ロシア海軍の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・マカロフの洋上試験の最終段階が始まる

『タス通信』より
2017年4月3日15時25分配信
【フリゲート「アドミラル・マカロフ」の国家受領試験の最終段階が始まる】
カリーニングラード、4月3日/タス通信特派員アレクサンドル・アルヒポフ
沿バルト造船工場『ヤンターリ』(『統合造船業営団』へ加入)で建造されたフリゲート「アドミラル・マカロフ」は、艦上高射ミサイル複合体「シチーリ-1」の動作の不具合の問題を取り除いた後、国家受領試験の最終フェーズの為、試験実施基地バルチースク市を出航した。
同社の広報サービスは発表した。
「4月1日、警備艦アドミラル・マカロフは、工場水域から試験実施基地バルチースク市へ移動しました。
試験実施チームと同艦の乗組員は、国家受領試験を完了させる為、次の出航を準備しています」
広報サービスは伝えた、
艦の国家受領試験は昨年10月7日に始まり、バルト海及びバレンツ海で実施された。
出航時と2つの艦隊間移動の際、同艦は良好な耐航性と全てのシステムの整然とした動作を示したが、複合体「シチーリ-1」の動作に不具合が見つかった。
今年の第1クオーター(1-3月)に、その製造者と艦の試験実施チームは合同で問題を解決したと広報サービスは説明した。
試験の最終段階では艦の全てのシステムの安定した動作が確認されなければならず、加えて同社は、艦の発注者への引き渡しは今年前半に予定されている事を説明した。
フリゲート「アドミラル・マカロフ」は2012年2月29日に起工され、2015年9月2日に進水した。
これは、ロシア連邦国防省の発注下で沿バルト造船工場『ヤンターリ』が建造するプロジェクト11356警備艦シリーズの3番艦である。
艦シリーズの最初の2隻~「アドミラル・グリゴロヴィチ」は2016年3月11日に、「アドミラル・エッセン」は(同年)6月7日に引き渡された。

[アドミラル・グリゴロヴィチ型フリゲート]

プロジェクト11356R警備艦(フリゲート)3番艦「アドミラル・マカロフ」は、2012年2月29日にカリーニングラードの『ヤンターリ』造船所で起工されました。
[改タルワー級フリゲート「アドミラル・マカロフ」起工]
それから3年半後の2015年9月2日に進水しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の新型警備艦(フリゲート)アドミラル・マカロフは進水した]
2016年4月1日、造船所の岸壁で係留試験が始まりました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の新型警備艦(フリゲート)アドミラル・マカロフの係留試験が始まった]
2016年7月9日に『ヤンターリ』造船所からバルチースク海軍基地へ移動しました。

7月29日、工場航行試験が開始されました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)3番艦アドミラル・マカロフの航行試験が始まった]
工場航行試験は9月下旬までに終了し、10月7日からは最終試験となる国家受領試験が始まりました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)3番艦アドミラル・マカロフの国家受領試験が始まった]
10月16日、「アドミラル・マカロフ」は、有翼ミサイル「カリブル」などの兵装試験を実施する為、バレンツ海方面の移動を開始しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)3番艦アドミラル・マカロフは兵装試験の為にバレンツ海へ向かった]
10月24日に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦3番艦アドミラル・マカロフは兵装試験の為にセヴェロモルスクへ到着した]
11月初頭にはバレンツ海で沿岸目標への有翼ミサイル「カリブル」発射試験を実施しました。
[ロシア海軍の最新警備艦アドミラル・マカロフはバレンツ海で巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
その後も各種兵装の射撃試験が実施されました。
[ロシア海軍の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・マカロフのバレンツ海における兵装試験は完了した]
バレンツ海での試験を終えた「アドミラル・マカロフ」は、11月25日にバルチースクへ戻りました。
[ロシア海軍の最新警備艦アドミラル・マカロフは北方での兵装試験を終えてバルチースクへ戻った]
12月8日からバルト海で最終洋上試験が始まりました。
[ロシア海軍の最新警備艦アドミラル・マカロフはバルト海で最終洋上試験を行なう]
この試験が終わった後、2016年12月末にロシア海軍へ引き渡される筈だったのですが、年末までに試験は終了せず、2017年1月以降も試験は続けられる事になりました。
[第3のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)アドミラル・マカロフのロシア海軍への引き渡しは延期された]
1月16日までにバルト海で高射ミサイル複合体「シチーリ-1」の発射試験が実施されました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦3番艦アドミラル・マカロフはバルト海で艦対空ミサイルの発射試験を行なった]
試験後、「アドミラル・マカロフ」は、一旦『ヤンターリ』造船所へ戻ってきました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦アドミラル・マカロフは艦対空ミサイル発射試験後にカリーニングラード造船所へ戻った]
そして2017年4月1日、「アドミラル・マカロフ」は『ヤンターリ』造船所からバルチースク基地へ移動しました。

近い内に再び海上へ出て高射ミサイル複合体「シチーリ-1」などの試験を行なうようです。
「アドミラル・マカロフ」のロシア海軍への引き渡しは、2017年6月に予定されています。
[プロジェクト11356R警備艦の3番艦アドミラル・マカロフは2017年6月にロシア海軍へ引き渡される]
なお、「アドミラル・マカロフ」に続いて起工されたプロジェクト11356Rの4番艦と5番艦はインドへ売却される事になった為、「アドミラル・マカロフ」はロシア海軍向けのプロジェクト11356の最終艦となります。
[ロシア海軍黒海艦隊の為に建造されたプロジェクト11356Rフリゲートの4番艦と5番艦はインドへ売却される]
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