コムソモリスク・ナ・アムーレで建造された最初の新世代コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"はロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された
本日(2017年7月20日)、プロジェクト20380コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」はロシア連邦海軍へ就役しました。
[コムソモリスク・ナ・アムーレで建造された最初の新世代コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は2017年7月20日にロシア海軍太平洋艦隊へ引き渡される]
[2017年7月20日にウラジオストクで最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"のロシア海軍への就役式典が開催される]
『タス通信』より
2017年7月20日8時36分配信
【最新コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」は太平洋艦隊へ加わった】
ウラジオストク、7月20日/タス通信
太平洋艦隊の為に『アムール造船工場』で建造された最新コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」へのロシア連邦海軍旗掲揚式典は、木曜日に開催された。
東方軍管区下の太平洋艦隊広報サービス・情報供給部長ウラジーミル・マトヴェーエフ2等海佐は発表した。
「業界からのコルベットの受領証書への署名及び海軍旗掲揚式典の後、艦は海軍総司令官の指示によりロシア海軍へ加入し、太平洋艦隊の戦闘編制へ含まれました。
艦への海軍旗掲揚へと捧げられる会合には、太平洋艦隊司令部、工場、地方行政府の代表と、海軍の退役将兵が出席しました」
マトヴェーエフは伝えた。
以前、コルベットは工場航行試験及び国家受領試験プログラムを成功裏に実行し、この時に艦の全てのシステムと兵装が点検された。
コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」は、プロジェクト20380コルベットシリーズの4隻目である。
コルベットのプロジェクトは、公開株式会社『中央海洋設計局アルマーズ』により開発された。
プロジェクト20380艦は、近海ゾーンで活動し、敵の水上艦及び潜水艦との戦闘を行ない、更には、海洋揚陸作戦中の海洋揚陸部隊への砲撃支援の為に意図されている。
艦の建造には「ステルス」技術が用いられている。
艦の物理的フィールドを削減する為、最新の成果が使用されている。
特に、艦のレーダー視認性をかなり減らす為に、上部構造物には電波を吸収する特性を持つ多層ガラス繊維強化プラスチックが材料として使用されており、更には、船体と上部構造物の建造方式も(レーダー視認性削減に)寄与している。
プロジェクト20380コルベットは、近海ゾーン艦である。
満載排水量は2200トンに達し、速力は27ノット、自立航行距離は4000海里である。
艦の兵装の基礎は、対艦ミサイル複合体「ウラン」及び高射ミサイル複合体「リドゥート」であり、コルベットは更に、口径100mmのA-190砲と小口径高射複合体AK-630を装備する。
このタイプのコルベットは、魚雷発射装置「パケート」、飛行装置の為のヘリコプター発着場と格納庫を備えている。

[新世代コルベット「ステレグーシチー」型]
[ステレグーシチー型コルベット(旧ブログ)]
ロシア太平洋艦隊向けプロジェクト20380コルベットの1隻目となる「ソヴェルシェーンヌイ」は、2006年6月30日にコムソモリスク・ナ・アムーレのアムール造船工場で起工され、2012年10月にはサンクトペテルブルクで製造された上部構造物が海路でコムソモリスク・ナ・アムーレまで運ばれました。
[新型コルベット「ソヴェルシェンヌイ」の上部構造物はコムソモリスク-ナ-アムーレに到着した]
しかし、「ソヴェルシェーンヌイ」の建造工事は大幅に遅延しました。
[ロシア太平洋艦隊の為の2隻の新型コルベットの建造は価格を巡る問題により遅延する]
[ロシア太平洋艦隊の為の新型コルベットの建造は遅延する]
その主な原因は、コルベットの建造価格に関するロシア国防省とアムール造船工場の対立に有ったのですが、2014年4月、国防省は造船所側の要求を受け入れ、建造費用の増額に同意しました。
[ロシア太平洋艦隊向けの新型コルベットの建造費用は130億ルーブルに増額された]
その後、コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」の建造工事は進み、2015年1月~3月には「ソヴェルシェーンヌイ」乗組員がバルト艦隊のプロジェクト20380コルベット「ソーブラジテルヌイ」で実地訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの新型コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"乗組員はバルト海での訓練を開始した]
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの新型コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」乗組員はバルト海での研修を終えた]
2015年5月22日に進水式典が開催されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は進水した]

進水した「ソヴェルシェーンヌイ」は、2015年7月末にコムソモリスク・ナ・アムーレから沿海地方のボリショイ・カーメニへ回航されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は2015年7月下旬に沿海地方へ回航される]

