ロシア海軍の為のプロジェクト22350フリゲート3番艦アドミラル・ゴロフコは2017年中に進水する

『タス通信』より
2017年6月3日10時47分配信
【第3のプロジェクト22350フリゲート「アドミラル・ゴロフコ」は2017年末までに進水する】
サンクトペテルブルク、6月3日/タス通信
第3のプロジェクト22350フリゲート「アドミラル・ゴロフコ」は2017年の進水が計画されており、同艦への主要ユニットの供給は2018年に行なわれる。
『統合造船業営団』総裁アレクセイ・ラフマノフは、『タス通信』のインタビューに対し、こう述べた。
「アドミラル・ゴロフコは、今年中には、きっと進水します。
その主な器具及びユニットの供給は、来年の半ばからの開始を計画しております。
ですから我々は、スケジュールの遅れを取り戻せる事を願っております」
ラフマノフは、サンクトペテルブルク国際経済フォーラムで話した。
対談者は、フリゲートシリーズのトップ「アドミラル・ゴルシコフ」が、現在、国家受領試験の最終段階へ出ている事を想い起した。
『統合造船業営団』のトップは、それが今年夏に完了し、艦に聖アンドレイ旗が掲揚される事(訳注:海軍への就役)を願っていると表明した。
「これは、その全ての複合体とシステムが性能通りの動作状態に在り、当初に出された技術的課題に適合した後でのみ、最新の戦闘艦となります」
彼は強調した。
第2のプロジェクト22350フリゲート「アドミラル・カサトノフ」の受領を海軍は2018年に計画している。
プロジェクト22350艦は4500トンの排水量を有しており、29ノットの速力を発揮できる。
それは、特に、ミサイル「オーニクス」と「カリブル」、更には高射ミサイル複合体「ポリメント-リドゥート」を装備する。
PMEF(サンクトペテルブルク国際経済フォーラム)は、サンクトペテルブルクで2017年6月1日から3日まで開催された。
今年のフォーラム行事の統一スローガンは「グローバル経済の新たなバランスの探索」である。
『タス通信』は、フォーラムの総合情報パートナー及び公式写真撮影機関である。
また、当機関は、サンクトペテルブルク国際経済フォーラムの展示ゾーンの管理者である。
[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」型]
[アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート(旧ブログ)]
プロジェクト22350フリゲートの3番艦「アドミラル・ゴロフコ」は2012年2月1日に起工されました。
[サンクトペテルブルクでフリゲート「アドミラル・ゴロフコ」及びコルベット「グレミャーシチー」が起工された]
[フリゲート「アドミラル・ゴロフコ」の船体ブロック製造作業は続けられる]
以前には「アドミラル・ゴロフコ」の進水は2016年に予定されていましたのですが、2017年に延期されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22350フリゲート3番艦アドミラル・ゴロフコは2017年夏-秋頃に進水する]
延期された理由は、ガスタービンエンジンの供給問題でしょう。
プロジェクト22350は、通常航行用のディーゼルと高速航行用のガスタービンを組み合わせた複合機関ですが、この内のガスタービンM90FRは、ロシアとウクライナの共同開発であり、主な部品はロシアで製造し、ガスタービンエンジンの最終組立はウクライナで行なわれていました。
[ロシア新世代艦のガスタービンとディーゼル]
しかし、2014年2月末からのウクライナ危機、3月のロシア連邦によるクリミア半島編入により、ウクライナとロシアの関係も悪化し、ガスタービンエンジンに関する「分業体制」も瓦解しました。
[ロシア海軍の新型フリゲートの建造は停滞する]
[ロシアはガスタービンエンジン供給中止に関してウクライナを訴える]
プロジェクト22350の場合、1番艦と2番艦のガスタービンは納入されましたが、3番艦以降の供給は途絶えました。
この為、ガスタービンの最終組立もロシア国内で行なう事になり、ルイビンスクに最終組立施設が建設され、2017年5月から稼働を開始しました。
[2017年5月からロシア海軍の為の艦船用ガスタービンエンジンの国内完全生産が始まる]
「アドミラル・ゴロフコ」の為のガスタービンエンジンの供給は2017年末頃になります。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート・プロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)3番艦以降の為のロシア製ガスタービンは2017年末から供給を開始する]
「アドミラル・ゴロフコ」のロシア海軍への引き渡しは2019年以降になるようです。
[プロジェクト22350フリゲート1番艦~3番艦は2017年~2019年にロシア海軍へ引き渡される]

今回の記事で触れられているように、2017年6月1日から3日までサンクトペテルブルクで国際経済フォーラムが開催され、ロシア造船業界の総元締である『統合造船業営団』総裁アレクセイ・ラフマノフ氏も出席しました。
『タス通信』より
2017年6月3日10時0分配信
【『統合造船業営団』総裁アレクセイ・ラフマノフ氏へのインタビュー】
ラフマノフ氏は、22350の1番艦「アドミラル・ゴルシコフ」は、現在、国家受領試験の最終段階に在ると述べていますが、同艦は2017年5月21日午前にサンクトペテルブルクから出航しています。
『Dambievのブログ』より
2017年5月22日配信
【フリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」は次の段階の試験へと出発した】
- 関連記事
-
- ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバルト海で高射ミサイル複合体の発射試験を行なう
- ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバルト海で洋上試験を行なう
- ロシア海軍の為のプロジェクト22350フリゲート3番艦アドミラル・ゴロフコは2017年中に進水する
- プロジェクト22350フリゲートは2025年までに4隻がロシア海軍へ就役する
- プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフは2017年11月にロシア海軍へ引き渡される
スポンサーサイト