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ロシア海軍バルト艦隊の大型揚陸艦コロリョーフはシリア沖から母港バルチースクへ帰投した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2017年5月7日11時32分配信
【バルチースクは遠距離航海から戻ってきたバルト艦隊の大型揚陸艦「コロリョーフ」を出迎えた】

大型揚陸艦「コロリョーフ」給油船「コラ」で構成されるバルト艦隊艦船支隊は、常時駐留場所のバルチースク港へ到着した。

バルチースク軍港では歓迎式典が開催され、バルト艦隊司令部の代表、船員の家族と親類が出席した。
揚陸艦連合部隊の埠頭では、航海で顕著な功績の有った者が表彰され、乗組員は子豚の丸焼きを贈られた。

大型揚陸艦「コロリョーフ」は、2016年11月に遠距離航海へ向かった。
航海中に数千海里を航行し、幾つかの外国及びロシアの港への業務寄港を行なった。

艦の乗組員は、単独で、そして地中海ロシア海軍常設作戦連合部隊の一員として、数十回の戦闘演習任務を遂行した。

海洋給油船「コラ」は2017年4月7日から航海を行なっていた。
船の乗組員は、遠海ゾーンのロシア海軍の艦船の物資-技術サービス保障に従事していた。



バルト艦隊大型揚陸艦「コロリョーフ」(130、1992年1月5日就役)は、2016年11月頃に地中海東部へ派遣され、11月26日にボスポラス海峡を北上して黒海へ入りました。

以後、ボスポラス海峡を通って黒海沿岸シリアを往航する貨物輸送任務(シリア・エクスプレス)に就きました。
[ロシア海軍バルト艦隊の大型揚陸艦コロリョーフはシリアへ貨物を運ぶ]

今回の記事では「外国及びロシアの港への業務寄港を行なった」と書かれていますが、これは、黒海沿岸のロシアの港(セヴァストーポリノヴォロシースク)とシリアタルトゥースを何度も往復してたという事です。
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大型揚陸艦「コロリョーフ」は、計5回の輸送任務を遂行しました。
・2016年12月10日ボスポラス海峡南下、12月21日北上
・2017年1月11日ボスポラス海峡南下、1月21日北上
・2017年2月1日ボスポラス海峡南下、2月11日に北上
・2017年2月21日ボスポラス海峡南下、3月4日北上
・2017年3月17日ボスポラス海峡南下、3月27日北上


2017年4月3日にボスポラス海峡を南下して地中海へ出た後、帰路へ就きました。

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その後は地中海を西進してジブラルタル海峡を通過、大西洋へ出た後に北上し、5月2日までにラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の大型揚陸艦コロリョーフはシリアへの輸送任務(シリア・エクスプレス)を終えて帰路に就いた]


一方、バルト艦隊中型海洋給油船「コラ」(1967年10月19日就役)は、2017年4月7日にコルベット「ボイキー」、「ソーブラジテルヌイ」、救助曳船SB-123と共にバルチースクを出航し、北大西洋へ進出しました。
[コルベット「ソーブラジテルヌイ」と「ボイキー」の北大西洋遠征(2017年4月)]

「コラ」以外の3隻は5月1日にバルチースクへ帰港しましたが、「コラ」だけは大西洋上に留まりました。

それは、シリア沖から戻ってくる大型揚陸艦「コロリョーフ」へ同行する為だったようです。


そして5月7日、大型揚陸艦「コロリョーフ」中型海洋給油船「コラ」は、揃ってバルチースクへ帰港しました。


これまでバルト艦隊は1隻の大型揚陸艦を交代でシリア輸送任務へ派遣していましたが、現在の所、「コロリョーフ」に代わる大型揚陸艦バルト艦隊から派遣されているという情報は有りません。
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