北方艦隊の大型揚陸艦3隻は黒海沿岸のノヴォロシースクを訪れる


『ロシア連邦国防省公式サイト』より。
ロシア連邦国防省広報サービス・情報管理部発表
2012年7月31日17時12分配信
【北方艦隊の戦闘艦は長期間の中断の後、初めて黒海へ入り、ノヴォロシースク海軍基地を訪れる】
ロシア戦闘艦は、黒海の海峡を8月11日から12日に通過する予定であり、外交チャンネルを通してトルコ当局へ通知している。
ダーダネルス海峡及びボスポラス海峡を、3隻の大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」、「ゲオルギー・ポベドノーセッツ」、「コンドポガ」で構成される北方艦隊戦闘艦支隊が通航する。
これは、モントルー条約(艦船支隊の合計排水量と黒海の海峡を通過する時間)により指定された条件を完全に満たしている。
ノヴォロシースク海軍基地への北方艦隊戦闘艦支隊の訪問は、グループの遠距離大洋航海任務の目的の一つであり、艦隊間の移動の実施を意図している。
北方艦隊の艦は、ノヴォロシースクで水、食料及び燃料を補充する計画である。
戦闘艦の艦隊間の移動は、この10年間におけるロシア海軍の通常の計画戦闘訓練である。
異なる時期の艦隊間の移動は、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」(北方艦隊から太平洋艦隊へ)、更には、親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」(黒海艦隊から太平洋艦隊へ)により実行された。
[北方・バルト・黒海艦隊合同艦船グループの地中海遠征]
ロシア北方艦隊の大型対潜艦「アドミラル・チャバネンコ」、3隻の大型揚陸艦、2隻の保障船(救助曳船及び給油船)は、7月10日にセヴェロモルスクを出港しました。
[ロシア北方艦隊の大型対潜艦アドミラル・チャバネンコ、シリア沖へ?]
7月16日、バルト艦隊の艦船と合流しました。
[北大西洋でロシア北方艦隊とバルト艦隊の艦船は合流した]
その後、大型対潜艦「アドミラル・チャバネンコ」、救助曳船「ニコライ・チケル」、給油船「セルゲイ・オシポフ」は、北方・バルト艦隊合同グループから離れ、北へ向かいました。
[北方・バルト艦隊合同グループの航海が始まった]
[大型対潜艦アドミラル・チャバネンコは北東大西洋で訓練を行なう]
7月24日、ジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍合同艦船グループはジブラルタル海峡を通過し、地中海へ入った]
現在、地中海中部に居る北方・バルト艦隊合同艦船グループは、以下の艦船で構成されています。
[ロシア海軍合同艦船グループは地中海中部で演習を行なう]
[北方・バルト艦隊合同艦船グループ]
指揮官:コラ異種戦力小艦隊司令官ウラジーミル・カサトノフ少将
大型揚陸艦「ゲオルギー・ポベドノーセッツ」(北方艦隊)
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」(北方艦隊)
大型揚陸艦「コンドポガ」(北方艦隊)
警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」(バルト艦隊)
警備艦「ネウストラシムイ」(バルト艦隊)
そして今回の国防省公式発表によると、ボスポラス及びダータネルス海峡を通過して黒海へ入るのは、北方艦隊の大型揚陸艦3隻だけのようです。
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」

大型揚陸艦「ゲオルギー・ポベドノーセッツ」

大型揚陸艦「コンドポガ」

記事中でも触れられていますが、最近のロシア連邦海軍は、「艦隊間の移動」(他の艦隊の主要基地への移動を目的とした遠距離航海)と「艦隊間グループ」(異なる艦隊に所属する艦船の合同部隊)の活動を重視しています。
2010年春には、北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」と黒海艦隊のロケット巡洋艦「モスクワ」がロシア極東部の沿海地方へ移動し、太平洋艦隊所属艦船と合同演習を実施しました。
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