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ウラジオストクで近代化改装中のロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフで火災が発生した


『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2018年2月16日8時47分配信
【ウラジオストクでの軍艦「マルシャル・シャーポシニコフ」の火災は(機関)室の機器の取り外しの際に発生した】
モスクワ、2月16日、インタファクス-AVN

太平洋艦隊軍艦「マルシャル・シャーポシニコフ」への引火は、機関室への重要な機器の1つの設置の際の溶接作業時に引き起こされた。
金曜日、『インタファクス』は造船分野の情報提供者より伝えられた。

太平洋艦隊大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」は2015年から修理されている。
それは、艦船修理工場『ダーリザヴォート』(ウラジオストク)で進行中である。

「溶接作業時に木製の足場が燃え出しました。
火気作業の実施は、基礎設備の下で準備されました。
機関室への設置の際に引火しましたが、そこは空であり、機器は取り外されていました」

彼は話した。

情報提供者によると、他の設置された火気には燃え移っていない。

金曜日の以前、太平洋艦隊広報サービス部長ニコライ・ヴォスクレセンスキーは、火災は消し止められ、被害者は居ないと発表した。
火災により、設備は著しい損害を被っていない。

大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」は、遠距離航海において、インド洋での船舶航行の安全を保障する作戦へ一度ならず参加している。
2010年5月、大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」乗組員は、ソマリア海賊に乗っ取られたロシアタンカー「モスクワ大学」の解放作戦を実施した。

「マルシャル・シャーポシニコフ」は、1983年に沿バルト造船工場『ヤンターリ』で起工された。
1986年2月に太平洋艦隊の戦闘編制へ加入した。

修理後、同艦は、新たなミサイル及び砲兵装、更には現代的な電波電子戦闘システムと通信システムの取得が見込まれている。



プロジェクト1155大型対潜艦の8番艦「マルシャル・シャーポシニコフ」は、1983年5月25日にカリーニングラード『ヤンターリ』造船所で起工され、1984年12月27日に進水し、1985年12月30日にソ連海軍へ納入されました。
1986年2月2日に太平洋艦隊へ編入され、正式に就役しました。


「マルシャル・シャーポシニコフ」は、これまでに3度に渡りアデン湾海賊対処任務へ就いており、1度目は2010年2月25日に出港しています。
アデン湾到着後の5月6日には、ソマリア海賊に乗っ取られたロシアタンカー「モスクワ大学」を解放しました。
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【ソマリア海賊:露タンカー乗っ取り 翌日に解放】
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『ロシア通信社ノーボスチ』情報グラフィックより。
2012年5月7日配信
【乗っ取られたタンカー「モスクワ大学」の突入解放作戦】

この時のロシア海軍海賊対処部隊指揮官は、第44対潜艦旅団司令官イリダル・アフメロフ1等海佐でした。
[ソマリア海賊対処部隊指揮官イリダル・アフメロフの華麗な戦歴]

タンカー「モスクワ大学」を乗っ取ろうとしたソマリア海賊は1名が射殺され、10名が拘束されました。
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しかし、拘束された10名も、ボートに乗せられて海上へ放逐され、その後、死亡しました。
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結果的に、「モスクワ大学」を襲撃したソマリア海賊は、11名全てが死亡しました。
[アデン湾における大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフの活躍を描いた映画が撮影される]


2012年11月2日から2013年4月21日まで遠距離航海を行ない、2度目のアデン湾海賊対処任務に就きました。
[ロシア太平洋艦隊アデン湾派遣部隊はウラジオストクへ戻った]

2014年3月中旬から7月初頭までインド洋への遠距離航海を行ない、この間に3度目のアデン湾海賊対処任務を遂行しました。
[ロシア太平洋艦隊インド洋遠征(2014年3月-7月)]


2015年10月26日に宗谷海峡を東進し、11月16日に同海峡を西進したのを最後に、洋上での活動は見られなくなりました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2015年10月26日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2015年11月16日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】


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2016年春からウラジオストク艦船修理工場『ダーリザヴォート』で近代化改装工事が始まりました。

「マルシャル・シャーポシニコフ」は、近代化改装により対艦ミサイル「ウラン」を装備します。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフは近代化改装によりウラン対艦ミサイルを装備する]

この他、有翼ミサイル「カリブル」垂直発射機3S-14も装備されるようです。
ブログ『BMPD』より
2017年8月19日配信
【大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」の近代化で2基の汎用垂直発射装置3S-14モジュールが設置される】

6隻のプロジェクト1155大型対潜艦が、2022年までに近代化改装を行ないます。
[ロシア海軍のプロジェクト1155大型対潜艦(ウダロイ型)5隻は2022年までに近代化改装される]


現地時間2018年2月16日10時4分(モスクワ時間で3時4分)、『ダーリザヴォート』で修理中の「マルシャル・シャーポシニコフ」で火災が発生しました。
『タス通信』より
2018年2月16日4時29分配信
【ウラジオストク港で太平洋艦隊の大型対潜艦が燃え出した】
現地時間10時10分には11台の消防車と約50名の消防隊員が現場に到着し、消火作業が始まりました。
10時30分には艦に乗っていた106名が避難しました。

モスクワ時間で6時頃までに火災は鎮火しました。
『タス通信』より
2018年2月16日6時6分配信
【ウラジオストクにおける太平洋艦隊の軍艦「マルシャル・シャーポシニコフ」の火災は消し止められた】

火災の原因は、溶接作業中に木製の足場へ引火した事によるもののようです。
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