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新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは今年秋にロシア海軍へ就役する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
【原子力潜水艦「ユーリー・ドルゴルーキー」は秋にロシア海軍の戦闘編制へ加入する】
モスクワ、7月26日-ロシア通信社ノーボスチ

原子力潜水艦「ユーリー・ドルゴルーキー」は、以前に予定されていた7月29日ではなく、数ヶ月後にロシア海軍の戦闘編制へ加入する。
木曜日、ロシア連邦海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ中将はロシア通信社ノーボスチに伝えた。

潜水艦がロシア海軍記念日の7月29日に戦闘編制へ加入する件については、以前、統合造船業営団のトップであるローマン・トロチェンコが述べている。
この情報は、6月下旬、防衛産業企業体を統括する副首相ドミトリー・ロゴージンにより確認された。

「原子力潜水艦ユーリー・ドルゴルーキーは、海軍記念日の後に海軍の編制へ受領されます。
現在進められている必要な規定作業は数ヶ月で終了します」

チルコフは述べた。

「ユーリー・ドルゴルーキー」は、海洋工学中央設計局「ルビーン」(サンクトペテルブルク)が設計した第4世代水中ロケット艦シリーズの1番目である。
1996年11月2日に「セヴマシュプレドプリャーチェ」で起工され、同時に「ユーリー・ドルゴルーキー」と命名された。
全長170メートル、幅13.5メートル、総排水量2万4千トンの巡洋艦の武装は、モスクワ熱技術研究所が開発した16基の「ブラヴァー-30」ミサイルである。

このタイプのミサイルは、個別に誘導され、防空手段を克服する改善された特性を有する10基の核ブロックを搭載できる。
「ブラヴァー」の射程範囲は8000キロメートルである。
弾道ミサイルに加え、潜水艦には魚雷発射管が装備されている。
核動力装置で駆動する1軸のスクリューにより、浮上時に15ノット、水中で29ノットの速力に達する事が出来る。

ロシア海軍司令部の計画によると、プロジェクト955戦略潜水艦は、現在、戦闘勤務に在る潜水艦プロジェクト941(「アクラ」、NATO分類「タイフーン」)、プロジェクト667BDR(カリマール、NATO分類デルタIII)プロジェクト667BDRM(デルフィン、NATO分類デルタIV)が艦隊の戦闘編制から除かれる2018年以降、ロシア海洋戦略核戦力の中核とならなければならない。
(2012年7月26日11時23分配信)


[新世代戦略原潜ボレイ級(旧ブログ)]
[新世代戦略原潜ボレイ級]

以前、戦略原潜「ユーリー・ドルゴルーキー」は、7月29日或いは7月30日にロシア海軍へ引き渡されると報じられていました。

しかし今回のロシア海軍総司令官チルコフ中将の発言によると、「数ヶ月後」に延びたようです。

戦略原子力潜水艦「ユーリー・ドルゴルーキー」は1996年11月2日に起工され、2007年4月15日に進水しました。
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2008年11月21日、原子炉が起動されました。
[新型戦略原潜「ユーリー・ドルゴルーキー」、原子炉始動]

2009年6月18日、初めて海洋へ出航しました。
[新型戦略原潜「ユーリー・ドルゴルーキー」、工廠航海試験開始]

2011年には4回の弾道ミサイル「ブラヴァー」発射試験を実施し、全て成功しました。
[「全力全開」ブラヴァー発射試験(2010~2011年)]
特に、8月27日の試験では9300kmの飛翔距離を記録しました。

2011年12月23日には「ブラヴァー」2発の一斉発射に成功しました。
[潜水艦発射弾道ミサイル「ブラヴァー」は一斉発射試験に成功した]

「ユーリー・ドルゴルーキー」は、北方艦隊へ配備される予定です。
[ボレイ級戦略原潜1番艦ユーリー・ドルゴルーキーは2012年に北方艦隊へ配備される]
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