ラーダ級潜水艦は近い将来にロシア海軍へ就役する
- カテゴリ:プロジェクト677ラーダ潜水艦

『アルムス-タス』より
【第4世代潜水艦「ラーダ」級は、近い将来にロシア海軍の編制へ加入する】
サンクト-ペテルブルク、8月17日(アルムス-タス)
ロシア連邦海軍の非核動力潜水艦グループは、近い将来に第4世代のプロジェクト667で更新される。
これらの第4世代艦は、株式会社「アドミラルティ造船所」で建造される。
統合造船業営団総裁アンドレイ・ジャチコフは、イタル-タス通信に伝えた。
彼は今日(8月17日)、同社(アドミラルティ造船所)で開催された黒海艦隊の為のディーゼル電気推進潜水艦「スタールイ・オスコル」の起工式典に出席している。
「これらの潜水艦は、海軍に必要です」
統合造船業営団総裁は述べた。
「ロシア海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ大将との話し合いにより、私共は、このクラスの艦の建造を継続する事で合意に達しました。近い内に、造船所での建造は再開されます」
「ラーダ」級潜水艦は、海洋工学中央設計局「ルビーン」により設計された。
「サンクト-ペテルブルク」と命名された同シリーズのトップ潜水艦は、ロシア海軍の編制へ加入している。
現在、「アドミラルティ造船所」の造船台では、プロジェクト667の2隻の艦-「クロンシュタット」及び「セヴァストーポリ」が、異なる進捗段階にある。
「ラーダ」級潜水艦の特徴は、兵器、音響並びに航海機器の高い能力にある。
(2012年8月17日11時27分配信)
[新世代潜水艦ラーダ(アムール)級(旧ブログ)]
[新世代潜水艦ラーダ(アムール)級]
ロシア海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ提督は、7月末に「ラーダ」級潜水艦の建造再開を表明しています。
[ロシア海軍はラーダ級潜水艦の建造を再開する]

プロジェクト677「ラーダ」級に関しては、これまでにも何度か調達中止の可能性が報じられています。
[「ラーダ」級潜水艦、建造中止?]
[潜水艦「ラーダ」級は2013年までに改良される]
[ロシア海軍はラーダ級潜水艦の建造を打ち切る]
[ロシア海軍はラーダ級を放棄しない]
2012年2月初頭、当時のロシア海軍総司令官ウラジーミル・ヴィソツキー大将は、『ロシア通信社ノーボスチ』のインタビューに対し、「ラーダ」級潜水艦「サンクト-ペテルブルク」に対する不満を述べています。

『ロシア通信社ノーボスチ』より。
2012年2月9日配信
【ウラジーミル・ヴィソツキー提督へのインタビュー】
「ラーダ」級に関する箇所を抜粋。
インタビュアー:多くのメディアの報道で、プロジェクト677「ラーダ」ディーゼルエレクトリック潜水艦の将来に関する憶測が流れていますが・・・
ヴィソツキー
「ラーダ」?この艦については、何か申し上げる事が有りますかね?
潜水艦「サンクト-ペテルブルク」の試験運用では、技術的特性が示されていません。
その理由は、非常に簡単です。
要するに、この艦の主要動力装置は、欠陥が有るのですよ。
僕達は、第二次世界大戦時の動力を有するような武器を新たに必要であるなどという頭脳は持ち合わせておりません。
何故かって?誰がそれを必要とするのでしょうか?
そして、それは同様の動作特性を有しています。
現在の形での「ラーダ」を、ロシア海軍は必要としておりません。
インタビュアー:建造中の同プロジェクト潜水艦「クロンシュタット」と「セヴァストーポリ」の今後はどうなりましょうか?
ヴィソツキー:これらの艦は、他の動力装置になると思います・・・
同日のインタビューにおいて、ヴィソツキー提督は、非大気依存装置(AIP)を搭載する新たな潜水艦を建造すると述べています。
[ロシア海軍は新たな非大気依存動力潜水艦を建造する]
これは、「ラーダ」級潜水艦の「クロンシュタット」と「セヴァストーポリ」を指しているようです。
建造中の「クロンシュタット」

「ラーダ」級1番艦「サンクト-ペテルブルク」にはAIP機関は搭載されていませんが、2番艦以降からAIP機関が搭載されるようです。
新たなAIPは、昨年末に(陸上の)試験台におけるテストを完了しています。
[ロシアは新たなAIP機関の試験を終えた]
ラーダ/アムール級潜水艦は、1番艦「サンクト-ペテルブルク」が2010年に就役、2番艦「クロンシュタット」と3番艦「セヴァストーポリ」がアドミラルティ造船所の造船台で建造中ですが、この他に、もう1隻の「アムール」級が在ります。



この艦は、1997年12月26日に輸出用のプロジェクト667E/アムール-1650として起工されましたが、2009年1月に建造工事は中止され、造りかけの船体は2011年11月に造船台から外へ出されました。
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