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ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはタイ訪問を終えた

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2017年5月9日9時50分配信
【巡洋艦「ワリャーグ」はタイでの軍事-外交ミッションを成功裏に果たした】
バンコク、5月9日-ロシア通信社ノーボスチ、エフゲニー・ベレニキー

ロシア太平洋艦隊の艦船は火曜日にタイ訪問を完了し、親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」海洋給油船「ペチェンガ」は、その課せられた軍事-外交ミッションを果たし、タイに住み、働いているロシア人への勝利の日の素晴らしいプレゼントとなった。
『ロシア通信社ノーボスチ』は火曜日に同国のロシア連邦大使キリール・バルスキーより伝えられた。
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[2国間関係の発展]
「太平洋艦隊戦闘艦支隊の訪問は、この2年間で既に3回目であり、今日のロシアとタイの2国間関係の集約的発展の過程で生じた重要な部分となっております」
ロシア外交団
のトップは話した。

大使は、この2年間で2国間関係は、様々な分野における両国の共通の利益に基づいたダイナミックな発展段階に在る事を強調した。

「太平洋艦隊戦闘艦支隊の訪問は、我々の国の間の外交関係が成立してから120周年となりました。
そして、それはロシア連邦の指導者が、東南アジアにおける我々の主要なパートナーの1つであるタイとの関係の発展へ注意を払っている事の証です」
バルスキー
は話した。

ロシア側にとって、この訪問は、大いなる象徴的な意味を有するとタイロシア大使は付け加えた。
何故なら、ロシア太平洋艦隊旗艦親衛巡洋艦「ワリャーグ」が、それ(支隊)を率いていたからである。

「この艦は、太平洋艦隊で最も強力なものの1つであり、1904年のロシア-日本戦争の仁川の戦いで英雄的な最期を遂げた歴史的な巡洋艦ワリャーグの名を持っています。
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その記憶は、ロシアで、軍で、我が国の海軍で大事に保存されています。
それはタイ側も理解している事を確信しています」

外交団のトップは話した。

[軍事外交とサッカー]
「この訪問中にタイ海軍司令部の代表との会合、更には、我々の国の間の友好関係の証である他の目的の一連の行事が行なわれ、タイ国指導部及びタイ軍司令部は、この訪問に高い優先順位を与えています」
バルスキー
は話した。

タイの軍事船員は5月7日にロシア巡洋艦を訪れ、「ワリャーグ」の船員はタイ海軍旗艦の航空巡洋艦「チャクリ・ナルエベト」への答礼訪問を行なった。
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更に、訪問プログラムでは、5月8日に巡洋艦「ワリャーグ」艦上でロシアタイの軍事船員間のサッカーの親善試合が行なわれ、スコアは1:1の引き分けに終わった。
最初の点はロシア船員が獲得し、その後、タイの同僚は後半の土壇場で同点に追いついたと大使は話した。

「この我々の軍の間の友好関係は全て、ロシアとタイ間の信頼のパートナーシップの大規模なビルの建設におけるレンガです」
大使は話した。

[勝利の日のロシア人への贈り物]
巡洋艦「ワリャーグ」
は、5月6日にロシア市民の訪問の為に開放されたとタイロシア外交団のトップは伝えた。

「太平洋艦隊艦船支隊の訪問は、ロシア市民~タイに住み、働いている同胞と、その家族の間で大いなる関心を引き起こしたと言うべきでしょう。
5月6日に巡洋艦を約200名が訪れ、この内の約100名は学生であったと言えば十分です」

大使は伝えた。
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「先ず第一に、これは、パタヤに住む我々の市民であり、ロシア学校『ディプロマット・プラス』で学んでいる子供達です。
これは、タイのロシア大使館の職員の子供達であり、ロシア連邦大使館下の普通教育学校の学生と教師です。
これは全て、非常に重要な教育の瞬間であり、この訪問は、タイに住むロシア市民全ての為の本当の贈り物となりました。
何故なら、これは、我々の偉大なる祭日である勝利の日の前に行なわれたからです」
バルスキー
は話した。

[次の訪問は11月に]
「私は、ロシア艦船の訪問は、これで最後では無い事を確信しております。
今年11月にロシア太平洋艦隊のもう1つの艦船支隊のタイへの寄港が計画されており、これは、ロシアとタイ間の友好関係と、我々の軍の間の協同の強化に重要な貢献を成すでしょう」
バルスキー
『ロシア通信社ノーボスチ』へ話した。



ロシア太平洋艦隊旗艦親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」(011、1990年2月28日就役)は、2017年2月7日に戦闘訓練の為、出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは海上戦闘訓練の為に出航した]

