ロシア海軍航空隊の艦上戦闘機Su-33は2017年8月からクリミア半島の訓練複合体ニートカで訓練飛行を行なう
- カテゴリ:艦上戦闘機Su-33

『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2017年5月7日11時45分配信
【艦上飛行士は(2017年)8月にならなければクリミアの地上「空母」で戦闘機Su-33の訓練飛行を開始できない】
シンフェローポリ、5月7日、インタファクス-AVN
戦闘機Su-33を装備する北方艦隊海軍航空隊の第279独立艦上戦闘機航空連隊は、8月にならなければクリミアの地上擬似空母での訓練飛行を開始する事が出来ない。
日曜日にインタファクス-AVNは、この地域の造船業界より伝えられた。
「サキの地上試験訓練複合体(航空隊)ニートカでの第279独立艦上戦闘機航空連隊の艦上機の飛行士の訓練は、5月から8月に延期されました」
対談者は話した。
彼は、訓練飛行が延期された理由を言わなかった。


以前には、重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」がシリア沖への遠距離航海から戻ってきた後、艦上飛行士は休暇へと向かい、その後、3月末からムルマンスク州の飛行場の1つで訓練飛行を開始すると伝えられた。
対談者は、この計画が戦闘機MiG-29KR/KUBRを装備する第100独立艦上戦闘機航空連隊のパイロットまで広げられるのかどうかについては説明しなかった。
知られているように、「アドミラル・クズネツォフ」の遠距離航海において、その艦上には、第279独立艦上戦闘機航空連隊と共に、サキの複合体ニートカでパイロットが訓練を行なった複数の第100独立艦上戦闘機航空連隊の航空機が在った。
入手可能な情報によると、第100独立艦上戦闘機航空連隊の航空機の大部分は、クリミアに在る同類がウクライナの一部であった時に使用できなかったが故に建設を開始した新たな複合体が就役しなければならないエイスク空港へ留まっている。


以前、部署の人間は、エイスクの複合体ニートカは2016年末に運用への移行を計画していると述べた。
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ロシア海軍の艦上戦闘機Su-33は、北方艦隊の「スモレンスク赤旗授与・ソ連邦英雄2度受賞ボリス・サフォーノフ記念第279独立艦上戦闘機航空連隊」にのみ配備されており、重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」を母艦としています。
(普段はセヴェロモルスク-3飛行場に駐留)
現在の総保有機は20機であり、少なくとも15機程度が稼働状態に在ります。
(機体番号60、62、66、68、71、76、77、78、79、80、84、85、86、87、88)

稼動状態に在る15機のSu-33は寿命延長近代化改修が行なわれており、少なくとも2025年までは運用されることになります。
[ロシア北方艦隊艦上戦闘機隊は近代化改修されたSu-33を受け取った]
[ロシア海軍航空隊の艦上戦闘機Su-33は2025年まで現役に留まる]
第279連隊のSu-33は、2016年4月26日から6月24日までクリミア半島サキ飛行場の艦上機訓練施設「ニートカ」で「発着艦」訓練を行ないました。
[ロシア海軍航空隊の艦上戦闘機Su-33はクリミア半島の訓練複合体ニートカでの発着訓練を完了した]
その後、7月1日からは母艦「アドミラル・クズネツォフ」での飛行訓練を行ないました。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機の飛行訓練が始まった]
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機の発着艦訓練が始まった]
重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」は、2016年10月15日から2017年2月8日まで遠距離航海を行ない、地中海東部(シリア沖)まで遠征しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-2017年2月)]
この時、「アドミラル・クズネツォフ」には10機程度のSu-33が搭載されました。
11月15日、「アドミラル・クズネツォフ」の艦上戦闘機Su-33は、初めてシリアへの空爆作戦へ参加しました。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機は初めてシリア領内のテロ組織への攻撃へ参加した]
Su-33はイドリブ県の『アル=ヌスラ戦線』の施設を爆撃し、3名の野戦司令官を含む30名以上の戦闘員が死亡しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの艦上戦闘機Su-33の空爆によりアル=ヌスラ戦線の戦闘員30名以上が死亡した]
11月17日、ロシア航空宇宙軍の戦略爆撃機がシリア領内のテロ組織『イスラム国』と『アル=ヌスラ戦線』の施設へ有翼ミサイルKh-101を発射した事に呼応して、再び「アドミラル・クズネツォフ」のSu-33もシリア領内を爆撃しました。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機は再びシリアのテロ組織を空爆した]
元々は空対空専門のSu-33でしたが、今回の地中海遠征へ出発する前に、地上爆撃用の特殊計算サブシステムSVP-24-33が装備されました。
[ロシア海軍航空隊の艦上戦闘機Su-33は地上攻撃の為の新たなシステムを装備する]
[ロシア海軍の艦上戦闘機Su-33は爆撃精度を向上させる為のシステムを装備している]
12月5日、1機のSu-33(機体番号67)が「アドミラル・クズネツォフ」へ着艦した際、着艦拘束装置のケーブルを切ってしまった為に停止できず、海中に落ちました。
パイロットは脱出に成功しました。
[ロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフの艦上戦闘機事故(2016年11月13日/12月5日)・続報]
Su-33を含む「アドミラル・クズネツォフ」航空隊は、2016年11月8日から2017年1月6日までの約2ヶ月間に、420回の戦闘飛行(内117回は夜間)と、750回の捜索救助、航空輸送支援の為の飛行を行ない、シリア領内のテロ組織の施設1252を破壊しました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフ航空隊は1252のシリアのテロリスト施設を破壊した]
地中海東部(シリア沖)から戻った後、艦上戦闘機Su-33とMiG-29Kは、北方艦隊の演習へ何度か参加しています。
今年(2017年)もSu-33は、クリミア半島サキ飛行場の艦上機訓練施設「ニートカ」へ移動して訓練を実施しますが、今回の記事の通り、当初予定していた5月から8月に延期されました。
昨年のSu-33のサキ飛行場での訓練には、第100独立艦上戦闘機航空連隊の艦上戦闘機MiG-29Kも少数が参加しましたが、今年も同様になるのかどうかは不明です。
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