ロシア海軍黒海艦隊の警備艦スメトリーヴイは地中海からセヴァストーポリへ帰港した
- カテゴリ:地中海情勢(2017年)

『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2017年6月3日8時40分配信
【警備艦「スメトリーヴイ」は地中海からセヴァストーポリへ戻ってきた】
モスクワ、6月3日、インタファクス
黒海艦隊の警備艦「スメトリーヴイ」は地中海での任務遂行を完了し、土曜日に黒海艦隊主要基地~セヴァストーポリへ戻ってきた。
黒海艦隊情報供給部長ヴャチェスラフ・トルハチェフ1等海佐は発表した。
「警備艦スメトリーヴイは、黒海艦隊副司令官ワレリー・クリコフ中将の将旗の下で、遠方作戦ゾーンのロシア海軍常設艦船連合部隊の戦力を成す艦隊の水上艦連合部隊の査察戦術演習へ参加しました」
ヴャチェスラフ・トルハチェフは話した。
彼によると、演習中に同艦は、船団護衛、艦船支隊の組織的な対空、対潜、対水中工作防衛の任務へ取り組み、空中目標へのミサイル及び砲射撃を実施し、海上標的を艦砲で撃破した。
「スメトリーヴイ」帰還の際、セヴァストーポリでは同艦の乗組員の歓迎式典が開催され、艦隊の水上艦連合部隊司令部の代表、退役将兵、聖職者が出席する。
黒海艦隊の警備艦「スメトリーヴイ」(1969年10月21日就役)は、2016年3月6日にセヴァストーポリを出航して地中海へ向かい、6月10日に帰港しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦スメトリーヴイは地中海へ向かった]
その後、2016年10月28日に再びセヴァストーポリを出航し、10月29日にボスポラス海峡を南下して地中海へ入りました。
10月31日から11月1日までギリシャを訪問し、ロシア皇帝家出身のギリシャ王妃オルガ(オリガ)の生誕165周年記念行事へ参加しました。
オリガ・コンスタンチノヴナ・ロマノヴァ(1851年9月3日~1926年6月18日)は、ロシア皇帝アレクサンドル2世の弟コンスタンチン大公の娘であり、1867年にギリシャ国王ゲオルギオス1世と結婚してギリシャ王妃となりました。

「スメトリーヴイ」はギリシャを去った後も地中海東部(シリア沖)に滞在し、ここで2017年の新年を迎えました。
2017年2月下旬には地中海東部に居るアメリカ海軍の原子力空母「ジョージ・H・W・ブッシュ」を追尾しました。
ブログ『BMPD』より
【「スメトリーヴイ」は「ブッシュ」を追う】
「スメトリーヴイ」は3月5日にボスポラス海峡を北上して黒海へ入り、3月6日にセヴァストーポリへ帰投しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦スメトリーヴイは4ヶ月間の地中海航海を終えてセヴァストーポリへ帰投した]
それから1ヶ月半程経った5月20日、セヴァストーポリから出航して対空戦闘訓練を行ない、高射ミサイル「ヴォルナ」とAK-726 76mm連装砲を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦スメトリーヴイは黒海で対空戦闘訓練を行なった]
「スメトリーヴイ」は、そのまま南方へ向かい、5月22日にボスポラス海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦スメトリーヴイは地中海へ入った]
「スメトリーヴイ」は、フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」、「アドミラル・エッセン」及び大型揚陸艦3隻と共に、2017年5月23日から27日までリビア東部沖で演習を実施しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の地中海での演習は終わった]
その後も暫く地中海東部に留まっていました。
[地中海東部ではロシア海軍黒海艦隊の約15隻の艦船が行動している]
そして6月2日にボスポラス海峡を北上して黒海へ入り、6月3日にセヴァストーポリへ帰港しました。
今回の「スメトリーヴイ」の地中海への航海は2週間足らずと比較的短いものでしたが、おそらくは、5月下旬のリビア東部沖での黒海艦隊戦術演習を指揮した黒海艦隊副司令官ワレリー・クリコフ中将を乗せて出航し、演習が終わった後、クリコフ中将と共にセヴァストーポリへ戻ったのでしょう。
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