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ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツはピョートル大帝湾で演習を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2018年2月14日5時45分配信
【太平洋艦隊の大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」は砲射撃を実施した】

太平洋艦隊大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」は、第2錬成任務(K-2)の要素への取り組み中に、仮想敵の空中攻撃手段からの攻撃を成功裏に撃退し、海上目標を砲で撃破した。

艦隊の戦闘訓練射爆場で、艦の乗組員は、太平洋艦隊海軍航空隊航空機Il-38NTu-142M3が役割を演じた仮想敵空中攻撃手段からの攻撃を撃退した。

対空防衛任務への取り組みにおいて、大型対潜艦の砲手は、100mm砲装置から空中目標への射撃を実施した。
その後、対潜艦は、海洋曳船MB-92の支援の下で、仮想敵の水上目標を模した海上曳航盾への複合砲射撃を実行し、浮遊海上「機雷」の破壊の為に砲装置AK-630が使用され、電波電子妨害の発信へ取り組み、航行中の艦の生存闘争(ダメージコントロール)演習を実行し、更には、無防備の泊地へ停泊する大型対潜艦の一連の対水中工作活動を実施した。
その後、艦はピョートル大帝湾海域での任務遂行を続ける。

以前、沿岸、海上、空中目標へのミサイル及び砲射撃が、同じ連合部隊の艦~大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」により実施された。



プロジェクト1155大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」は、1980年4月19日にレニングラード(現サンクトペテルブルク)のA.A.ジダーノフ記念造船工場(現「北方造船所」)で起工され、1983年3月26日に進水し、1986年2月15日に就役し、太平洋艦隊へ配備されました。
[ウダロイ型6番艦「アドミラル・トリブツ」]

2009年6月29日から11月16日まで初のソマリア海賊対処任務の為、アデン湾へ派遣されました。
[ロシア海軍第4次ソマリア遠征]

2011年12月10日から2012年5月3日まで2度目のソマリア海賊対処任務の為、アデン湾へ派遣されました。
アデン湾から帰港途中に中国海軍との合同演習『海洋協同-2012』へ参加しました。
[ロシア太平洋艦隊第7次海賊対処部隊はウラジオストクへ戻った]

2014年からウラジオストク艦船修理工場『ダーリザヴォード』で近代化改装が始まりました。

ガスタービンエンジンクロンシュタット海洋工場で修理されました。
[ロシア海軍艦艇のガスタービンエンジンの修理はクロンシュタットで行なわれる]

「アドミラル・トリブツ」の近代化改装は電子機器の交換がメインであり、新たに汎用射撃管制システム「バギラ-M」、戦闘情報管理システム「シグマ」、航海レーダーMR-231、MR-231-3が搭載されました。

汎用射撃管制システム「バギラ-M」
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【戦闘情報管理システム「シグマ-E」】

【航海レーダーMR-231】

【航海レーダーMR-231-3】

これに伴い、ディーゼル発電機も、従来の200kw×1基から300kw×2基に換装されました。


近代化改装を終えた「アドミラル・トリブツ」は、改装後の試験を兼ねて出航し、2016年6月20日に他の艦艇と共に宗谷海峡を東へ通過しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦艇、宗谷海峡通過(2016年6月20日)]

2016年7月に艦隊へ復帰しました。
[近代化改装を終えた大型対潜艦アドミラル・トリブツは2016年7月にロシア海軍太平洋艦隊へ復帰する]

2016年9月4日にウラジオストクを出航して中国へ向かい、中国海軍との合同演習『海洋協同-2016』へ参加し、10月5日に帰港しました。
[ロシア・中国海軍合同演習『海洋協同-2016』(2016年9月)]

2016年10月15日にウラジオストクを出航し、インド洋へ向かいました。
12月14日から21日までインドを訪れ、インド海軍との合同演習『インドラ・ネイヴィー-2016』へ参加しました。
[ロシア-インド海軍合同演習『インドラ・ネイヴィー-2016』(2016年12月)]
インドからの帰路にフィリピン、韓国、日本を訪問し、2017年1月25日にウラジオストクへ帰港しました。

2017年2月6日、海上での戦闘訓練を行なう為、ウラジオストクを出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツは戦闘訓練の為に出航した]

2017年2月8日には対空戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツは戦闘機Su-35Sと対空戦闘訓練を行なった]
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2017年6月15日には沿海地方ニコラエフカ基地に駐留する艦上対潜ヘリコプターKa-27PL及び艦上捜索救助ヘリコプターKa-27PSの発着艦訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツは艦載ヘリコプターの発着艦訓練を行なった]

2017年9月下旬には、日本海オホーツク海で実施された中国海軍との合同演習『海洋協同-2017』へ参加しました。
[ロシア-中国海軍合同演習『海洋協同-2017』(2017年7月、9月)]

2017年9月24日には他の合同演習参加艦船と共にラペルーズ海峡を東へ通過し、オホーツク海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2017年10月30日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

合同演習終了後もオホーツク海・カムチャツカ方面に留まり、10月28日にラペルーズ海峡を西へ通過して日本海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2017年10月30日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】


2018年1月19日、「アドミラル・トリブツ」ピョートル大帝湾で地上及び海上目標への砲撃を含む各種演習を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツはピョートル大帝湾で砲撃訓練を行なった]

翌1月20日にはピョートル大帝湾捜索救助ヘリコプターKa-27PSを使った海上での捜索救助訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツはピョートル大帝湾で捜索救助訓練を行なった]

そして2月14日、ピョートル大帝湾で対空・対水上砲撃訓練やダメージコントロール、対水中工作訓練を行ないました。

対空射撃訓練には、沿海地方に駐留する対潜哨戒機Il-38NTu-142M3「敵役」として協力しました。

対水上砲撃訓練には、海上曳船MB-92に曳航された海上盾(対水上射撃訓練用の標的)が使われました。

記事中で触れられていますが、前日の2月13日には同型艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」日本海で砲撃訓練を行なっています。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフは日本海で実弾射撃訓練を行なった]
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