ロシア海軍北方艦隊の為の第4世代原子力水中巡洋艦ヤーセン級7番艦(最終艦)ウリヤノフスクは起工された
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2017年7月28日14時4分配信
【原子力水中巡洋艦「ウリヤノフスク」は北方艦隊へ加入する】
セヴェロドヴィンスク、7月28日-ロシア通信社ノーボスチ
金曜日に工場『セヴマシュ』で起工され、海軍総司令官の指示により「ウリヤノフスク」と命名された多目的原子力潜水艦プロジェクト「ヤーセン-M」は北方艦隊が受け取る。
海軍副総司令官ヴィクトール・ブルスクは『ロシア通信社ノーボスチ』へ語った。
「この潜水艦は、北方艦隊が受領します」
ブルスクは巡洋艦の起工式典の直後に話した。
「我々は、2024年の変わり目に、この潜水艦(の受領)を見込んでおります。
セヴマシュは、この課題へ対処する事を願っております」
ブルスクは指摘した。
原子力潜水艦「ウリヤノフスク」の起工式典中、潜水艦の名前、プロジェクト及び起工日、更には起工された場所が記された起工記念板が溶接された。

起工は、プロジェクト「ヤーセン」及び「ボレイ」原子力潜水艦全てを建造した『セヴマシュ』の組立造船台で行なわれた。
原子力水中巡洋艦「ウリヤノフスク」は、サンクトペテルブルク海洋機械製造局『マラヒート』により設計された多目的原子力潜水艦プロジェクト「ヤーセン-M」のラインの6隻目となる。
同プロジェクトのトップ艦「カザン」は2017年3月31日に進水し、工場で試験が行なわれている。
原子力水中巡洋艦「ノヴォシビルスク」、「クラスノヤルスク」、「アルハンゲリスク」、「ペルミ」は様々な建造段階に在る。
専門家が説明したように、プロジェクト「ヤーセン-M」は、電波技術兵器複合体、近代化された機器とロシア企業の協力により製造された材料に関し、根本的な変更及び技術的解決が採用されている。
ロシア連邦の海軍ドクトリンによると、大規模シリーズ建造された同プロジェクトの将来潜水艦は、ロシアの多目的原子力潜水艦の基礎となると『セヴマシュ』は説明した。
水中巡洋艦シリーズ(プロジェクト「ヤーセン」)のトップ「セヴェロドヴィンスク」は『セヴマシュ』で建造され、2014年6月17日に海軍へ引き渡された。
敵の潜水艦及び水上艦との戦闘のために意図されており、全く新しい兵器複合体及び自動化が導入されている。
[新世代多用途原潜ヤーセン級(旧ブログ)]
[新世代多用途原潜ヤーセン級]
ロシア海軍の第4世代原子力潜水艦であるプロジェクト885「ヤーセン」原子力水中巡洋艦は、これまでに6隻がセヴェロドヴィンスク市の「セヴマシュ」で起工され、このうち1隻が就役済みです。
1番艦K-560「セヴェロドヴィンスク」は1993年12月21日に起工され、2010年6月15日に進水、2013年12月30日に竣工、2014年6月17日に就役し、北方艦隊の第11対空母原潜師団へ編入されました。
[ロシア海軍最新鋭多用途原潜セヴェロドヴィンスクに聖アンドレイ旗は揚がった]
就役後も各種試験と慣熟訓練に従事していましたが、2016年3月までに終了しました。
[ロシア海軍最新鋭多用途原潜セヴェロドヴィンスクは戦闘演習の為に出航する]
[ロシア海軍北方艦隊はバレンツ海で対潜戦闘訓練を行なった]
[ロシア海軍最新鋭原子力水中巡洋艦セヴェロドヴィンスクはバレンツ海から巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
2番艦「カザン」からは改良型のプロジェクト885Mとなり、2009年7月24日に起工され、2017年3月31日に進水しました。
[ロシア海軍の第4世代原子力水中巡洋艦ヤーセン級2番艦カザンはセヴェロドヴィンスク造船所で進水した]
ロシア海軍への引き渡しは2018年に予定されています。
[新世代多用途原潜カザンと戦略原潜クニャージ・ウラジーミルは2018年にロシア海軍へ引き渡される]
3番艦(改「ヤーセン」級としては2隻目)「ノヴォシビルスク」は2013年7月26日に起工されました。
ロシア海軍への引き渡しは2019年に予定されています。
[ヤーセン級多用途原潜3番艦ノヴォシビルスクは起工された]
[ヤーセン級多用途原潜ノヴォシビルスクの船体の水圧試験が行なわれた]
4番艦(改「ヤーセン」級としては3隻目)「クラスノヤルスク」は、2014年7月27日に起工されました。
ロシア海軍への引き渡しは2020年に予定されています。
[多用途原潜ヤーセン級4番艦クラスノヤルスク(と戦略原潜ボレイ級5番艦)はロシア海軍の日に起工された]
[ロシア海軍の第4世代多用途原潜ヤーセン級4番艦クラスノヤルスクの船体の水圧試験が行なわれた]
5番艦(改「ヤーセン」級としては4隻目)「アルハンゲリスク」は、2015年3月19日に起工されました。
ロシア海軍への引き渡しは2021年に予定されています。
[ロシア海軍の為のヤーセン級多用途原潜5番艦アルハンゲリスクは起工された]
6番艦(改「ヤーセン」級としては5隻目)「ペルミ」は、2016年7月29日に起工されました。
ロシア海軍への引き渡しは2022年に予定されています。
[ロシア海軍の為の第6のヤーセン級原子力水中巡洋艦ペルミはセヴェロドヴィンスクで起工された]
そして2017年7月28日、7番艦(改「ヤーセン」級としては6隻目)「ウリヤノフスク」が起工されました。

[ロシア海軍の第4世代原子力水中巡洋艦ヤーセン級7番艦(最終艦)ウリヤノフスクは2017年7月28日に起工される]
ロシア海軍への引き渡しは「2024年の変わり目」、つまり2023年12月末頃になり、就役後は北方艦隊へ配備されます。
「ウリヤノフスク」は、ソ連/ロシア海軍の艦名としては2隻目(2代目)となります。

先代(初代)の「ウリヤノフスク」は、プロジェクト11437重原子力航空巡洋艦の1番艦として1988年11月25日に起工されました。
[幻の「原子力空母」ウリヤノフスク級]
[未完の原子力空母ウリヤノフスク]
[原子力空母ウリヤノフスクの電子機器]
しかし、ソ連邦解体により完成する事無く解体されました。

それから25年を経て、新たな「ウリヤノフスク」が建造される事になりました。
現在の所、「ヤーセン」級シリーズの建造は7隻で終了する予定です。
[ロシア海軍第4世代多用途原潜ヤーセン級は2023年までに計7隻が就役する]
その後は第5世代原子力潜水艦「ハスキー」級の建造へ移行します。
[ロシア海軍第5世代多用途原子力潜水艦ハスキー級の建造契約は2018年以降に締結される]
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