ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は地中海東部で艦上対潜ヘリコプターKa-27PLの飛行訓練を行なった
- カテゴリ:地中海情勢(2018年)

『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2018年1月29日7時7分配信
【フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」の艦上ヘリコプターは地中海での訓練中に潜水艦の追跡へ取り組んだ】
モスクワ、1月29日、インタファクス
フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」の艦上航空隊飛行士は地中海でフライトを実施した。
ロシア連邦黒海艦隊情報供給部長ヴャチェスラフ・トルハチェフ1等海佐は発表した。
「遠方作戦ゾーンの海軍常設連合部隊の一員として任務を遂行している黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"に駐留する艦上ヘリコプターKa-27PL(対潜型)乗員は、地中海で一連の計画訓練を実施しました」
ヴャチェスラフ・トルハチェフは話した。
彼によると、特に、艦隊の海軍航空隊独立混成航空連隊の飛行士は、フリゲート乗組員と連携し、海上で艦の甲板からの発艦及び着艦の課題へ取り組み、潜水艦の捜索及び追跡、更には水上で遭難した人員の捜索の訓練を実施した。
「同時に、その目的は、艦の全ての航空複合体の全てのシステムの動作の信頼性の点検、ヘリコプターの飛行を保障する艦内班の訓練の実施にありました」
黒海艦隊の代理人は付け加えた。
ロシア海軍のプロジェクト11356Rフリゲートの1番艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」(494)は、カリーニングラードの『ヤンターリ』造船所で2010年12月18日に起工され、2014年3月14日に進水し、2016年3月11日に就役し、同年6月9日にセヴァストーポリ基地へ到着しました。
[プロジェクト11356R警備艦(フリゲート)1番艦アドミラル・グリゴロヴィチはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]
[ロシア海軍最新フリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は黒海艦隊基地セヴァストーポリへ到着した]
その後、2度に渡り地中海への航海を行ないました。
(2016年9月24日~10月7日と2016年11月3日~12月19日)
2度目の地中海航海時の2016年11月15日には、シリア領内のテロ組織ISIL(イラク・レバントのイスラム国)へ有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦アドミラル・グリゴロヴィチはシリア領内のテロ組織へ巡航ミサイルを発射した]
2017年2月27日、「アドミラル・グリゴロヴィチ」はセヴァストーポリを出航し、三度地中海東部へ向かいました。
それから約1ヶ月後、「アドミラル・グリゴロヴィチ」は一旦黒海へ下がり、3月31日には黒海東岸のノヴォロシースクへ入港しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦アドミラル・グリゴロヴィチはシリア沖からノヴォロシースクへ戻ってきた]

4月3日、トルコ海軍のフリゲート「バルバロス」(F-244)とコルベット「ブユックアダ」(F-512)がノヴォロシースク港を訪れ、「アドミラル・グリゴロヴィチ」はホストシップを務めました。
「アドミラル・グリゴロヴィチ」は4月5日にノヴォロシースクを出航し、トルコ海軍とロシア黒海艦隊の合同演習へ参加しました。
[ロシア海軍とトルコ海軍は黒海で合同演習を行なった]
演習終了後は黒海の出口へ向かい、4月7日にボスポラス海峡を南下し、地中海へ出ました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチは再びシリアへ向かった]
4月8日にはロシア海軍地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)へ加わりました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチは地中海東部(シリア沖)に到着した]
つまり、地中海東部(シリア沖)へ到着しました。

4月12日にはシリアのタルトゥースへ入港し、同港のロシア海軍第720物資-技術サービス供給所で水と食料と燃料を補充しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチはシリアのタルトゥースで物資を補充した]
4月13日にタルトゥースを出航しました。
4月20日には地中海東部で艦載ヘリコプターの飛行訓練を実施しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチは地中海東部で艦載ヘリコプターの飛行訓練を実施した]
4月25日には地中海東部で砲撃訓練及び機雷掃討訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチは地中海東部で対水上・対空砲撃訓練及び機雷掃討訓練を実施した]
4月26日にはキプロス島のリマソール港へ入港し、4月28日に出航しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチはキプロス訪問を終えた]
5月23日から27日まで、同型艦の「アドミラル・エッセン」、警備艦「スメトリーヴイ」及び大型揚陸艦3隻と共にリビア東部沖で演習を実施しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の地中海での演習は終わった]
6月6日から8日まで、再びキプロス島のリマソール港へ寄港し、各種物資を補充しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチは再びキプロスのリマソールを訪問した]
6月23日には同型艦「アドミラル・エッセン」、潜水艦「クラスノダール」と共に地中海東部からシリアのISIL(イラク・レバントのイスラム国)施設へ有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート2隻と潜水艦1隻はシリアのハマー県のISIL(イラク・レバントのイスラム国)施設へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
7月3日、三度リマソール港へ入港しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチはキプロスのリマソールへ入港した]
その後、地中海東部を離れ、7月11日にボスポラス海峡を北上し、7月12日に黒海艦隊基地セヴァストーポリへ帰投しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は地中海東部(シリア沖)からセヴァストーポリへ帰投した]
帰港後は7月30日の「ロシア海軍の日」の観艦式へ参加したり、黒海で実施された演習へ参加していましたが、9月24日頃にセヴァストーポリを出航、9月25日にはボスポラス海峡を南下しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"はギリシャへ行く]
9月28日、「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、ギリシャのコルフ島(ケルキラ島)へ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"はギリシャのケルキラを訪れた]
10月1日にケルキラを出航しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"はギリシャのケルキラを去った]

