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ロシア海軍のタイフーン級戦略原潜アルハンゲリスクとセヴェルスターリの解体に関する決定は保留されている

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『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2017年3月17日午前9時0分配信
【世界最大の水中ロケット艦「アクラ」型の解体に関する決定は(ロシア)国防省に責任が在る-統合造船業営団】
モスクワ、3月17日、インタファクス-AVN

『統合造船業営団』は、世界最大の水中ロケット艦「アクラ」型に関する全ての技術的課題を解決する用意がある。
金曜日、インタファクス-AVNは、3月19日に迎える潜水艦船員の日を前に、『統合造船業営団』副総裁(軍事造船)イーゴリ・ポノマリョフより伝えられた。

「原子力潜水艦プロジェクト941-アルハンゲリスクとセヴェルスターリの更なる使用に関する決定は、ロシア連邦国防省に責任が在ります」
彼は強調した。

彼によると「統合造船業営団の企業は、これらの艦に関する海軍の計画を実現する為の全ての技術的な可能性を有しております」

以前に建造された6隻のプロジェクト941「アクラ」ロケット艦の内、3隻は解体され、2隻は解体作業の開始を待っており、それは2017年に始まるかもしれない。
唯一現役に残されている重原子力戦略用途ロケット水中巡洋艦「ドミトリー・ドンスコイ」は、大陸間弾道ミサイル「ブラヴァー」の試験の為にプロジェクト941UMへ改造されたが故に、同様の関わり合いを免れた。

戦略ロケット艦プロジェクト941「アクラ」は、10基の個別誘導弾頭を搭載するRSM-52大陸間弾道ミサイル20基を弾薬として有していた。

「アクラ」は、これまでに建造された最大の潜水艦であり、その全長は172メートル、幅23.3メートル、吃水11.5メートル、それはギネスブックに記載されている。
鋼鉄軽量船体の内部は直径7.2メートルの2つの強化船体が有り、それぞれは8つの区画に分かれている。
その間には、3つの強化モジュールがある:艦首の6門の口径533mm魚雷発射管、艦尾と中央司令塔。
このような例は、潜水艦の非常に大きな幅と船体の配列から「カタマラン」と呼ばれている。

プロジェクト941は、海洋工学中央設計局『ルビーン』(サンクトペテルブルク)により開発された。



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ロシア・ソ連潜水艦総合情報サイト『ディープストーム』より
【プロジェクト941「アクラ」(NATOコード名「タイフーン」)】
プロジェクト941重原子力戦略用途水中巡洋艦(タイフーン級)は、1981年~1989年に6隻が就役しましたが、現役に留まっているのは1隻のみであり、既に3隻が解体されています。

ただ1隻の941原潜の現役艦「ドミートリー·ドンスコイ」は、2020年までは現役に留まる予定です。
[ロシア海軍最後のタイフーン級原潜ドミトリー・ドンスコイは2020年まで現役に留まり、潜水艦弾道ミサイル"ブラヴァー"改良型の試験を行なう]

あとの2隻~「アルハンゲリスク」「セヴェルスターリ」は既に退役しており、解体が予定されていました。

「アルハンゲリスク」の解体作業は2016年から始まる筈でした。
[ロシア海軍の戦略原潜タイフーン級は2隻が解体され、1隻は現役に留まる]
[ロシア海軍のタイフーン級戦略原潜アルハンゲリスクは2016年に弾道ミサイル発射筒が使用不能にされる]
[モスクワ郊外の愛国者公園にロシア海軍のタイフーン級戦略原潜アルハンゲリスクのセイルが展示される]

しかし2016年11月、ロシア造船業界の総元締である『統合造船業営団』は、「アルハンゲリスク」「セヴェルスターリ」の処分(解体)は、未だ正式には決定されていない事を明らかにしました。
[ロシア海軍のタイフーン級戦略原潜アルハンゲリスクとセヴェルスターリの解体は未だ決定されていない]

そして2017年3月後半になっても、この状況は全く変わっていないようです。
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