コムソモリスク・ナ・アムーレで建造された最初の新世代コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は2017年7月20日にロシア海軍太平洋艦隊へ引き渡される

『アムールプレス』(ハバロフスク地方ニュース)より
2017年7月6日15時38分配信
【太平洋艦隊はコルベット「ソヴェルシェーンヌイ」を(2017年)7月20日に受け取る】
7月20日、ウラジオストクでは、コムソモリスク・ナ・アムーレの『アムール造船工場』で建造された最初のプロジェクト20380コルベットが太平洋艦隊へ引き渡される。
それは、2006年6月30日に起工された。
建造開始から引き渡しまで11年が経過した。
コムソモリスク・ナ・アムーレ造船工場の期限の問題により、進水は2015年になり、コルベットの試験は、大幅に遅れて今年1月にならなければ始まらなかった。
海洋試験が成功裏に完了した事が先週に知られるようになった。
RIAアムールプレスは『Komcity』を引用して報じた。
「工場の試験実施チームの代表は、同艦の乗組員及び国家受領委員会のメンバーと共にコルベットの操縦性及び速力の試験を実施し、艦の全ての集合体、システム、ユニット、航法手段及び無線電波手段、更には兵装の動作を点検しました」
東方軍管区下の太平洋艦隊広報サービス・情報供給部長ウラジーミル・マトヴェーエフ2等海佐は指摘した。
「特に、水上、空中、沿岸目標へのミサイル及び砲射撃が実施され、コルベットの甲板への艦載ヘリコプターKa-27の着艦が行なわれ、艦の対空及び対潜防衛の課題へ取り組みました。
現在、艦の検査及び最終塗装作業が進められています」
コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」の戦闘編制への加入は、歓迎すべき重要な出来事である。
太平洋艦隊は、ソヴィエト社会主義共和国連邦が分解されてから、3隻の軽対水中工作艇を除き、新たな水上艦を受領していなかった。
しかしコルベットは、当然ながら、これらとは比べ物にならない価値が有る。
式典には、海軍総司令部から20名の出席が予定されている。
これに関連し、「ソヴェルシェーンヌイ」の太平洋艦隊への引き渡しから1~2週間後、その弟~2012年2月に同社で起工されたコルベットシリーズの2隻目「グロームキー」の造船台からの出渠が計画されている。
以前、それは2016年末までに太平洋艦隊へ引き渡されると伝えられていたが、計画は実行されなかった。

[新世代コルベット「ステレグーシチー」型]
[ステレグーシチー型コルベット(旧ブログ)]
ロシア太平洋艦隊向けプロジェクト20380コルベットの1隻目となる「ソヴェルシェーンヌイ」は、2006年6月30日にコムソモリスク・ナ・アムーレのアムール造船工場で起工され、2012年10月にはサンクトペテルブルクで製造された上部構造物が海路でコムソモリスク・ナ・アムーレまで運ばれました。
[新型コルベット「ソヴェルシェンヌイ」の上部構造物はコムソモリスク-ナ-アムーレに到着した]
しかし、「ソヴェルシェーンヌイ」の建造工事は大幅に遅延しました。
[ロシア太平洋艦隊の為の2隻の新型コルベットの建造は価格を巡る問題により遅延する]
[ロシア太平洋艦隊の為の新型コルベットの建造は遅延する]
その主な原因は、コルベットの建造価格に関するロシア国防省とアムール造船工場の対立に有ったのですが、2014年4月、国防省は造船所側の要求を受け入れ、建造費用の増額に同意しました。
[ロシア太平洋艦隊向けの新型コルベットの建造費用は130億ルーブルに増額された]
その後、コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」の建造工事は進み、2015年1月~3月には「ソヴェルシェーンヌイ」乗組員がバルト艦隊のプロジェクト20380コルベット「ソーブラジテルヌイ」で実地訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの新型コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"乗組員はバルト海での訓練を開始した]
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの新型コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」乗組員はバルト海での研修を終えた]
2015年5月22日に進水式典が開催されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は進水した]

進水した「ソヴェルシェーンヌイ」は、2015年7月末にコムソモリスク・ナ・アムーレから沿海地方のボリショイ・カーメニへ回航されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は2015年7月下旬に沿海地方へ回航される]

ボリショイ・カーメニへ回航後、艤装工事が進められました。

2016年11月初頭から消磁作業が始まりました。
舷側番号は「333」となりました。

2017年1月初頭から係留試験が行われました。
2017年1月30日、「ソヴェルシェーンヌイ」は、航行試験を行なう為、初めて出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は洋上試験を開始した]
3月16日に初めてA-190-01「ウニヴェルサール」100mm単装砲の射撃試験が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は100mm砲の射撃試験を行なった]
その後も日本海で航行試験は続けられました。
6月19日までに、対艦ミサイル「ウラン」の発射試験が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は対艦ミサイルの発射試験を行なった]
6月20日には100mm単装砲で対艦ミサイル標的を撃墜しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は日本海での洋上試験中に対艦ミサイルを撃墜した]
6月28日には艦のソナーの試験が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は日本海でソナーの試験を行なった]
6月30日までに100mm単装砲及び30mmガトリング砲の射撃試験、太平洋艦隊航空隊の航空機を対象にしたレーダーなどの動作点検などが行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は日本海で洋上試験を続けている]
7月3日にはヘリコプターの着艦試験が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は日本海で艦載ヘリコプターの着艦試験を行なった]
「ソヴェルシェーンヌイ」は国家受領試験の海上段階を全て完了し、現在は造船所(今回の場合は、ボリショイ・カーメニに在る『アムール造船工場』の出張所)で艦の点検と塗装作業が行なわれており、近い内にロシア海軍への引き渡し準備が整います。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は洋上試験を完了した]
「ソヴェルシェーンヌイ」は、2017年7月20日にロシア海軍へ引き渡され、太平洋艦隊へ編入されます。
太平洋艦隊編入後、「ソヴェルシェーンヌイ」は、カムチャツカ半島(ペトロパヴロフスク・カムチャツキー)に駐留する第114水域保護旅団へ配備されます。

「ソヴェルシェーンヌイ」に続き、『アムール造船工場』では3隻の同型艦が建造されており、2018年~2020年にはロシア海軍へ引き渡される見込みです。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けのプロジェクト20380コルベット4隻は2017年6月末~2020年10月下旬に就役する]
この他、6月30日にサンクトペテルブルクで進水したプロジェクト20385コルベット「グレミャーシチー」も太平洋艦隊へ配備されるようです。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為のプロジェクト20385コルベット1番艦グレミャーシチーは進水した]
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