ロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦ワレンチン・ピクリは再び地中海東部(シリア沖)へ派遣された
- カテゴリ:地中海情勢(2017年)

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2017年3月27日10時48分配信
【黒海艦隊の海洋掃海艦「ワレンチン・ピクリ」は地中海のロシア海軍常設作戦連合部隊の一員として加わった】
黒海艦隊の海洋掃海艦「ワレンチン・ピクリ」は、地中海のロシア海軍常設作戦連合部隊の一員としての任務遂行に着手した。
戦力の計画ローテーションに基づき、「ワレンチン・ピクリ」は、その乗組員が2017年1月からグループの一員として任務を遂行していた海洋掃海艦「コヴロヴェツ」と交代する。
[参照]
海洋掃海艦「ワレンチン・ピクリ」は、プロジェクト266ME対機雷艦である。
排水量873トン。
寸法:全長61メートル、幅10.2メートル、吃水3.6メートル。
最大速力:16ノット。
兵装:6連装30mm砲AK-306×2基、反応爆雷RBU-1200×2基、掃海具。
【海洋掃海艦「ワレンチン・ピクリ」】
プロジェクト266ME海洋掃海艦「ワレンチン・ピクリ」は、元々はインド海軍向けとして1990年にレニングラードの『中部ネヴァ川造船工場』で起工されましたが、その後、インドが発注をキャンセルした為にロシア海軍へ引き取られる事になり、2000年5月30日に進水し、2002年1月20日に海軍旗初掲揚式典を開催し、正式にロシア海軍へ就役しました。
2002年6月~7月、「ワレンチン・ピクリ」はノヴォロシースクへ回航され、黒海艦隊へ編入されました。
就役以来、一度も黒海から出た事のない「ワレンチン・ピクリ」でしたが、2016年5月12日-13日頃にノヴォロシースクを出航し、5月14日にボスポラス海峡を南下しました。

2016年5月17日までにシリア沖へ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦ワレンチン・ピクリはシリア沖に到着した]
「ワレンチン・ピクリ」は、2016年8月17日にボスポラス海峡を北上してセヴァストーポリへ帰港しました。
それから7ヶ月ほど経過した2017年3月24日、「ワレンチン・ピクリ」はボスポラス海峡を南下して地中海へ入りました。
ノヴォロシースクを出航したのは3月22日頃でしょう。
そして3月27日までにシリア沖へ到着しました。
「ワレンチン・ピクリ」は、2017年1月上旬からシリア沖へ派遣されていた海洋掃海艦「コヴロヴェツ」と交代します。
[ロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦コヴロヴェツは再びシリア沖へ派遣された]
ロシア海軍は、交代で掃海艦1隻を常にシリア沖へ展開させています。
[ロシア海軍黒海艦隊の掃海艦はシリア沖で活動する]
この他、現在、地中海東部には、黒海艦隊の警備艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」、偵察艦「キルディン」、そして貨物輸送任務(シリア・エクスプレス)の大型揚陸艦「ヤーマル」などが派遣されています。
(大型揚陸艦「ヤーマル」は3月25日にボスポラス海峡を南下)
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦アドミラル・グリゴロヴィチは地中海へ入った]
[ロシア海軍黒海艦隊の偵察艦キルディンはシリア沖へ行く]
この他、バルト艦隊の工作船PM-82も地中海東部へ向かいます。
[ロシア海軍バルト艦隊の工作船PM-82は2017年3月に地中海東部(シリア沖)へ向かう]
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