北極圏遠征中のロシア海軍北方艦隊艦船部隊は2つのグループに分かれた

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2017年9月5日13時52分配信
【北極圏遠距離航海任務を遂行している北方艦隊艦船支隊は2グループに分かれた】
本日(9月5日)、北極圏遠距離航海任務を遂行している北方艦隊艦船支隊は、2グループに分かれた。
第1は、北方艦隊の海軍歩兵および北極旅団、そして空挺中隊の人員と車両を乗せた大型揚陸艦「ゲオルギー・ポベドノーセッツ」、「アレクサンドル・オトラコフスキー」で構成され、エニセイ湾からカラ海へ出た後、西へ進路を取った。
以前に揚陸艦はジクソン港泊地で給油船「セルゲイ・オシポフ」から燃料の在庫を補充した。
第2グループは大型対潜艦「セヴェロモルスク」に率いられ、北方艦隊の北極旅団部隊の人員と車両を乗せた大型揚陸艦「コンドポガ」、給油船「セルゲイ・オシポフ」、救助曳船「パミール」、サルベージ船KIL-164は物資を補充し、北極圏航海計画の下での任務遂行を続ける。
常時駐屯所までの航路上で大型揚陸艦「ゲオルギー・ポベドノーセッツ」と「アレクサンドル・オトラコフスキー」は、一連の訓練及び演習をバレンツ海で実施する事を計画している。
揚陸艦の乗組員、更には北方艦隊の北極旅団と海軍歩兵、加えて空挺軍部隊の人員は、8月末にタイミルの重要な産業施設を防衛する為の兵種間戦術演習へ参加した
ロシア北方艦隊は、2012年から北極圏での行動を活発化させています。
2012年9月、重原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、大型対潜艦「アドミラル・チャバネンコ」、「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」、大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」を中核とする部隊が北極海への遠距離航海を行ないました。
(2012年9月12日出港、9月28日帰港)
[ロシア北方艦隊北極圏演習(2012年9月)]
2013年9月にも、重原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、大型揚陸艦「オレネゴルスキー・ゴルニャク」、「コンドポガ」を中核とする部隊が北極海への遠距離航海を行ないました。
(2013年9月3日出港、9月30日帰港)
この時には、ノヴォシビルスク諸島のコテリヌイ島へ飛行場建設の為の各種機材や資材が陸揚げされ、同島の飛行場は再建されました。
[聖アンドレイの旗の下に]
2014年9月には、大型対潜艦「アドミラル・レフチェンコ」、大型揚陸艦「ゲオルギー・ポベドノーセッツ」、「コンドポガ」を中核とする部隊が北極圏へ派遣されました。
(2014年9月6日出港、10月9日寄港)
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年10月9日14時09分配信
【ロシア北方艦隊の艦は北極圏航海から戻ってきた】
2014年12月1日には、北方艦隊を中核とする北方統合戦略司令部が設立されました。
[ロシア連邦軍北極圏統合戦略司令部が設立された]
2015年にも北極圏への遠距離航海と演習が実施されました。
艦船支隊は8月16日に出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船部隊は北極圏遠征へ出発した]
[北方艦隊艦船支隊]
大型対潜艦「セヴェロモルスク」
大型揚陸艦「ゲオルギー・ポベドノーセッツ」、「コンドポガ」
海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」
サルベージ船KIL-164、「アレクサンドル・プーシキン」
救助曳船「パミール」
2隻の大型揚陸艦には、何時もの海軍歩兵部隊(キルケネス赤旗授与・第61独立海軍歩兵旅団)では無く、2012年に北方艦隊の指揮下へ移管された「ペチェンガ2等クトゥゾフ勲章受章・第200独立自動車化歩兵旅団」所属部隊が乗っていました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船部隊は北極圏のジクソンへ到着した]
演習はタイミル半島の重要な工業施設周辺、ノヴォシビルスク諸島のコテリヌイ島でも実施され、遠征部隊は2015年10月10日に帰港しました。
2016年8月30日から10月7日には、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」、救助曳船「パミール」、サルベージ船KIL-164などが北極圏への遠距離航海を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船部隊は北極圏航海を終えてセヴェロモルスクへ帰投した]
この時には太平洋艦隊からも砕氷船「イワン・スサ―ニン」と大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」が派遣され、ノヴォシビルスク諸島で合同演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフは北極圏遠征から戻ってきた]
2017年8月10日、6度目となる北方艦隊の北極圏遠征が始まりました。
[ロシア海軍北方艦隊は6度目の北極圏遠征を開始した]
今回の北極圏遠征部隊の旗艦は大型対潜艦「セヴェロモルスク」が務めており、この他に大型揚陸艦3隻などが参加しています。
北極圏遠征部隊は、8月13日にカルスキエボロタ海峡を通過してカラ海へ入りました。
[北極圏遠征中のロシア海軍北方艦隊艦船部隊はカラ海へ入った]
北極圏遠征部隊は北極海を東へ進み、8月15日にはジクソンに到着しました。
[北極圏遠征中のロシア海軍北方艦隊艦船部隊はジクソンに到着した]
その後、遠征部隊(大型対潜艦1隻、大型揚陸艦3隻、サルベージ船1隻)はエニセイ川を南下し、8月18日にドゥディンカへ到着しました。
[北極圏遠征中のロシア海軍北方艦隊艦船部隊はエニセイ川へ入り、ドゥディンカへ到着した]


8月21日、大型対潜艦「セヴェロモルスク」と大型揚陸艦3隻は、ドゥディンカ近辺で上陸演習を行ないました。
[北極圏遠征中のロシア海軍北方艦隊艦船部隊はエニセイ川で上陸演習を行なった]
その後も北方艦隊の艦船はドゥディンカに滞在し、9月2日に出航しました。
[北極圏遠征中のロシア海軍北方艦隊艦船部隊はドゥディンカを去った]
カラ海へ出た後、北極圏遠征部隊は2つに分かれ、大型揚陸艦2隻は一足先に母港セヴェロモルスクへの帰路に就きました。
それ以外の艦船(大型対潜艦1隻、大型揚陸艦1隻、救助曳船1隻、給油船1隻、サルベージ船1隻)は、北極海を更に東へ進むようです。
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