ロシア海軍黒海艦隊の第4のプロジェクト06363潜水艦クラスノダールはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った
- カテゴリ:プロジェクト06363潜水艦(黒海艦隊)

『インタファクス』より
2017年5月13日20時29分配信
【潜水艦「クラスノダール」はアメリカ合衆国海軍の巡洋艦の監視下で地中海へ入った】
モスクワ、5月13日、インタファクス-ロシア
バルト海から黒海の常時駐留場所への移動を行なっているロシア海軍の最新ロケット潜水艦「クラスノダール」は、土曜日にジブラルタル海峡を通過し、地中海へ入った。
ロシア潜水艦は水上を進んでおり、アメリカの「タイコンデロガ」型ロケット巡洋艦が付き添っている。
具体的には、ジブラルタルの監視者が伝えているように、ロシア海軍の潜水艦は、アメリカ巡洋艦の監視下でヨーロッパの半島南端に位置するジブラルタル岬を通過した。
5月5日にラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過した際、ロシア潜水艦を王立海軍の軍艦「サマセット」が追跡した。
伝えられているように、黒海艦隊の第4の最新大型ディーゼルエレクトリック潜水艦「クラスノダール」は、バルト艦隊から黒海艦隊への艦隊間移動を行なっている。
同艦にはバルト艦隊の海洋曳船「ヴィクトール・コネツキー」が同行している。
常時駐屯場所への到着は6月に予定されている。
2015~2016年、黒海艦隊へ同タイプの潜水艦~「ノヴォロシースク」、「ロストフ・ナ・ドヌー」、「スタールイ・オスコル」が補充された。
同プロジェクトは第3世代ディーゼルエレクトリック潜水艦に属し、外国海軍の同類と比較して最も低騒音の1つと見られており、ロシアの以前のプロジェクトよりも高い戦闘効率性、最新のミサイル-魚雷兵装、電波電子及び水中音響機器を有している。
プロジェクト636.3潜水艦の特徴は、打撃ミサイル複合体「カリブル-PL」、更には更新された電波電子機器を装備している事に有る。
4月初頭、潜水艦「クラスノダール」は、バルト艦隊の海上射爆場で水上標的への有翼ミサイルの試験発射を行なった。
[プロジェクト06363潜水艦]
プロジェクト06363潜水艦の4番艦B-265「クラスノダール」は、サンクトペテルブルクのアドミラルティ造船所で2014年2月20日に起工されました。
[プロジェクト06363潜水艦クラスノダールは起工された]
起工から1年2ヶ月後の2015年4月25日に進水しました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト06363潜水艦クラスノダールは進水した]
その後、アドミラルティ造船所の岸壁で艤装工事が行なわれました。

艤装工事は2015年7月20日までに完了しました。

2015年7月27日の「ロシア海軍の日」には、サンクトペテルブルクのネヴァ川で行なわれた観艦式に参加しました。

2015年8月10日から航行試験を開始しました。
試験は2015年10月末までに完了し、「クラスノダール」は、2015年11月5日にロシア海軍へ納入され、合わせて聖アンドレイ旗の初掲揚式典も開催されました。
[黒海艦隊の為の第4のプロジェクト06363潜水艦クラスノダールは2015年11月5日にロシア海軍へ引き渡される]
[第4のプロジェクト06363潜水艦クラスノダールはロシア海軍へ就役した]
就役後もバルト海で慣熟訓練を行なっていましたが、2016年4月中旬に「航海中の事故」を起こし、4月20日にバルチースク基地へ戻りました。
ポーランド海軍の潜水艦と衝突したという話も有りますが、ポーランド国防省は否定しました。
「クラスノダール」は事故による損傷を修理する為、またアドミラルティ造船所へ戻り、2016年5月上旬から7月9日まで修理が行なわれました。

修理後、2016年7月31日の「ロシア海軍の日」には、サンクトペテルブルクのネヴァ川で行なわれた観艦式に参加しました。

その後もバルト海で慣熟訓練を行なっていたようです。

2017年4月8日、「クラスノダール」はバルト海で有翼ミサイル「カリブル」(対艦型)を水上標的へ発射しました。
[ロシア海軍のプロジェクト06363潜水艦クラスノダールはバルト海で巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
「クラスノダール」は、5月初頭頃に黒海艦隊基地へ向けて出航しました。
[ロシア海軍のプロジェクト06363潜水艦クラスノダールは黒海艦隊基地への移動を開始した]
「クラスノダール」は浮上状態で航行しており、5月5日にはラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過しました。
そして5月13日にはジブラルタル海峡を通過し、地中海へ入りました。

「クラスノダール」の黒海艦隊基地への到着は6月になります。
ロシア海軍の為のプロジェクト06363潜水艦は、黒海艦隊向けの6隻が就役しており、最初の3隻は既に黒海艦隊基地へ回航されています。

プロジェクト06363潜水艦は全てサンクトペテルブルクの『アドミラルティ造船所』で建造されました。
プロジェクト06363は、輸出用のプロジェクト636を更に改良したタイプであり、今後建造される第5世代通常動力潜水艦「カリーナ」級の開発設計作業の成果がフィードバックされています。
プロジェクト06363潜水艦には有翼ミサイル「カリブル」が装備されます。
[巡航ミサイル「カリブル」対地攻撃型は2500kmの最大射程を有する]
[プロジェクト06363]
・B-261「ノヴォロシースク」(Б-261 Новороссийск)
建造番号01670
2010年8月20日起工/2013年11月28日進水/2014年8月22日就役
黒海艦隊へ配備
・B-237「ロストフ・ナ・ドヌー」(Б-237 Ростов-на-Дону)
建造番号01671
2011年11月21日起工/2014年6月26日進水/2014年12月30日就役
黒海艦隊に配備
・B-262「スタールイ・オスコル」(Б-262 Старый Оскол)
建造番号01672
2012年8月17日起工/2014年8月28日進水/2015年7月3日就役
黒海艦隊に配備
・B-265「クラスノダール」(Б-265 Краснодар)
建造番号01673
2014年2月20日起工/2015年4月25日進水/2015年11月5日就役
黒海艦隊へ回航中
・B-268「ヴェリキー・ノヴゴロド」(Б-268 Великий Новгород)
建造番号01674
2014年10月30日起工/2016年3月18日進水/2016年10月26日就役
黒海艦隊に配備予定
・B-271「コルピノ」(Б-271 Колпино)
建造番号01675
2014年10月30日起工/2016年5月31日進水/2016年11月24日就役
黒海艦隊に配備予定
今後、プロジェクト06363潜水艦は、太平洋艦隊向けにも6隻が建造されます。
[プロジェクト06363潜水艦(太平洋艦隊)]
1番艦「モジャイスク」と2番艦「ペトロパブロフスク・カムチャツキー」は2017年中に起工されます。
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