ボリショイ・カーメニへ回航後、艤装工事が進められました。

2016年11月初頭から消磁作業が始まりました。
舷側番号は「333」となりました。

2017年1月初頭から係留試験が行われました。
2017年1月30日、「ソヴェルシェーンヌイ」は、航行試験を行なう為、初めて出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は洋上試験を開始した]
3月16日に初めてA-190-01「ウニヴェルサール」100mm単装砲の射撃試験が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は100mm砲の射撃試験を行なった]
その後も日本海で航行試験は続けられました。
6月19日までに、対艦ミサイル「ウラン」の発射試験が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は対艦ミサイルの発射試験を行なった]
6月20日には100mm単装砲で対艦ミサイル標的を撃墜しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は日本海での洋上試験中に対艦ミサイルを撃墜した]
6月28日には艦のソナーの試験が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は日本海でソナーの試験を行なった]
6月30日までに100mm単装砲及び30mmガトリング砲の射撃試験、太平洋艦隊航空隊の航空機を対象にしたレーダーなどの動作点検などが行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は日本海で洋上試験を続けている]
7月3日にはヘリコプターの着艦試験が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は日本海で艦載ヘリコプターの着艦試験を行なった]
「ソヴェルシェーンヌイ」は国家受領試験の海上段階を全て完了し、ボリショイ・カーメニに在る『アムール造船工場』の出張所)で艦の点検と塗装作業が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は洋上試験を完了した]
7月18日にはウラジオストクへ入港し、就役式典会場となる金角湾の第33埠頭へ接岸しました。


そして2017年7月20日、「ソヴェルシェーンヌイ」はロシア海軍へ納入され、海軍旗初掲揚式典を開催して正式に就役し、太平洋艦隊へ編入されました。
ロシア海軍の艦の就役は
1:受領-引渡証書への署名(造船所から海軍への艦の納入)
2:海軍旗の初掲揚式典・各艦隊部隊への編入(艦の正式な海軍への就役)
の2段階で行なわれますが、「ソヴェルシェーンヌイ」の場合、1も2も2017年7月20日に纏めて実施されました。
太平洋艦隊編入後、「ソヴェルシェーンヌイ」は、カムチャツカ半島(ペトロパヴロフスク・カムチャツキー)に駐留する第114水域保護旅団へ配備されます。
「ソヴェルシェーンヌイ」に続き、『アムール造船工場』では3隻の同型艦が建造されており、2018年~2020年にはロシア海軍へ引き渡される見込みです。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けのプロジェクト20380コルベット4隻は2017年6月末~2020年10月下旬に就役する]
この他、6月30日にサンクトペテルブルクで進水したプロジェクト20385コルベット「グレミャーシチー」(2018年末就役予定)も太平洋艦隊へ配備されるようです。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為のプロジェクト20385コルベット1番艦グレミャーシチーは進水した]
[コムソモリスク・ナ・アムーレで建造された最初の新世代コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は2017年7月20日にロシア海軍太平洋艦隊へ引き渡される]
[2017年7月20日にウラジオストクで最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"のロシア海軍への就役式典が開催される]
『タス通信』より
2017年7月20日8時36分配信
【最新コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」は太平洋艦隊へ加わった】
ウラジオストク、7月20日/タス通信
太平洋艦隊の為に『アムール造船工場』で建造された最新コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」へのロシア連邦海軍旗掲揚式典は、木曜日に開催された。
東方軍管区下の太平洋艦隊広報サービス・情報供給部長ウラジーミル・マトヴェーエフ2等海佐は発表した。
「業界からのコルベットの受領証書への署名及び海軍旗掲揚式典の後、艦は海軍総司令官の指示によりロシア海軍へ加入し、太平洋艦隊の戦闘編制へ含まれました。
艦への海軍旗掲揚へと捧げられる会合には、太平洋艦隊司令部、工場、地方行政府の代表と、海軍の退役将兵が出席しました」
マトヴェーエフは伝えた。
以前、コルベットは工場航行試験及び国家受領試験プログラムを成功裏に実行し、この時に艦の全てのシステムと兵装が点検された。
コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」は、プロジェクト20380コルベットシリーズの4隻目である。
コルベットのプロジェクトは、公開株式会社『中央海洋設計局アルマーズ』により開発された。
プロジェクト20380艦は、近海ゾーンで活動し、敵の水上艦及び潜水艦との戦闘を行ない、更には、海洋揚陸作戦中の海洋揚陸部隊への砲撃支援の為に意図されている。
艦の建造には「ステルス」技術が用いられている。
艦の物理的フィールドを削減する為、最新の成果が使用されている。
特に、艦のレーダー視認性をかなり減らす為に、上部構造物には電波を吸収する特性を持つ多層ガラス繊維強化プラスチックが材料として使用されており、更には、船体と上部構造物の建造方式も(レーダー視認性削減に)寄与している。
プロジェクト20380コルベットは、近海ゾーン艦である。
満載排水量は2200トンに達し、速力は27ノット、自立航行距離は4000海里である。
艦の兵装の基礎は、対艦ミサイル複合体「ウラン」及び高射ミサイル複合体「リドゥート」であり、コルベットは更に、口径100mmのA-190砲と小口径高射複合体AK-630を装備する。
このタイプのコルベットは、魚雷発射装置「パケート」、飛行装置の為のヘリコプター発着場と格納庫を備えている。

