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ロシア海軍の練習艦ペレコプは北極海及び極東への遠洋実習航海を準備する

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2018年2月11日11時1分配信
【練習艦「ペレコプ」は海上での錬成任務K-2へ移行する】

艦の出航に先立ち、駐留条件における毎日の組織的及び戦闘活動といった艦自身の準備を含む駐留所における専門の錬成任務K-1の様々な活動が実施された。

海上で乗組員は艦内演習を実施し、生存の為の闘い(ダメージコントロール)、無防備の泊地への停泊中の艦の対水中工作防衛の訓練を行なう。
この段階が完了すれば、練習艦の乗組員は、海上および空中目標への実地砲射撃を行なう。

現在、「ペレコプ」は、初めて行くルートとなる北極航路への遠距離航海の準備を続けている。

艦の航海の枠組みにおいて4つの大洋の通過が計画されており、セヴァストーポリ及びウラジオストクへ寄港して生徒の交代が行なわれる。



プロジェクト877練習艦は、ポーランドグダニスク造船所で3隻が建造されましたが、既に1隻が除籍されています。

[プロジェクト877練習艦]
「スモーリヌイ」
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1974年4月23日起工/1976年1月8日進水/1976年6月30日就役

「ペレコプ」
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1976年4月24日起工/1976年12月11日進水/1977年9月30日就役

「ハサン」
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1977年5月30日起工/1978年1月31日進水/1978年12月28日就役
1998年5月31日除籍、解体


現在は「スモーリヌイ」「ペレコプ」の2隻がバルト艦隊に所属し、クロンシュタット港に駐留しています。


「スモーリヌイ」(300)は、2014年には「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の乗員を乗せてフランスサンナゼールへ行き、同地で宿泊艦として使われた後、同年末にクロンシュタットへ戻りました
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2015年にはアンゴラ共和国ルアンダを訪れました。
2016年には地中海及び黒海(セヴァストーポリ)への遠洋実習航海を行ないました。


遠洋実習航海から戻った後はクロンシュタットでオーバーホールが行なわれていたようです。
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「ペレコプ」(310)は、2013年8月から2016年11月までブルガリアヴァルナの艦船修理工場で大規模なオーバーホールを行ないました。
(ソヴィエト連邦時代のブルガリアの債務返還の一環として)
復帰後、2017年には地中海、黒海(セヴァストーポリ)までの遠洋実習航海を行ない、同年8月にギリシャピレウス、9月にはポルトガルリスボンを訪れました。



このように、最近では、プロジェクト877練習艦2隻が毎年交互に遠洋実習航海を行なっていましたが、今年(2018年)には、2隻とも実習航海を行ないます。
[ロシア海軍の練習艦スモーリヌイとペレコプは2018年に1000名以上の生徒の遠洋実習航海を行なう]

今年、最初に遠洋実習航海を行なうのは「ペレコプ」となり、これまでの地中海黒海(セヴァストーポリ)だけではなく、北極航路、更には極東方面(ウラジオストク)まで行くようです。
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「ペレコプ」は遠洋実習航海で4つの大洋を通過するとの事ですが、これは大西洋、太平洋、インド洋、北氷洋(北極海)を指しているようです。
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