ロシア海軍の為の新たなVSTOL艦上戦闘機が開発される
- カテゴリ:ロシア海軍新世代艦上戦闘機

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2017年11月23日20時37分配信
【(ロシア)国防省は航空母艦の為の垂直離陸航空機を作る】
ボチャロフ・ルチェイ(ソチ)、11月23日-ロシア通信社ノーボスチ
航空母艦の為の垂直離陸航空機の作成作業が実行される。
ロシア連邦国防相代理(国防次官)ユーリー・ボリソフは述べた。
「もちろん、これは理にかなっております。
現在のモデル、MiG-29、Su-33といった種類は、10年も経てば旧式化するであろうと予測できます。
言うまでもなく新たな飛行装置(航空機)の作成が必要となり、そのプランは存在します:それは短距離離着陸及び垂直離陸します」
ボリソフは報道陣へ話した。
彼はプランについての話で、国家軍備プログラムにおいてプロジェクト全般が進められ、実現の為の施策が計画されている事を指摘した。
[ロシア将来航空母艦]
ロシア海軍の為の将来航空母艦Перспективный Авианосецの設計開発作業は2007年に始まりました。
現在の所、将来航空母艦は、5万トンから8万5千トンまでの3種類のヴァリエーション(軽空母、中空母、重空母)が検討されています。
重航空母艦(排水量80000-85000t、搭載機70機)
中航空母艦(排水量55000-65000t、搭載機50-55機)
軽航空母艦(排水量50000t)
建造費は重空母で3000億ルーブル、軽空母で1000億ルーブルと見積もられています。
[ロシアは3種類の将来航空母艦を設計している]
[ロシア国防省は3つの将来原子力空母設計案を検討している]
[ロシア将来空母の作成には約10年掛かり、費用は1000-3000億ルーブルになる]
将来航空母艦の最終設計案は2020年以降に固められます。
[ロシア海軍将来原子力空母の最終設計案は2020年以降に作成される]
[新型原子力空母の建造はロシア海軍の将来計画に含まれている]
2016年11月~2017年1月には重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」がシリア軍事作戦へ参加していますが、この時の経験も将来航空母艦の設計に取り入れられます。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフのシリア遠征の経験は同艦の近代化改装と新たな空母の建造へ生かされる]
[正規空母アドミラル・クズネツォフを中核とする空母機動部隊のシリア遠征の経験はロシア海軍の新型艦の設計と建造へフィードバックされる]
現時点では将来航空母艦の建造開始の具体的な時期は未だ定められていませんが、2017年11月下旬にロシア海軍副総司令官(軍備担当)ヴィクトール・ブルスク中将は、2023年~2028年の間に開始される予定であると述べています。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2017年11月24日14時43分配信
【ロシア連邦海軍は新世代航空母艦の作成へ何時着手するのかを話した】
以前に将来空母の概念設計(シトルム)を作成した『クルイロフ国立科学センター』は、今度は軽空母(30000~40000トン)の概念設計案を作成します。
[クルイロフ国立科学センターは軽空母の概念設計案を作成する]
後述のようにロシアは新型VSTOL艦上戦闘機を開発するので、将来空母もVSTOL空母(軽空母)になる可能性が高いでしょう。
2017年7月、ロシア連邦国防次官ユーリー・ボリソフ氏は、ロシア海軍の将来の「航空巡洋艦」は、「2018-2025年の国家軍備プログラム」の終わりに建造が開始され、更に、その搭載機として、『ヤコブレフ』社による新世代VSTOL艦上戦闘機の開発が検討されていると発言しました。
[ヤコブレフはロシア海軍の為の新世代VSTOL艦上戦闘機を開発する]
ボリソフ氏は「ヤコブレフの中止されたライン」と言いましたが、これは、旧ソ連時代に開発されたものの試作機どまりだったYak-141の発展型という事のようです。
[モニノ空軍博物館のYak-141]
[Yak-141墜落事故(1991年10月5日)]
[ファーンボローのYak-141]
『ヤコブレフ』社は、Yak-141の発展型としてYak-43を、更には第5世代VSTOL軽戦闘機Yak-201を計画していましたが、何れもペーパープランで終わりました。
第5世代VSTOL軽戦闘機Yak-201

これらの「ライン」の開発が再開されるという事でしょう。
2017年7月下旬、ロシア海軍航空隊司令官イーゴリ・コジン少将は、2018年からスタートする新たなロシアの国家軍備プログラムにおいて、将来空母の為のVSTOL戦闘機の開発が始まると述べました。
[ロシア海軍の将来空母の為のVSTOL艦上戦闘機が開発される]
そして2017年11月下旬、ロシア連邦国防次官ユーリー・ボリソフ氏も、新たなVSTOL戦闘機の開発計画が有ると述べました。
ボリソフ氏は、ロシア海軍の現用艦上戦闘機~Su-33とMiG-29Kも10年後には旧式化するので、新たな機体の開発が必要であると述べていますが、或いは、この2機種を搭載する現用の重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」(2018年から近代化改装開始予定)も、将来的には新型VSTOL艦上戦闘機を搭載する事になるかもしれません。

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