近代化改装される原子力巡洋潜水艦ヴェプリは2017年末にロシア海軍へ復帰する

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2017年4月29日0時49分配信
【プロジェクト971多目的原子力潜水艦「ヴェプリ」は、修理及び近代化作業の後、2017年末にロシア海軍潜水艦部隊へ復帰する】
既存のプロジェクトの原子力潜水艦の技術的能力を適切な水準に維持する為のプログラムの枠組みにおいて、艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』に属する艦船修理企業『ネルパ』は、2017年末までに多目的原子力潜水艦「ヴェプリ」(プロジェクト971)を(ロシア)海軍潜水艦部隊へ引き渡す。
ロシア海軍総司令部の技術的要望に沿って、潜水艦は技術的準備状態の回復及び艦内システム及び機構の更新の為の広範囲の複合作業が行なわれる。
試験後、原子力潜水艦「ヴェプリ」は、北方艦隊潜水艦部隊の多目的原子力潜水艦グループの一員として意図された任務の遂行を続ける。
既存のプロジェクトの原子力潜水艦の修理と近代化は、第4世代潜水艦の受領と同様に海軍総司令部の常時の注目ゾーンに在り、世界の大洋における全ての複合任務の遂行を可能にするレベルで海軍の潜水艦の構成要素の維持を可能にする。
[参照]
原子力潜水艦「ヴェプリ」は、改善されたプロジェクト971として計画設計局『マラヒート』により設計され、セヴェロドヴィンスク企業『セヴマシュ』で建造された。
それは、潜水艦の居住保障システム及び艦内電波電子機器複合体を更新する追加的近代化の今後の作業の為に余裕を持たせている。
原子力大型潜水艦プロジェクト971は、潜水艦、艦船グループとの戦闘と、敵の地上施設へ打撃を与える為に意図されている。
それは、魚雷と有翼ミサイルの発射の為に対応している8基の魚雷発射管(単独及び一斉発射を提供する)から成る魚雷-ロケット複合体で武装している。
潜水艦は、伝統的な2重船体設計方式の構造タイプを有している。

プロジェクト971「シチューカ-B」原子力大型潜水艦K-157は、1990年6月16日にセヴェロドヴィンスクの『セヴマシュ』で起工されました。
1992年6月3日には「原子力巡洋潜水艦」に類別変更されました。
1993年4月6日に「ヴェプリ」(猪)と命名されました。
1994年12月10日に進水しました。
1995年6月29日から航行試験が始まり、同年11月3日に終了しました。
1995年11月25日に受領証書への署名が行なわれ、11月30日に海軍旗初掲揚式典を開催し、正式にロシア海軍へ就役しました。
1995年12月10日にはヤーゲリナヤ湾のガジエヴォ基地へ到着し、12月29日には北方艦隊の第24潜水艦師団へ編入されました。
1998年9月11日、ガジエヴォ基地に停泊中の「ヴェプリ」で殺人事件が発生し、8名の水兵が殺害されました。
犯人の水兵も射殺されました。
2003年7月5日~11日には、ノルウェー海でフランス海軍との合同演習へ参加しました。
2004年9月には北東大西洋でフランス海軍との合同演習へ参加しました。
9月21日から29日までフランスのブレスト港を訪問しました。


2012年には予備役となり、2013年11月20日には寿命延長近代化改装の為の契約が締結されました。
2014年に艦船修理工場『ネルパ』へ回航され、オーバーホールが始まりました。

そして今回、ロシア海軍広報部は、「ヴェプリ」の近代化改装は2017年末までに完了し、現役に復帰すると発表しました。
ロシア海軍に在籍するプロジェクト971原潜の内、4隻が大規模な近代化改装(プロジェクト971M)を行ないます。
[近代化改装されるプロジェクト971M原子力巡洋潜水艦レオパルドは2018年にロシア海軍へ復帰する]
ただし、「ヴェプリ」は4隻のプロジェクト971Mには含まれておらず、2016年3月に現役復帰した太平洋艦隊の同型艦「クズバス」と同程度の限定的な近代化に留まるようです。
[近代化された原子力巡洋潜水艦クズバスはロシア海軍太平洋艦隊へ復帰した]
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