ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチは地中海東部で対水上・対空砲撃訓練及び機雷掃討訓練を実施した
- カテゴリ:地中海情勢(2017年)

『タス通信』より
2017年4月25日13時36分配信
【フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」は地中海で砲射撃を実施した】
モスクワ、4月25日/タス通信
黒海艦隊のフリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、地中海での演習中に水上及び空中目標を撃破した。
同艦隊の広報サービスは発表した。
「地中海東部でフリゲート乗組員は"敵"水上艦との戦闘へ取り組みました。
演習中に水上標的への砲射撃を実施しました」
声明では、こう述べられた。
更に黒海艦隊船員は、空中目標への砲射撃を実施し、(電波)妨害を行なった。
また、「アドミラル・グリゴロヴィチ」乗組員は、浮遊海上「機雷」を成功裏に発見し、それを回避し、自動艦載砲AK-630の射撃により破壊した。
「同艦は、地中海のロシア連邦海軍常設連合部隊の一員としての任務遂行を続けます」
広報サービスは指摘した。
ロシア海軍の最新警備艦(フリゲート)プロジェクト11356Rの1番艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」(494)は、カリーニングラードの『ヤンターリ』造船所で2010年12月18日に起工され、2014年3月14日に進水し、2016年3月11日に就役し、同年6月9日にセヴァストーポリ基地へ到着しました。
[プロジェクト11356R警備艦(フリゲート)1番艦アドミラル・グリゴロヴィチはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]
[ロシア海軍最新フリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は黒海艦隊基地セヴァストーポリへ到着した]
その後、2度に渡り地中海への航海を行ないました。
(2016年9月24日~10月7日と2016年11月3日~12月19日)
2017年2月27日、「アドミラル・グリゴロヴィチ」はセヴァストーポリを出航し、地中海東部へ向かいました。
それから約1ヶ月後、「アドミラル・グリゴロヴィチ」は一旦黒海へ下がり、3月31日には黒海東岸のノヴォロシースクへ入港しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦アドミラル・グリゴロヴィチはシリア沖からノヴォロシースクへ戻ってきた]

4月3日、トルコ海軍のフリゲート「バルバロス」(F-244)とコルベット「ブユックアダ」(F-512)がノヴォロシースク港を訪れ、「アドミラル・グリゴロヴィチ」はホストシップを務めました。
「アドミラル・グリゴロヴィチ」は4月5日にノヴォロシースクを出航し、トルコ海軍とロシア黒海艦隊の合同演習へ参加しました。
[ロシア海軍とトルコ海軍は黒海で合同演習を行なった]
演習終了後は黒海の出口へ向かい、4月7日にボスポラス海峡を南下し、地中海へ出ました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチは再びシリアへ向かった]
4月8日にはロシア海軍地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)へ加わりました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチは地中海東部(シリア沖)に到着した]
つまり、地中海東部(シリア沖)へ到着しました。

4月12日にはシリアのタルトゥースへ入港し、同港のロシア海軍第720物資-技術サービス供給所で水と食料と燃料を補充しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチはシリアのタルトゥースで物資を補充した]

4月13日にタルトゥースを出航した後は、地中海東部に滞在しているようです。
4月20日には地中海東部で艦載ヘリコプターの飛行訓練を実施しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチは地中海東部で艦載ヘリコプターの飛行訓練を実施した]
4月25日には地中海東部で砲撃演習を行ないました。
今回の記事(黒海艦隊広報部の発表)中では名前は登場していませんが、艦首のA-190-01「ウニヴェルサール」100mm単装速射砲を使用して対水上・対空射撃訓練を実施したという事でしょう。
更には、AK-630M 30mmガトリング砲(本来は対空機関砲)を使用した機雷掃討訓練も実施しました。
「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、今年夏、つまり少なくとも6月までは地中海東部に留まるようです。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチは2017年夏まで地中海東部(シリア沖)に滞在する]
現在、地中海東部(シリア沖)には、少なくとも5隻以上のロシア海軍艦船が滞在しています。
警備艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」

偵察艦「キルディン」(2月5日にボスポラス海峡を南下)

海洋掃海艦「ワレンチン・ピクリ」(3月24日にボスポラス海峡を南下)

哨戒艇「ユナルメーツ・クルイマ」(4月6日にボスポラス海峡を南下)

海洋曳船MB-174(4月6日にボスポラス海峡を南下)

この5隻の他に、2隻程度の大型揚陸艦が交代で黒海沿岸からシリアのタルトゥースへの輸送任務(シリア・エクスプレス)に就いています。
これらの艦船は、ロシア海軍地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)の指揮下で行動しています。
[ロシア海軍地中海作戦連合部隊創設]
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