2月9日には対空戦闘訓練を行ないました。
この時、東方軍管区(おそらくは沿海地方第22戦闘機航空連隊)所属の戦闘機Su-35Sが仮想敵役を務めました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは戦闘機Su-35と対空戦闘訓練を行なった]

2月13日にはピョートル大帝湾で対地、対艦、対空砲撃訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはピョートル大帝湾で砲撃訓練を行なった]

その後、「ワリャーグ」は一旦ウラジオストクへ帰港したようですが、3月6日に太平洋艦隊司令官セルゲイ・アヴァキャンツ提督や太平洋艦隊司令部要員を乗せて再び訓練のために出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは太平洋艦隊司令官の座乗の下に海上での訓練を行なう]

2017年3月18日には戦隊水雷艇(駆逐艦)「ブイストルイ」と一緒に出航し、日本海で対潜戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグと戦隊水雷艇(駆逐艦)ブイストルイは日本海で対潜戦闘訓練を行なった]
戦闘訓練にはソヴィエツカヤ・ガヴァニ近郊のカーメニ・ルチェイ基地に駐留する海軍航空隊対潜哨戒機Tu-142M3も参加し、更に、太平洋艦隊所属のプロジェクト877潜水艦(キロ級)が「敵役」を務めました。

3月28日にも「ワリャーグ」「ブイストルイ」は一緒に出航し、今度は各種防空戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグと戦隊水雷艇(駆逐艦)ブイストルイは日本海で防空戦闘訓練を行なった]
戦闘訓練には太平洋艦隊海軍航空隊所属の迎撃戦闘機MiG-31対潜ヘリコプターKa-27PLも「空中標的」として参加しました。


2017年4月1日午前、ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」は、アジア太平洋地域への遠洋航海へ向かう為、ウラジオストクを抜錨しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはアジア太平洋地域への遠洋航海へ出発した]

「ワリャーグ」には中型海洋給油船「ペチェンガ」が随伴しています。

親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」
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中型海洋給油船「ペチェンガ」
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中型海洋給油船「ペチェンガ」(1979年1月10日就役)は、昨年(2016年)9月に南シナ海で実施された中国海軍との合同演習『海洋協同-2016』へ参加しました。
[ロシア・中国海軍合同演習『海洋協同-2016』(2016年9月)]

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太平洋艦隊艦船支隊は4月2日に津軽海峡を通過して太平洋へ出ました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは津軽海峡を通過して太平洋へ出た]

4月6日には大隅海峡を通過して東シナ海へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは大隅海峡を通過して東シナ海へ入った]

4月11日、大韓民国釜山(プサン)港へ入港しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは韓国の釜山港を訪れた]

4月12日には太平洋艦隊司令官セルゲイ・アヴァキャンツ大将韓国を訪問し、韓国海軍の高官と会談を行ないました。
4月13日には韓国海軍代表団と共に「ワリャーグ」を視察しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年4月13日13時11分配信
【ロシア太平洋艦隊司令官は朝鮮共和国(大韓民国)海軍コマンド司令官と会談した】

太平洋艦隊艦船支隊は、4月14日に釜山(プサン)港を出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは韓国の釜山港を去った]

4月20日、太平洋艦隊艦船支隊は、フィリピンマニラ港を訪れました。

[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはフィリピンのマニラ港を訪れた]
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4月21日には「ワリャーグ」艦長と将校団がフィリピン海軍司令部を表敬訪問しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグ艦長はフィリピン海軍司令官を表敬訪問した]

同日、フィリピン大統領ロドリゴ・ロア・ドゥテルテ氏が「ワリャーグ」を視察しました。

[フィリピン大統領ドゥテルテはロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグを視察した]

4月22日にはマニラ市内で太平洋艦隊アンサンブル艦隊司令部オーケストラのコンサートが行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のアンサンブルはマニラでコンサートを行なった]

4月24日、太平洋艦隊艦船支隊マニラ港を出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはフィリピンのマニラを去った]

4月27日にはベトナムカムラン港へ入港しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはベトナムのカムラン港を訪れた]

5月1日、太平洋艦隊艦船支隊カムラン港を出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはベトナムのカムラン港を去った]

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5月5日にタイサッタヒープ港へ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはタイのサッタヒープへ入港した]

そして5月9日にサッタヒープ港を出航しました。


なお、太平洋艦隊艦船支隊は、タイ訪問を終えた後にシンガポールを訪れるようです。
ブログ『代表のぼやき』より
【シンガポール観艦式、アジアで最大規模に、参加艦が判明!!ロシアの航洋曳舟が登場】

5月15日にシンガポールチャンギ港で行なわれるシンガポール海軍創立50周年記念観艦式には、ロシア海軍から親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」、中型海洋給油船「ペチェンガ」に加え、救助曳船「フォーチー・クルイロフ」が参加します。
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