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ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海でのロシア海軍北方艦隊の演習へ参加する

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2017年5月25日12時50分配信
【バレンツ海で北方艦隊多種戦力演習が始まる】

本日、北方艦隊の様々な部隊は、ロシア連邦軍参謀本部軍事アカデミー学生の年次実地研修の枠組みで行なわれる演習へ参加する為にバレンツ海へ出た。

北方艦隊戦闘訓練管理部長オレグ・ズヴェレフ少将は、ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」で部隊の行動を統制する。

演習中にロシア連邦軍参謀本部軍事アカデミー学生へ、北方艦隊の様々な部隊の実地行動の実例として、海上での部隊の組織的統制、更には、対機雷防衛、対潜防衛、対空防衛、海上での様々な打撃部隊の展開の基本要素が示される。

演習は、4つの主要エピソードから成る~
水域保護連合部隊による多種打撃部隊の支援。
対潜航空隊と連携した捜索打撃艦グループによる潜水艦の捜索と攻撃。
海上で編成される艦隊の対空防衛部隊による敵の空中攻撃手段の攻撃の撃退。
海上で遭難した人員の救助。

北方艦隊の打撃部隊の展開の段階で、基地掃海艦「ポリャールヌイ」「コロムナ」で構成される掃海艦グループは、ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」で構成される支隊の駐留所からの出航と対機雷防護を保障する。

第2のエピソードの実地活動では、対潜航空隊と共同での捜索打撃艦グループによる潜水艦の捜索と仮想破壊が提供される。
小型対潜艦「ユンガ」「ブレスト」で構成される捜索打撃艦グループは、対潜航空機Il-38及びヘリコプターKa-27PL乗員と連携し、対潜兵器を使用して仮想敵潜水艦の捜索と破壊を行なう。

海上で編成される艦隊の対空防衛部隊のエピソードでは、ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」、小型対潜艦「ユンガ」「ブレスト」、小型ロケット艦「アイスベルク」「ラッスヴェート」乗組員は、前線爆撃機Su-24が設置する落下標的への実地ミサイル及び砲射撃を実行する。

その後、捜索救助艦載ヘリコプターKa-27PSと連携した救助曳船SB-406潜水夫船BM-596による仮想遭難者の救助のエピソードが展示される。

北方艦隊多種戦力演習には、合計で10隻の戦闘艦及び支援船、更には、北方艦隊航空・防空軍の航空機とヘリコプターが関わる。



北方艦隊プロジェクト1164「アトラント」(「スラヴァ」級)ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」(1986年11月5日就役)は、2011年6月、オーバーホールの為にセヴェロドヴィンスク市「ズヴェズドーチカ」工場へ到着しました。
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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
2011年6月30日14時25分配信
【北方艦隊のロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」は修理と近代化の為にセヴェロドヴィンスクへ到着した】

2012年10月末、ドックへ入渠しました。
[スラヴァ型ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはドック入りした]


2013年6月20日、進水式典が行なわれました。
[ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは進水する]


その後、レーダーなどを換装する近代化改装工事が始まりました。
[ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは近代化改装される]

「マルシャル・ウスチーノフ」は、2015年末までにロシア海軍へ復帰する予定でしたが、2016年末に延期されました。
[ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは2015年末にロシア海軍へ復帰する]
[ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは2015年末までにロシア海軍北方艦隊へ復帰する]
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは新型ミサイル兵装を受け取り、2016年に復帰する]

2015年12月初頭、「ズヴェズドーチカ」岸壁での係留試験が開始されました。
[近代化改装中のロシア海軍ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは係留試験を開始した]
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「マルシャル・ウスチーノフ」の航行試験は今年8月末~9月に開始される予定でしたが、10月末に延期されました。
[近代化されるロシア海軍のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは2016年夏-初秋に航行試験を始める]
[近代化されるロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは2016年9月に航行試験を開始する]
[近代化されるロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは2016年10月末に航行試験を開始する]

2016年10月30日、「マルシャル・ウスチーノフ」は航海試験の為に出航しました。

[近代化されたロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは洋上試験を開始した]

近代化改装された「マルシャル・ウスチーノフ」は、これまでのMR-600「ヴォスホード」に代わり、大型3次元レーダーMR-650「ポドベレゾヴィク」が装備されました。
[大型3次元レーダー「ポドベレゾヴィク」]

『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年3月18日16時51分配信
【「マルシャル・ウスチーノフ」は近代化されたレーダーを受け取った 】
「ポドベレゾヴィク」の他に、艦橋頭頂部のレーダー「フレガート-M2M」に換装されました。

「マルシャル・ウスチーノフ」は2016年11月5日に就役30周年を迎えました。
[近代化されたロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは白海で最終試験を行なう]

11月30日、「マルシャル・ウスチーノフ」は航海試験を終えて帰港しました。
[近代化されたロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは航海試験を終えて帰投した]

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航海試験を終えた「マルシャル・ウスチーノフ」ロシア海軍へ引き渡され、12月24日にセヴェロドヴィンスクを出航し、12月26日にセヴェロモルスク基地へ到着しました。
[ロシア海軍のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは近代化改装を終えて北方艦隊へ復帰した]
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その後、「マルシャル・ウスチーノフ」セヴェロモルスク基地で停泊訓練を行ない、2017年5月12日、洋上での慣熟訓練の為にバレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは演習の為にバレンツ海へ出航した]

5月16日にはバレンツ海で砲撃訓練を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で砲撃訓練を行なった]

単艦での海上訓練を一通り行なった「マルシャル・ウスチーノフ」は、その次の段階~他の艦船海軍航空隊との連携活動の訓練~へ進むため、5月20日から実施された北方艦隊の戦闘演習へ参加する事になりました。
[ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはロシア海軍北方艦隊の演習へ参加する]

北方艦隊の戦闘演習は5月22日まで続けられ、この中で「マルシャル・ウスチーノフ」AK-130 130mm連装砲AK-630 30mmガトリング砲の実弾射撃を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で砲撃訓練を行なった]

それから3日後の5月25日、「マルシャル・ウスチーノフ」を含む北方艦隊の10隻の艦船は、再び演習を行なう為にバレンツ海へ出航しました。

今回の演習は、ロシア連邦軍参謀本部アカデミーの学生(ロシア軍の士官)の実地研修の為に行なわれるものであり、「マルシャル・ウスチーノフ」「演習旗艦」を務めるようです。
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