ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは韓国の釜山港を去った

『タス通信』より
2017年4月14日4時38分配信
【ロシアのロケット巡洋艦「ワリャーグ」は南朝鮮(大韓民国)の釜山港への訪問を完了した】
ウラジオストク、4月14日/タス通信特派員ナターリヤ・ニクリーナ
ロケット巡洋艦「ワリャーグ」を含む太平洋艦隊戦闘艦支隊は、金曜日に朝鮮共和国(大韓民国)の釜山港への業務寄港を完了した。
同艦隊の公式代理人ウラジーミル・マトヴェーエフは発表した。
「訪問の枠組みにおいて太平洋艦隊船員は朝鮮共和国(大韓民国)海軍司令部の代表、釜山市の市長、ロシア連邦総領事との会合を行ないました」
マトヴェーエフは話した。
また、船員は市内の観光名所と博物館を見学し、朝鮮の同僚とのスポーツ競技会へ参加し、釜山、ソウル、仁川のロシア人学校支部の生徒の為の「ワリャーグ」の見学旅行が行なわれた。
釜山への訪問は4月11日から14日まで続いた。
「ワリャーグ」と海洋給油船「ペチェンガ」は4月1日にウラジオストクを去った。
その航海は2ヶ月以上に渡って続き、支隊は、更に6回の外国の港への非公式訪問及び業務寄港を行なう。
航海の主な目的は、アジア太平洋地域における聖アンドレイ旗のデモンストレーションと、この地域の国との海軍協力の更なる発展にある。
親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」(011、1990年2月28日就役)は、2015年11月2日にウラジオストクを出航してインドへ向かい、インド海軍との合同演習『インドラ ネイヴィー-2015』へ参加しました。
[ロシア-インド海軍合同演習『インドラ・ネイヴィー-2015』(2015年12月)]
2015年12月29日には「ナヒーモフ勲章」を授与されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはナヒーモフ勲章を授与される]
2016年1月初頭には地中海東部へ入り、シリア沖へ展開しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはシリア沖で戦闘任務に就いている]
2016年6月には極東へ戻り、オホーツク海の演習へ参加した後、7月18日にウラジオストクへ帰港しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは長期航海を終えてウラジオストクへ帰港した]
その後はウラジオストクで整備が行なわれていたようであり、2017年2月7日に戦闘訓練の為、出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは海上戦闘訓練の為に出航した]
2月9日に対空戦闘訓練を行ないました。
この時、東方軍管区(おそらくは沿海地方の第22戦闘機航空連隊)所属の戦闘機Su-35Sが仮想敵役を務めました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは戦闘機Su-35と対空戦闘訓練を行なった]
2月13日にはピョートル大帝湾で対地、対艦、対空砲撃訓練を実施しました。

[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはピョートル大帝湾で砲撃訓練を行なった]
その後、「ワリャーグ」は一旦ウラジオストクへ帰港したようですが、3月6日に太平洋艦隊司令官セルゲイ・アヴァキャンツ提督や太平洋艦隊司令部要員を乗せて再び訓練のために出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは太平洋艦隊司令官の座乗の下に海上での訓練を行なう]
2017年3月18日には戦隊水雷艇(駆逐艦)「ブイストルイ」と一緒に出航し、日本海で対潜戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグと戦隊水雷艇(駆逐艦)ブイストルイは日本海で対潜戦闘訓練を行なった]
戦闘訓練にはソヴィエツカヤ・ガヴァニ近郊のカーメニ・ルチェイ基地に駐留する海軍航空隊の対潜哨戒機Tu-142M3も参加し、更に、太平洋艦隊所属のプロジェクト877潜水艦(キロ級)が「敵役」を務めました。
3月28日にも「ワリャーグ」と「ブイストルイ」は一緒に出航し、今度は各種防空戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグと戦隊水雷艇(駆逐艦)ブイストルイは日本海で防空戦闘訓練を行なった]
戦闘訓練には太平洋艦隊の海軍航空隊所属の迎撃戦闘機MiG-31と対潜ヘリコプターKa-27PLも「空中標的」として参加しました。
そして2017年4月1日午前、ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」は、アジア太平洋地域への遠洋航海へ向かう為、ウラジオストクを抜錨しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはアジア太平洋地域への遠洋航海へ出発した]
「ワリャーグ」には中型海洋給油船「ペチェンガ」が随伴しています。
親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」

中型海洋給油船「ペチェンガ」

中型海洋給油船「ペチェンガ」(1979年1月10日就役)は、昨年(2016年)9月に南シナ海で実施された中国海軍との合同演習『海洋協同-2016』へ参加しました。
[ロシア・中国海軍合同演習『海洋協同-2016』(2016年9月)]

太平洋艦隊艦船支隊は4月2日に津軽海峡を通過して太平洋へ出ました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは津軽海峡を通過して太平洋へ出た]
4月6日には大隅海峡を通過して東シナ海へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは大隅海峡を通過して東シナ海へ入った]
4月11日、大韓民国の釜山(プサン)港へ入港しました。

[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは韓国の釜山港を訪れた]
4月12日には太平洋艦隊司令官セルゲイ・アヴァキャンツ大将が韓国を訪問し、韓国海軍の高官と会談を行ないました。
4月13日には韓国海軍代表団と共に「ワリャーグ」を視察しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年4月13日13時11分配信
【ロシア太平洋艦隊司令官は朝鮮共和国(大韓民国)海軍コマンド司令官と会談した】
太平洋艦隊艦船支隊は、4月14日に釜山(プサン)港を出航しました。
太平洋艦隊司令官セルゲイ・アヴァキャンツ大将も同日に韓国訪問を終えて帰国しました。
今後、太平洋艦隊艦船支隊は、アジア太平洋地域の6ヶ国を訪問します。
具体的な国名は未だ明らかにされていませんが・・・
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