ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツはピョートル大帝湾で捜索救助訓練を行なった
- カテゴリ:ロシア太平洋艦隊(2018年)

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2018年1月20日7時47分配信
【太平洋艦隊のヘリコプターKa-27及び大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」乗組員は水上での人員捜索及び救助の合同訓練を実施した】
太平洋艦隊の大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」の錬成任務K-2(その用途における海上での単独艦行動)への取り組みの枠組みにおいて、艦上ヘリコプターKa-27及び同艦の乗組員は、ピョートル大帝湾海域で水上に浮かぶ人員の捜索及び救助訓練を行なった。
合同訓練中にヘリコプターKa-27乗組員は、大型対潜艦の甲板上から10回以上の離艦及び着艦を実行した。
このエピソードにおいて船員は、回転翼機の離艦及び着艦の支援の為の艦の制御の活動へ取り組んだ。
次に、Ka-27乗組員は、艦からの離艦及び着艦の実習を行ない、日本海の指定海域において、遭難した「人員」の捜索と発見、救助を行なった。
その後、指定ポイントへ救助要員を乗せた艦の高速艇が向かった。
彼らは水上から「遭難者」の役割を演じるマネキンを引き揚げ、緊急医療援助の為、大型対潜艦へ送り届けた。
同時に本日、「アドミラル・トリブツ」乗組員は、太平洋艦隊海軍航空隊の航空機Il-38と連携して単艦での組織的対潜防衛、更には仮想敵潜水艦の捜索演習を実施した。
プロジェクト1155大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」は、1980年4月19日にレニングラード(現サンクトペテルブルク)のA.A.ジダーノフ記念造船工場(現「北方造船所」)で起工され、1983年3月26日に進水し、1986年2月15日に就役し、太平洋艦隊へ配備されました。
[ウダロイ型6番艦「アドミラル・トリブツ」]
2009年6月29日から11月16日まで初のソマリア海賊対処任務の為、アデン湾へ派遣されました。
[ロシア海軍第4次ソマリア遠征]
2011年12月10日から2012年5月3日まで2度目のソマリア海賊対処任務の為、アデン湾へ派遣されました。
アデン湾から帰港途中に中国海軍との合同演習『海洋協同-2012』へ参加しました。
[ロシア太平洋艦隊第7次海賊対処部隊はウラジオストクへ戻った]
2014年からウラジオストクの艦船修理工場『ダーリザヴォード』で近代化改装が始まりました。
ガスタービンエンジンはクロンシュタット海洋工場で修理されました。
[ロシア海軍艦艇のガスタービンエンジンの修理はクロンシュタットで行なわれる]
「アドミラル・トリブツ」の近代化改装は電子機器の交換がメインであり、新たに汎用射撃管制システム「バギラ-M」、戦闘情報管理システム「シグマ」、航海レーダーMR-231、MR-231-3が搭載されました。
汎用射撃管制システム「バギラ-M」

【戦闘情報管理システム「シグマ-E」】
【航海レーダーMR-231】
【航海レーダーMR-231-3】
これに伴い、ディーゼル発電機も、従来の200kw×1基から300kw×2基に換装されました。
近代化改装を終えた「アドミラル・トリブツ」は、改装後の試験を兼ねて出航し、2016年6月20日に他の艦艇と共に宗谷海峡を東へ通過しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦艇、宗谷海峡通過(2016年6月20日)]
2016年7月に艦隊へ復帰しました。
[近代化改装を終えた大型対潜艦アドミラル・トリブツは2016年7月にロシア海軍太平洋艦隊へ復帰する]
2016年9月4日にウラジオストクを出航して中国へ向かい、中国海軍との合同演習『海洋協同-2016』へ参加し、10月5日に帰港しました。
[ロシア・中国海軍合同演習『海洋協同-2016』(2016年9月)]
2016年10月15日にウラジオストクを出航し、インド洋へ向かいました。
12月14日から21日までインドを訪れ、インド海軍との合同演習『インドラ・ネイヴィー-2016』へ参加しました。
[ロシア-インド海軍合同演習『インドラ・ネイヴィー-2016』(2016年12月)]
インドからの帰路にフィリピン、韓国、日本を訪問し、2017年1月25日にウラジオストクへ帰港しました。
2017年2月6日、海上での戦闘訓練を行なう為、ウラジオストクを出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツは戦闘訓練の為に出航した]
2017年2月8日には対空戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツは戦闘機Su-35Sと対空戦闘訓練を行なった]
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2017年6月15日には沿海地方のニコラエフカ基地に駐留する艦上対潜ヘリコプターKa-27PL及び艦上捜索救助ヘリコプターKa-27PSの発着艦訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツは艦載ヘリコプターの発着艦訓練を行なった]
2017年9月下旬には、日本海とオホーツク海で実施された中国海軍との合同演習『海洋協同-2017』へ参加しました。
[ロシア-中国海軍合同演習『海洋協同-2017』(2017年7月、9月)]
2017年9月24日には他の合同演習参加艦船と共にラペルーズ海峡を東へ通過し、オホーツク海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2017年10月30日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】
合同演習終了後もオホーツク海・カムチャツカ方面に留まり、10月28日にラペルーズ海峡を西へ通過して日本海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2017年10月30日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】
そして2018年1月19日、「アドミラル・トリブツ」はピョートル大帝湾で地上及び海上目標への砲撃を含む各種演習を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツはピョートル大帝湾で砲撃訓練を行なった]
翌1月20日にはピョートル大帝湾で捜索救助ヘリコプターKa-27PSを使った海上での捜索救助訓練を実施しました。
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