セヴェロモルスク」と給油船「ドゥブナ」、救助曳船「アルタイ」は帰路には就かず、航空打撃艦グループと別れ、その後も地中海東部へ留まっていました。
「セヴェロモルスク」は2017年1月27日にスエズ運河を通過して紅海へ入りました。

[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはスエズ運河を通過して紅海へ入った]
その後、オマーンのサラーラ港へ寄港し、2017年2月7日に出航しました。

[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはアラビア海の国際海軍演習『AMAN-2017』へ参加する]
2月9日にパキスタンのカラチ港へ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはパキスタンを訪れた]
北方艦隊艦船支隊は、2月10日から14日にパキスタン沖で実施される国際海軍演習『AMAN-2017』へ参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊が参加する国際海軍演習『AMAN-2017』はパキスタンで始まった]
北方艦隊艦船支隊(指揮官:スタニスラフ・ヴァリク1等海佐)
大型対潜艦「セヴェロモルスク」
中型海洋給油船「ドゥブナ」
救助曳船「アルタイ」
【演習『AMAN-2017』公式サイト】
2月13日と14日には海上での実地演習(アクティブフェーズ)が実施されました。

[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊が参加する国際海軍演習『AMAN-2017』の海上での実地段階が始まった]
北方艦隊艦船支隊は演習終了後にパキスタンを去り、インド洋を南下しました。

今回の北方艦隊広報部発表によると、支隊は近い内に赤道を越えるとの事です。
この際、古くからの船乗りの伝統行事である「赤道祭」が執り行われます。
赤道を越えて北方艦隊艦船支隊が何処へ行くのかは明らかにされていませんが、考えられるのは、以前にもロシア海軍艦船が何度も訪れているセーシェル諸島でしょうか。
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