ロシア海軍バルト艦隊航空隊は近代化された艦載ヘリコプターKa-27Mを受領した
- カテゴリ:ロシアの艦載ヘリコプター

『タス通信』より
2018年1月11日12時56分配信
【バルト艦隊は最初の近代化されたヘリコプターKa-27Mを受領した】
カリーニングラード、1月11日/タス通信
最初の近代化されたヘリコプターKa-27Mは、カリーニングラード州のバルト艦隊海軍航空隊の航空基地へ到着した。
近い内に、これと同型の第2の機体の受け入れが予定されている。
『タス通信』は、同艦隊の公式代理人ローマン・マルトフより伝えられた。
「必要な準備活動の実施後、当艦隊の海洋飛行士は、近代化されたヘリコプターKa-27Mの飛行試験と戦闘艦の甲板への着艦へ着手します」
彼は話し、飛行隊の飛行士及び整備員は既にエイスクの海軍航空隊飛行士訓練センターでの研修を行なっている事を指摘した。
ヘリコプターの近代化は、ホールディングス『ロシアン・ヘリコプターズ』へ加入している『クメルタウ航空機製造事業』で専門的に行われている。
近代化の目的は、地上或いは艦の指揮所と、他のヘリコプターとのリアルタイムでの情報伝達ラインを含めた機体の戦闘能力の改善に在る。
多目的ヘリコプターKa-27型の様々な派生型は、ロシア海軍航空隊のヘリコプター部隊の基礎を構成している。
それは、海上における空中偵察、艦船グループの対潜防護、潜水艦及び水上艦の捜索、発見、追跡、攻撃の実施を保障し、海上で遭難した飛行装置(航空機)、艦船の乗員の捜索と救助の実施、更には、艦船グループの活動を保障する為の輸送任務の遂行の為に意図されている。

現在、ロシア海軍は、艦載対潜ヘリコプターKa-27PLを約50機程度保有しており、北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊、バルト艦隊の海軍航空隊で運用されています。
これらのKa-27PLは、電子機器を換装する近代化改装が行なわれ、Ka-27Mへアップグレードされます。
[ロシア海軍の艦載ヘリコプターKa-27PLとKa-27PSが近代化される]
[ロシア海軍航空隊の長距離対潜哨戒機Tu-142及び対潜ヘリコプターKa-27は2020年までに全機が近代化される]
Ka-27PLの近代化型Ka-27Mは、2012年5月に第一次発注が行なわれると発表されました。
[ロシア海軍は艦載ヘリコプターKa-27Mを発注する]
【Ka-27M試作機(0909号機)】
その後、Ka-27M試作機(0909号機)は、北方艦隊での試験が行なわれました。
[艦載ヘリコプターKa-27Mの試験は北方艦隊で行なわれている]
2014年12月には、北方艦隊所属の4機のKa-27PLが近代化改修を行なう事になりました。
[ロシア海軍の対潜ヘリコプターKa-27PLの近代化改修が始まる]
近代化改装されたKa-27Mの最初の8機は、2015年末までにロシア海軍へ引き渡される予定でした。
[ロシア海軍の8機の対潜ヘリコプターKa-27が2015年に近代化される]
しかし、引き渡しは1年遅れて2016年12月になりました。
[ロシア海軍航空隊は8機の近代化改装された艦載対潜ヘリコプターKa-27Mを2016年12月に受領する]

2016年12月19日、近代化されたKa-27Mの第1号機がロシア海軍へ引き渡されました。
[ロシア海軍航空隊は近代化された艦載ヘリコプターKa-27Mの第1号機を受領した]
その後、残りの7機も2016年12月末~2017年1月初頭までに引き渡されました。
[ロシア海軍航空隊は8機の近代化された艦載ヘリコプターKa-27Mを受領した]
この計8機のKa-27Mの内の6機は、北方艦隊へ配備されました。
[ロシア海軍北方艦隊は2017年に6機の近代化された艦上ヘリコプターKa-27Mを受け取る]
あとの2機は、おそらくはクラスノダール地方のエイスク基地で各種試験や乗員の訓練などに使われているのでしょう。

Ka-27Mへの近代化改修作業は『クメルタウ航空機製造事業』で実施されていますが、同社の製造ラインでは、1年間に8機程度のKa-27の近代化改修が可能との事です。
[ロシアン・ヘリコプターズはロシア海軍航空隊の為、1年に8機のヘリコプターKa-27を近代化改修できる]
[ロシアン・ヘリコプターズはロシア海軍航空隊へ近代化されたヘリコプターKa-27Mを供給する準備を整えている]

単純に計算して、6-7年でロシア海軍が保有するKa-27を全て近代化改修できます。
2018年1月9日、次のKa-27Mグループがロシア海軍へ引き渡されました。
[ロシア海軍航空隊は近代化された艦載ヘリコプターKa-27Mを受領した]
今回引き渡されたKa-27Mは、バルト艦隊、北方艦隊、太平洋艦隊へ配備されます。
そして1月11日、バルト艦隊航空隊の基地へ1機目のKa-27Mが到着しました。
近い内に2機目が到着するとの事ですから、おそらく、今回バルト艦隊へ配備されるKa-27Mは2機でしょう。
バルト艦隊と太平洋艦隊へのKa-27Mの配備は、今回が初めてになります。
この他、今回の記事では触れられていませんが、以前には保管状態に在ったKa-27の派生型である艦載輸送ヘリコプターKa-29も修復と復帰が進められています。
[ロシア海軍太平洋艦隊は修復された戦闘輸送ヘリコプターKa-29を受領する]
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年11月9日8時20分配信
【太平洋艦隊海軍航空隊へ6機の更新されたヘリコプターKa-29が補充された】
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2017年11月21日13時20分配信
【バルト艦隊海軍航空隊は更新されたヘリコプターKa-29を受領した】
更に、Ka-27の後継機となる将来艦上ヘリコプター「ミノーガ」の開発も始まっています。
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"は2025年頃から生産を開始する]
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"は汎用タイプとなる]
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