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ロシア海軍太平洋艦隊のプロジェクト949A原子力水中巡洋艦(オスカーII級)4隻は沿海地方のボリショイ・カーメニで近代化改装される

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『タス通信』より
2017年6月3日11時7分配信
【4隻の潜水艦「アンテイ」は2025年までにミサイル「カリブル」で武装する】
ボリショイ・カーメニ/沿海地方/6月3日/タス通信

ロシア連邦国防省は、2025年までに太平洋艦隊の為の4隻のプロジェクト949A「アンテイ」原子力潜水艦ミサイル「カリブル」を装備する近代化の実施を計画している。
軍当局の次官ユーリー・ボリソフ極東工場『ズヴェズダー』訪問中に表明した。

「多目的原子力潜水艦プロジェクト949の修理と近代化が規定されています。
古いミサイル"グラニート"は、シリア紛争を含めて好調さを示したカリブルへ交換されます」
ボリソフ
は話した。

また、潜水艦は、船上一般機器の一部を交換する。
「実際には、潜水艦は古い船体に新たな品質を有するでしょう」
彼は指摘した。

「これは、現行及び計画中の次の国家軍備プログラムにおいて適用されます。
今、潜水艦イルクーツクの近代化が行なわれており、2021年には出てくるでしょう。
今後の2018-2025年の国家軍備プログラムの枠組みで、更に3隻の潜水艦の近代化プランが検討されています」

軍当局の次官は説明した。

彼によると、工場は更新され、特に、新たなクレーン施設の設置が行なわれる。

「工場は、北方大陸棚の開発の為の天然ガス及び他の補助船を含め、艦船群全体を建造します。
私共は更に、国防省の補助艦隊の為の大型船建造のため、工場の新たな能力を使用する計画を有しております」
ボリソフ
は付け加えた。



【極東工場『ズヴェズダー』公式サイト】
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極東工場『ズヴェズダー』は、沿海地方ボリショイ・カーメニ市に在る艦船修理工場です。

以前には、旧ソ連の大量の除籍原潜の解体工事を行なっていました。

最近では、太平洋艦隊原子力潜水艦のオーバーホールや近代化改装を行なっています。
[近代化された原子力巡洋潜水艦クズバスはロシア海軍太平洋艦隊へ復帰した]
[ロシア海軍の原子力戦略用途水中巡洋艦リャザンは近代化改装を終えて太平洋艦隊へ復帰し、カムチャツカ半島のヴィリュチンスク基地へ戻った]

更に極東工場『ズヴェズダー』では、プロジェクト949A原子力水中巡洋艦(オスカーII)の近代化改装が行なわれています。
[オスカーII級ミサイル原潜は「オーニクス」と「カリブル」を装備する]
[太平洋艦隊のオスカーII級原潜3隻は2020年までに近代化される]

現在までに太平洋艦隊の2隻の949A「イルクーツク」「チェリャビンスク」『ズヴェズダー』へ回航され、近代化改装工事が進められています。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦イルクーツクは汎用ミサイル発射機を装備する]
[オスカーII級原潜イルクーツクは高度な近代化を実施する]
[ロシア太平洋艦隊の3隻の原潜は近代化改装の為に移送された]

近代化される949Aは、有翼ミサイル「オーニクス」「カリブル」の両方を運用できる汎用ミサイル発射機を装備しますが、将来的には、この汎用発射機から極超音速ミサイル「ツィルコン」も発射できるようになります。
[ロシア海軍のプロジェクト949A原子力水中巡洋艦(オスカーII級)は近代化改装により極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"を装備する]
[ロシア海軍のプロジェクト949A原子力水中巡洋艦(オスカーII級)4隻が近代化改装され、72基の巡航ミサイルを搭載する]


今回、極東工場『ズヴェズダー』を視察したロシア連邦国防次官ユーリー・ボリソフ氏は、同工場で計4隻の太平洋艦隊949Aの近代化改装が計画されている事を明らかにしました。

現在、太平洋艦隊には5隻の949A(「イルクーツク」、「チェリャビンスク」、「トヴェリ」、「オムスク」、「トムスク」)が在籍していますから、この内の1隻を除いて全て近代化改装が行なわれる事になります。

どの艦が近代化改装の対象から除かれるのかは現時点では不明ですが、最も可能性が高いのは、2014年12月末にオーバーホールを完了している「トムスク」でしょうか。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦トムスクは任務を終えてカムチャツカへ帰港した]
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