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ロシア海軍太平洋艦隊の戦闘機MiG-31は超音速巡航ミサイルの迎撃訓練を行なった


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年7月17日6時58分配信
【航空機MiG-31の乗員は成層圏で超音速ミサイルを破壊した】

ロシア海軍航空隊の日を前に、カムチャツカに駐屯する航空機MiG-31の乗員は、成層圏での戦闘射撃で超音速有翼ミサイルを迎撃する飛行戦術演習を実施した。

北東軍部隊の航空基地の迎撃航空機MiG-31の乗員は、高度12000メートル以上を音速の3倍で飛翔する有翼ミサイルを破壊する為の戦闘演習を行なった。

有翼ミサイルは、オホーツク海水域の海上搭載艦から発射された。
飛行場「エリゾヴォ」(カムチャツカ地方)から警報下で発進した戦闘機の当直編隊は、会合コース上で指定目標を空対空ミサイルにより破壊した。

飛行中に戦闘機飛行士は、対空防衛任務遂行下における2機ペアの連携へ取り組んだ。

これらの任務の遂行は、MiG-31乗員の2機ペアでの編隊飛行への慣熟への取り組みを可能にし、仮想敵の有翼ミサイルの迎撃及び破壊の効率を上げる。



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カムチャツカ半島エリゾヴォ飛行場には、太平洋艦隊海軍航空隊迎撃戦闘機MiG-31(第865独立戦闘機航空連隊)が駐留しています。

エリゾヴォ基地
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エリゾヴォ基地MiG-31
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このMiG-31は、元々はロシア防空軍に所属していたのですが、防空軍空軍と合併した後の1998年7月1日に海軍航空隊へ移管されました。
(第865独立戦闘機航空連隊は1989年にSu-15からMiG-31へ機種改編)

現在は、約30機のMiG-31B及びMiG-31D3が配備されています。


MiG-31は度々訓練を行なっており、2016年7月中旬には、原子力潜水艦から発射された超音速有翼ミサイルの迎撃訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の戦闘機MiG-31は原潜から発射された超音速巡航ミサイルを撃墜した]

12月24日には、敵の攻撃を受けて損傷したという想定下での滑走路への着陸訓練を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2016年12月24日8時2分配信
【カムチャツカの太平洋艦隊海軍航空隊の戦闘機MiG-31乗員は、損傷したという想定下の滑走路への着陸へ取り組んだ】

12月30日には、潜水艦捜索訓練を行なう対潜哨戒機Il-38の援護訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の戦闘機MiG-31は対潜哨戒機Il-38を援護した]

2017年3月10日、一部のMiG-31エリゾヴォから沿海地方ツェントラーリナヤ・ウグロヴァーヤ基地(ロシア航空宇宙軍戦闘機Su-35が駐留)へ移動しました。
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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年3月10日10時31分配信
【太平洋艦隊海軍航空隊の戦闘機MiG-31編隊はカムチャツカから沿海地方への長距離飛行を行なった】

ツェントラーリナヤ・ウグロヴァーヤ基地
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2017年3月28日には、太平洋艦隊親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」戦隊水雷艇(駆逐艦)「ブイストルイ」の防空戦闘訓練へ「空中目標」として参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグと戦隊水雷艇(駆逐艦)ブイストルイは日本海で防空戦闘訓練を行なった]

4月3日にはMiG-31B/BSMiG-31BM沿海地方ピョートル大帝湾上空で空中戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の戦闘機MiG-31は沿海地方で空中戦闘訓練を行なった]
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4月9日にツェントラーリナヤ・ウグロヴァーヤ飛行場を離陸し、ホームベースであるカムチャツカ半島エリゾヴォ飛行場へ戻りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の戦闘機MiG-31は沿海地方からカムチャツカへ戻った]

4月13日にはカムチャツカ半島有翼ミサイル(巡航ミサイル)の迎撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の戦闘機MiG-31は成層圏での巡航ミサイル迎撃訓練を行なった]

5月19日には成層圏での迎撃戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の戦闘機MiG-31は成層圏での迎撃訓練を行なった]

6月16日にはカムチャツカ半島及び太平洋の上空で空中戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の戦闘機MiG-31はカムチャツカ半島で空中戦闘訓練を行なった]

そして7月17日には超音速有翼ミサイルの迎撃訓練を行ないました。


「超音速有翼ミサイル」の具体的な種類には全く触れていませんが、マッハ3以上の速度で飛翔したとの事ですから、おそらくは「グラニート」でしょう。
[有翼ミサイル複合体グラニートは軍備採用30周年を迎えた]

7月12日には太平洋艦隊原子力水中巡洋艦「トムスク」オホーツク海からカムチャツカ半島の地上目標へ「グラニート」を発射していますから、同艦が発射したのかもしれません。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦トムスクはカムチャツカ半島の地上目標へ巡航ミサイル"グラニート"を発射した]


なお、MiG-31を開発したロシア航空機製造会社『ミグ』は、既にMiG-31の後継機の開発に着手しています。

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2017年6月14日9時59分配信
【ロシアはMiG-31を代替する新たな迎撃戦闘機の開発を始めた】

ミグ社は、MiG-31を代替する「遠距離迎撃将来航空複合体」の概念設計を行なっています。
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