10月4日にセヴァストーポリへ帰投しました。
[ギリシャを訪問したロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"はセヴァストーポリへ帰投した]
2017年12月1日頃にセヴァストーポリを出港し、12月2日にはボスポラス海峡を南下して地中海へ入りました。
『インタファクス』より
2017年12月2日2時33分配信
【フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」は地中海の海軍連合部隊へ補充された】
2017年12月20日には地中海東部で艦載ヘリコプターの飛行訓練を実施しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2017年12月20日11時51分配信
【フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」艦上航空隊のヘリコプターは地中海で計画飛行を実施した】
「アドミラル・グリゴロヴィチ」は地中海東部で2018年の元旦を迎えました。
2018年1月6日にはキプロス島のリマソール港へ寄港しました。

その後の動向は全く公表されていませんが、1月29日に艦載ヘリコプターの飛行訓練を実施しました。
現在、地中海東部には、少なくとも13隻のロシア海軍艦船が滞在しています。
フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」(黒海艦隊):2017年12月2日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」(黒海艦隊):2017年9月初頭から地中海東部に滞在
潜水艦「コルピノ」(黒海艦隊):2017年9月初頭から地中海東部に滞在
海洋掃海艦「イワン・ゴルベッツ」(黒海艦隊):2017年11月3日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
中型偵察艦SSV-520「アドミラル・フョードル・ゴロヴィン」(バルト艦隊):2017年末から地中海東部に滞在
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」(北方艦隊):2018年1月22日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
大型揚陸艦「アゾフ」(黒海艦隊):2018年1月17日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
軍用輸送船「クジル-60」(黒海艦隊):2018年1月26日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
救助曳船「プロフェッソル・ニコライ・ムールイ」(黒海艦隊):2018年1月28日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
救助曳船「シャフテル」(黒海艦隊):2017年11月3日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
サルベージ船「アレクサンドル・プーシキン」(バルト艦隊):2017年12月10日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
水路調査船「ドヌズラフ」(黒海艦隊):2017年11月19日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
工作船PM-56(黒海艦隊):2017年10月21日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
大型揚陸艦と軍用輸送船は、「シリア・エクスプレス」と呼ばれる黒海沿岸のロシア領(ノヴォロシースク或いはセヴァストーポリ)からシリアのタルトゥースへの物資・人員・機材・車両などの輸送任務に就いています。
現在、「シリア・エクスプレス」の為、北方艦隊から大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」(10月初頭に地中海到着)、バルト艦隊から大型揚陸艦「ミンスク」(10月中旬に地中海到着)が派遣されています。
潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」と「コルピノ」は2017年9月初頭から地中海東部に滞在し、シリア領内のISIL(イラク・レバントのイスラム国)やアル=ヌスラ戦線などのテロ組織の施設へ巡航ミサイル「カリブル」を発射しています。
最近では、2017年10月31日に「ヴェリキー・ノヴゴロド」、11月3日に「コルピノ」が「カリブル」を発射しています。
2017年10月31日:潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」、デリゾールへ「カリブル」発射
『タス通信』より
2017年10月31日17時53分配信
【潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」はデリゾールの『イスラム国』戦闘員へ「カリブル」で打撃を与えた】
2017年11月3日:潜水艦「コルピノ」、アブ・カマルへ「カリブル」発射(同時にロシア航空宇宙軍の爆撃機Tu-22M3が空爆)
『タス通信』より
2017年11月3日17時17分配信
【ロシア軍のTu-22M3と潜水艦「コルピノ」はシリアの『イスラム国』戦闘員へ打撃を与えた】
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