巡航ミサイル"カリブル"を搭載するロシア海軍黒海艦隊の2隻のフリゲートと1隻の潜水艦は地中海東部に留まる
- カテゴリ:地中海情勢(2017年)



『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2017年6月6日13時40分配信
【地中海の海軍戦隊の打撃能力を保持する為、「カリブル」を有する2隻のフリゲートと(1隻の)潜水艦が加わっている-情報筋 】
サンクトペテルブルク、6月6日、インタファクス-AVN
ロシア海軍総司令部は、近い内に地中海常設作戦連合部隊の打撃能力の削減を計画していない。
火曜日にインタファクス-AVNは消息筋より伝えられた。
「連合部隊の打撃力の基礎は、有翼ミサイル"カリブル-NK/PL"を搭載する黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"、"アドミラル・エッセン"、潜水艦クラスノダールから成ります。
近い内に、これらの(艦の)黒海艦隊主要基地セヴァストーポリへの到着は計画されていません」
彼は指摘した。
以前、フリゲート「アドミラル・エッセン」と潜水艦「クラスノダール」は、5月31日にシリアの「イスラム国」(IS、ロシア連邦では非合法)の目標へ4基のミサイル「カリブル」で打撃を与えたと発表された。
「ロシア海軍は、発注品を受領した後、短時間で高精度兵器複合体による打撃の結果の能力を実証しました」
ロシア連邦国防省は公式声明で指摘した。
「カリブル」は、ロシアの有翼ミサイルのファミリーである。
試作設計局『ノヴァトール』(株式会社『航空宇宙防衛コンツェルン「アルマーズ-アンテイ』へ加入)により開発された。
公開出版物によると、2隻のプロジェクト11356フリゲートは、沿バルト造船工場『ヤンターリ』で建造され、プロジェクト636.3潜水艦は『アドミラルティ造船所』(両社とも『統合造船業営団』へ加入)で建造された。
これらは、35の目標を攻撃する為の有翼ミサイルの一斉発射が可能である。
フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」は4月初頭に地中海のロシア海軍常設作戦連合部隊へ加わり、「アドミラル・エッセン」は同月末に加わった。
それは、バルト艦隊から黒海艦隊への艦隊間移動を行なっていた。
これらの1隻は、シリアのタルトゥースのロシア海軍物資-技術サービス供給所で物資を補充した事が知られている。
潜水艦「クラスノダール」もまた艦隊間移動を行なっており、5月中旬に連合部隊へ加わった。
黒海艦隊のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)の1番艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」(2016年3月11日就役)は、2017年4月初頭から地中海東部で行動しています。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチはキプロス訪問を終えた]
プロジェクト11356R警備艦(フリゲート)の2番艦「アドミラル・エッセン」は、2016年6月7日にロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入されました。
[第2のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンはロシア海軍へ就役した]
2017年4月末、「アドミラル・エッセン」は黒海艦隊基地へ向けて出航し、5月5日にはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入り、5月15日から17日までキプロスのリマソール港を訪問しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンはキプロスのリマソールへ寄港した]
プロジェクト06363潜水艦の4番艦B-265「クラスノダール」は、2015年11月5日にロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入されました。
[第4のプロジェクト06363潜水艦クラスノダールはロシア海軍へ就役した]
2017年4月8日にはバルト海で有翼ミサイル「カリブル」(対艦型)を水上標的へ発射しました。
[ロシア海軍のプロジェクト06363潜水艦クラスノダールはバルト海で巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
「クラスノダール」は、5月初頭頃に黒海艦隊基地へ向けて出航し、5月13日にはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の第4のプロジェクト06363潜水艦クラスノダールはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った]
2隻のフリゲートは、2017年5月23日から27日までリビア東部沖で演習を実施しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の地中海での演習は終わった]
2017年5月31日、「アドミラル・エッセン」と「クラスノダール」は、シリア沿岸沖の公海上からシリアのパルミラ(タドムル)のISIL(イラク・レバントのイスラム国)施設へ、有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンと潜水艦クラスノダールはパルミラのISIL(イラク・レバントのイスラム国)施設へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
この3隻は、その後も地中海東部へ留まっています。
[地中海東部ではロシア海軍黒海艦隊の約15隻の艦船が行動している]
「アドミラル・エッセン」と「クラスノダール」は、元々はバルト海から黒海艦隊基地へ回航の途中だったのですが、その途中でロシア海軍地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)へ加わる事になりました。
「アドミラル・グリゴロヴィチ」も含め、巡航ミサイル「カリブル」を搭載するこの3隻は、当面の間は地中海東部に留まる事になるようです。
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