[新世代コルベット「ステレグーシチー」型]
[ステレグーシチー型コルベット(旧ブログ)]
ロシア太平洋艦隊向けプロジェクト20380コルベットの1隻目となる「ソヴェルシェーンヌイ」は、2006年6月30日にコムソモリスク・ナ・アムーレのアムール造船工場で起工され、2012年10月にはサンクトペテルブルクで製造された上部構造物が海路でコムソモリスク・ナ・アムーレまで運ばれました。
[新型コルベット「ソヴェルシェンヌイ」の上部構造物はコムソモリスク-ナ-アムーレに到着した]
しかし、「ソヴェルシェーンヌイ」の建造工事は大幅に遅延しました。
[ロシア太平洋艦隊の為の2隻の新型コルベットの建造は価格を巡る問題により遅延する]
[ロシア太平洋艦隊の為の新型コルベットの建造は遅延する]
その主な原因は、コルベットの建造価格に関するロシア国防省とアムール造船工場の対立に有ったのですが、2014年4月、国防省は造船所側の要求を受け入れ、建造費用の増額に同意しました。
[ロシア太平洋艦隊向けの新型コルベットの建造費用は130億ルーブルに増額された]
その後、コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」の建造工事は進み、2015年1月~3月には「ソヴェルシェーンヌイ」乗組員がバルト艦隊のプロジェクト20380コルベット「ソーブラジテルヌイ」で実地訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの新型コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"乗組員はバルト海での訓練を開始した]
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの新型コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」乗組員はバルト海での研修を終えた]
2015年5月22日に進水式典が開催されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は進水した]

進水した「ソヴェルシェーンヌイ」は、2015年7月末にコムソモリスク・ナ・アムーレから沿海地方のボリショイ・カーメニへ回航されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は2015年7月下旬に沿海地方へ回航される]

ボリショイ・カーメニへ回航後、艤装工事が進められました。

2016年11月初頭から消磁作業が始まりました。
舷側番号は「333」となりました。

2017年1月初頭から係留試験が行われました。
2017年1月30日、「ソヴェルシェーンヌイ」は、航行試験を行なう為、初めて出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は洋上試験を開始した]
3月16日に初めてA-190-01「ウニヴェルサール」100mm単装砲の射撃試験が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は100mm砲の射撃試験を行なった]
その後も日本海で航行試験は続けられました。
6月19日までに、対艦ミサイル「ウラン」の発射試験が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は対艦ミサイルの発射試験を行なった]
6月20日には100mm単装砲で対艦ミサイル標的を撃墜しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は日本海での洋上試験中に対艦ミサイルを撃墜した]
6月28日には艦のソナーの試験が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は日本海でソナーの試験を行なった]
6月30日までに100mm単装砲及び30mmガトリング砲の射撃試験、太平洋艦隊航空隊の航空機を対象にしたレーダーなどの動作点検などが行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は日本海で洋上試験を続けている]
7月3日にはヘリコプターの着艦試験が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は日本海で艦載ヘリコプターの着艦試験を行なった]
「ソヴェルシェーンヌイ」は国家受領試験の海上段階を全て完了し、ボリショイ・カーメニに在る『アムール造船工場』の出張所)で艦の点検と塗装作業が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は洋上試験を完了した]
7月18日にはウラジオストクへ入港し、就役式典会場となる金角湾の第33埠頭へ接岸しました。


そして2017年7月20日、「ソヴェルシェーンヌイ」はロシア海軍へ納入され、海軍旗初掲揚式典を開催して正式に就役し、太平洋艦隊へ編入されました。
ロシア海軍の艦の就役は
1:受領-引渡証書への署名(造船所から海軍への艦の納入)
2:海軍旗の初掲揚式典・各艦隊部隊への編入(艦の正式な海軍への就役)
の2段階で行なわれますが、「ソヴェルシェーンヌイ」の場合、1も2も2017年7月20日に纏めて実施されました。
太平洋艦隊編入後、「ソヴェルシェーンヌイ」は、カムチャツカ半島(ペトロパヴロフスク・カムチャツキー)に駐留する第114水域保護旅団へ配備されます。
「ソヴェルシェーンヌイ」に続き、『アムール造船工場』では3隻の同型艦が建造されており、2018年~2020年にはロシア海軍へ引き渡される見込みです。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けのプロジェクト20380コルベット4隻は2017年6月末~2020年10月下旬に就役する]
この他、6月30日にサンクトペテルブルクで進水したプロジェクト20385コルベット「グレミャーシチー」(2018年末就役予定)も太平洋艦隊へ配備されるようです。
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