ロシア海軍向けの艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランの供給契約は2019年に締結される
- カテゴリ:ロシアの艦載ヘリコプター

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2017年5月25日11時25分配信
【『ロシアン・ヘリコプターズ』は(ロシア)国防省の為のKa-52Kの供給計画について話した】
モスクワ、5月25日-ロシア通信社ノーボスチ
ホールディングス『ロシアン・ヘリコプターズ』は、2019年に艦上ヘリコプターKa-52Kの供給契約をロシア連邦国防省と結ぶつもりでいる。
ホールディングス総取締役アンドレイ・ボギンスキーは報道陣へ伝えた。
「現在、ヘリコプターKa-52の軍への引き渡しが進められています。
海軍ヴァージョンのKa-52Kは、試験設計作業が進められています。
私共は、それを速やかに完了し、文書を受け取る事を望んでおり、2019年には、この機体の供給の為、国防省との契約を結びます」
ボギンスキーは、同日にロシア首都で開催された国際ヘリコプター展示会『HeliRussia』で話した。
現在、ヘリコプターKa-52は、ロシア航空宇宙軍のみの軍備である:2011年にホールディングス『ロシアン・ヘリコプターズ』と「防衛産業」が署名した契約書に沿って、ロシア連邦航空宇宙軍は2020年までに、この機体を140機受領する。
このような大規模な「アリガートル」の購入の合理性は、実際の戦闘活動により確認された~メディアが報じたように、2016年4月にKa-52はシリアのテロリストに対して使用された。
艦上攻撃ヘリコプターKa-52K「カトラン」(空軍のKa-52「アリガートル」の艦載機型)の試作1号機は、2015年3月7日に沿海地方で初飛行しました。
[ロシア海軍の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kの試作1号機が初飛行した]
Ka-52Kは、元々はロシアがフランスへ発注した2隻の「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の搭載機として開発されたのですが、フランスはウクライナ情勢に関連して艦の引き渡しを凍結しました。
2015年8月5日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンとフランス大統領フランソワ・オランドは電話で会談し、「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の建造・供給契約の終了(破棄)を決定しました。
[ロシアとフランスはロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約を終了させた]
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約終了によりフランスはロシアへ9億4975万4849ユーロを支払う]
[ロシア海軍向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦から取り外されたロシア製機器は全てロシアへ到着した]
その後、2隻の「ミストラル」級はエジプトへ売却されました。
しかし、「ミストラル」級の動向とは関係なしにKa-52Kの開発と生産は続行されます。
[ロシア海軍の為の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kの開発と生産は続行される]
Ka-52Kには、対艦ミサイルKh-35(ウラン)及び対レーダー/対艦ミサイルKh-31の運用能力が付与されます。
[ロシア海軍の為の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kは対艦ミサイルの運用能力を付与される]
[ロシア海軍の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランは最新鋭の目標探知システムを装備する]
そして結局、「ミストラル」級ヘリ空母へ搭載される筈だったKa-52Kは、重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」へ搭載されることになりました。
[ロシア海軍の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランは空母アドミラル・クズネツォフへ搭載される]
北方艦隊の重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」と重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」を中核とする航空打撃艦グループは、2016年10月15日にセヴェロモルスク基地を出航し、2017年2月8日に帰投しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-2017年2月)]
この間、2016年11月中旬から2017年1月初頭まで約2ヶ月ほどシリア沖に滞在し、シリア領内のテロ組織(イスラム国やアル=ヌスラ戦線)への空爆作戦に参加しました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフ航空隊は1252のシリアのテロリスト施設を破壊した]
このシリア遠征において、「アドミラル・クズネツォフ」は、艦上戦闘機Su-33、艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUB、救難ヘリコプターKa-27PS、対潜ヘリコプターKa-27PL、輸送戦闘ヘリコプターKa-29、早期警戒ヘリコプターKa-31、艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kを合計で約40機程度搭載しました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは40機程度の搭載機を有する]
艦上攻撃ヘリコプターKa-52K「カトラン」は2機の試作機が「アドミラル・クズネツォフ」に搭載され、シリア沖で各種試験に従事しました。
[ロシア海軍の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kの試験はシリアで行なわれた]
「アドミラル・クズネツォフ」が帰投した後、2機のKa-52K試作機は『カモフ』本社へ送られ、調査と分析が行なわれているようです。
[ロシア海軍の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランの海洋試験第1段階は完了した]
ロシア海軍向けのKa-52Kの量産は、現在の所は2020年頃からの開始が見込まれているようです。
[ロシア海軍向けの艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランの量産は2020年に始まる]
この他にKa-52Kは、エジプトへ売却された元ロシア海軍向け「ミストラル」級ヘリ空母の艦載機として同国への売り込みが行なわれており、エジプトが購入を決定すれば、ロシア海軍向けよりも早く量産が始まる事になるでしょう。
- 関連記事
-
- ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"は汎用タイプとなる
- ヘリコプターKa-62の艦載型が開発される?
- ロシア海軍向けの艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランの供給契約は2019年に締結される
- ロシア海軍向けの艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランの量産は2020年に始まる
- ロシア海軍の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランの海洋試験第1段階は完了した
スポンサーサイト