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新型戦略原潜ボレイ-Bの1番艦は2026年にロシア海軍へ引き渡される

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『タス通信』より
2017年12月25日11時7分配信
【情報筋:最初の「ボレイ-B」型潜水艦の(ロシア)海軍への引き渡しは2026年に計画されている】
モスクワ、12月25日/タス通信

「ボレイ-B」型戦略原子力水中巡洋艦の設計の為の試験設計作業は2018年に始まり、その試験の完了と(ロシア)海軍への引き渡しは2026年に計画されている。
『タス通信』ロシア防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

「プロジェクト"ボレイ-B"は、2027年までの国家軍備プログラムに含まれております。
この試験設計作業プログラムに沿って、水中ロケット艦のトップの作成は2018年に開始されなければならず、試験実施後の海軍への引き渡しは2026年に計画されています」

対談者は話した。

『タス通信』は、この情報を公式に確認していない。

情報提供者によると、「ボレイ-B」は先進的な船体を得るが、新たな水中駆動装置のおかげで騒音は著しく減少する。
「潜水艦には、他にも新たなものがもたらされます」
彼は付け加えた。

「ボレイ-B」シリーズの建造は2023年に始まると対談者は説明した。
彼によると、シリーズは少なくとも4隻が考慮されている。

[潜水艦「ボレイ-B」]
海軍総司令官ウラジーミル・コロリョーフ大将は11月17日にセヴェロドヴィンスクで、プロジェクト「ボレイ-B」原子力潜水艦の建造時期について、この艦の概略設計が完了した後になると述べた。
「今日において、私共は2018年に同プロジェクトの積極的な作業を開始します。
私が思いますに、それは近い内に具体的な日時が決定され、その結果、第1段階~外観の草案の形成が実現するでしょう」

同時に総司令官は話した。

現在、ロシア海軍には3隻の「ボレイ」型(プロジェクト955)戦略原子力潜水艦が加わっている~「ユーリー・ドルゴルーキー」、「アレクサンドル・ネフスキー」、「ウラジーミル・モノマーフ」
これらは、固体燃料大陸間弾道ミサイル「ブラヴァー」を装備し、各々の潜水艦は、このミサイルを16基まで搭載できる。
更に、5隻の「ボレイ-A」型原子力潜水艦が建造段階に在る。
このシリーズの最後の艦「クニャージ・ポジャールスキー」は昨年(2016年)12月に起工された。

以前、「ボレイ」を開発した中央設計局『ルビーン』総取締役イーゴリ・ヴィリニトは、このプロジェクトは、改善された潜水艦「ボレイ-A」シリーズの後、更なる発展を得ると『タス通信』へ伝えた。

水中駆動が作り出すジェット気流の水中ポンプ推進のお陰により、古典的なスクリューとは違い、低騒音を作り出す。
それは、ブリテン「トラファルガー」型及びアメリカの「シーウルフ」潜水艦が装備している。
ソヴィエト社会主義共和国連邦では、1988年~1991年に建造されたディーゼルエレクトリック潜水艦B-871「アルローサ」へ初めて実験用の水中ノズルが設置された。



[新世代戦略原潜ボレイ級(旧ブログ)]
[新世代戦略原潜ボレイ級]

プロジェクト955「ボレイ」原子力戦略用途水中ロケット巡洋艦シリーズは、計8隻が起工され、このうち3隻が就役済みです。

1番艦K-535「ユーリー・ドルゴルーキー」は、1996年11月2日に起工、2007年4月15日に進水、2012年12月29日に竣工、2013年1月10日に就役し、北方艦隊第31潜水艦師団に編入されました。
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーはロシア海軍へ就役した]
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは北方艦隊第31潜水艦師団へ編入された]

2番艦K-550「アレクサンドル・ネフスキー」は、2004年3月19日に起工、2010年12月6日に進水、2013年12月23日にロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊第25潜水艦師団へ編入されました。
[ボレイ級戦略原潜2番艦アレクサンドル・ネフスキーはロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]
2015年9月30日に太平洋艦隊原潜基地ヴィリュチンスクへ到着しています。
[ロシア海軍新世代戦略原潜アレクサンドル・ネフスキーはカムチャツカ半島の原潜基地へ到着した]

3番艦「ウラジーミル・モノマーフ」は、2006年3月19日に起工、2012年12月30日に進水、2014年12月10日に竣工、同年12月19日に就役しました。
[第3のボレイ級戦略原潜ウラジーミル・モノマーフはロシア海軍へ就役した]
2016年9月26日に太平洋艦隊原潜基地ヴィリュチンスクへ到着しました。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフはカムチャツカ半島の太平洋艦隊原潜基地へ到着した]

4番艦からは改良型のプロジェクト955A「ボレイ-A」となり、その1番艦「クニャージ・ウラジーミル」は、2012年7月30日にセヴェロドヴィンスク造船所「セヴマシュ」で起工されました。
[改ボレイ級戦略原潜クニャージ・ウラジーミル起工]
2017年11月17日に進水しました。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜クニャージ・ウラジーミル進水(2017年11月17日)]
就役は2018年に予定されています。

5番艦(「ボレイ-A」級としては2隻目)「クニャージ・オレグ」は、2014年7月27日に起工されました。
[ボレイ級戦略原潜5番艦クニャージ・オレグはロシア海軍の日に起工された]
[ロシア海軍の為の新世代戦略原潜ボレイ級5番艦クニャージ・オレグの船体(耐圧殻)の水密試験は完了した]
就役は2019年に予定されています。

6番艦(「ボレイ-A」級としては3隻目)「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」は2014年12月26日に起工されました。
[ロシア海軍の為の第6のボレイ級戦略原潜は起工された]
就役は2020年に予定されています。

7番艦(「ボレイ-A」級としては4隻目)「インペラートル・アレクサンドルIII」(皇帝アレクサンドル3世)は2015年12月18日に起工されました。
[太平洋艦隊の為のロシア海軍新世代戦略原潜ボレイ級7番艦インペラ―トル・アレクサンドルIII(皇帝アレクサンドル3世)は起工された]
就役は2020年に予定されています。

8番艦(「ボレイ-A」級としては5隻目)「クニャージ・ポジャールスキー」は2016年12月23日に起工されました。
[ロシア海軍の為の第4世代戦略原潜ボレイ級最終艦クニャージ・ポジャールスキーは起工された]
就役は2021年に予定されています。

「クニャージ・ポジャールスキー」を以ってプロジェクト955A「ボレイ-A」の建造は終了します。


その後は、更なる改良型であるプロジェクト955B「ボレイ-B」の建造へ移行する事になりました。

今回の記事によると、「ボレイ-B」は最低でも4隻の建造が計画されており、その1番艦は2026年に就役するとの事です。

「ボレイ」シリーズに搭載される弾道ミサイル「ブラヴァー」も性能向上型が開発されますが、これが「ボレイ-B」に搭載されることになるでしょう。
[ロシア海軍の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)ブラヴァーは改良され、射程距離と弾道重量が増加する]

「ボレイ-B」の後には、第5世代戦略原子力潜水艦が建造される事になるようです。
[ロシア海軍の為の第5世代多用途原潜ハスキー級と第5世代戦略原潜の開発は『2018年~2027年の国家軍備プログラム』において継続される]
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