ロシア海軍の為のブヤン-M小型ロケット艦ナロ・フォミンスクは起工された

『タス通信』より
2018年2月23日12時33分配信
【タタールスタンでロシア連邦海軍の為の小型ロケット艦「ナロ・フォミンスク」が起工された】
カザン、2月23日/タス通信
ロシア海軍の為のプロジェクト21631小型ロケット艦「ナロ・フォミンスク」は、金曜日・祖国防衛者の日に、タタールスタンの『ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場』で起工された。
『タス通信』特派員は現地より報告した。
「一度に2つの祭日を共にする機会に、感謝の意を表したいと思います。
ナロ・フォミンスクと命名された11番目のプロジェクト21631小型ロケット艦は起工されました。
我々の艦は、その高い運用特性、戦闘能力を証明しており、現在、カスピ小艦隊と黒海艦隊で就航中です」
ロシア連邦国防省管理局長(艦船及び海洋兵器の国家防衛発注保障担当)パーヴェル・ペチコフスキーは話した。
「ナロ・フォミンスク」は、合計12隻から成るプロジェクト21631艦の最新である。
「小さな排水量に、それは複合体カリブルを装備しています。
これは長射程有翼ミサイルであり、シリアにおける対テロ作戦中に、その高い効率性を示しました」
ペチコフスキーは説明した。
艦の開発者は、『ゼレノドリスク計画設計局』である。
プロジェクト21631小型ロケット艦は、2010年からロシア連邦海軍の為に工場で建造されている河川-海クラスの多目的艦であり、現代的な外観の砲、ミサイル、対水中工作、高射、電波工学兵装を装備する。
同プロジェクト艦の用途は、国家経済圏の保護と防護である。
現在、5隻の同プロジェクト艦~トップ艦「グラード・スヴィヤージスク」と生産艦「ウグリーチ」、「ヴェリキー・ウスチュグ」、「ゼリョヌイ・ドル」、「セルプホフ」が、ロシア海軍で勤務に就いている。
今日において、『ゼレノドリスク工場』の造船台では、更に5隻の同プロジェクト艦~「ヴイシニー・ヴォロチョーク」、「オレホヴォ・ズエヴォ」、「イングシェチア」「グライヴォロン」「グラード」の建造が進められている。
『ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場』は、ロシアの大規模かつ戦略的に重要な造船企業の1つである。
120年にわたる業務で、工場は1500隻以上の海洋及び河川艦、様々なクラス及び用途の船を建造した。

[新世代小型ロケット艦「ブヤン-M」]
プロジェクト21631「ブヤン-M」小型ロケット艦は、既に11隻が起工され、この内の5隻がロシア海軍へ引き渡されています。
全てロシア内陸部ゼレノドリスクの『A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』で建造されています。


[小型ロケット艦プロジェクト21631「ブヤン-M」]
建造番号631「グラード・スヴィヤージスク」Град Свияжск
2010年8月27日起工/2013年3月9日進水/2014年7月27日就役
カスピ小艦隊へ配備
建造番号632「ウグリーチ」Углич
2011年7月22日起工/2013年4月10日進水/2014年7月27日就役
カスピ小艦隊へ配備
建造番号633「ヴェリキー・ウスチュグ」Великий Устюг
2011年8月27日起工/2014年5月21日進水/2014年11月19日就役
カスピ小艦隊へ配備
建造番号634「ゼリョヌイ・ドル」Зелёный Дол
2012年8月29日起工/2015年4月2日進水/2015年12月12日就役
黒海艦隊へ配備/2016年10月にバルト艦隊へ転属
建造番号635「セルプホフ」Серпухов
2013年1月25日起工/2015年4月3日進水/2015年12月12日就役
黒海艦隊へ配備/2016年10月にバルト艦隊へ転属
建造番号636「ヴイシニー・ヴォロチョーク」Вышний Волочек
2013年8月29日起工/2016年8月22日進水/2018年春就役予定
黒海艦隊へ配備予定
建造番号637「オレホヴォ・ズエヴォ」Орехово-Зуево
2014年5月29日起工/2019年就役予定
黒海艦隊へ配備予定
建造番号638「イングシェチア」Ингушетия
2014年8月29日起工/2018年就役予定
黒海艦隊へ配備予定
建造番号639「グライヴォロン」Грайворон
2015年4月10日起工/2020年就役予定
建造番号640「グラード」Град
2017年4月24日起工/2020年就役予定
建造番号641「ナロ・フォミンスク」Наро-Фоминск
2018年2月23日起工/2021年就役予定
現在の所、プロジェクト21631は12番艦までの建造が計画されています。
[ロシア海軍の為のブヤン-M小型ロケット艦3隻(10-12番艦)の建造契約が締結された]
[ロシア海軍の為のプロジェクト21631小型ロケット艦の10番艦グラードは起工された]
プロジェクト21631の主要兵装は、有翼ミサイル複合体「カリブル」です。
「カリブル」には、対艦攻撃型(最大射程375km)と対地攻撃型(最大射程2500km)が有ります。

[巡航ミサイル「カリブル」対地攻撃型は2500kmの最大射程を有する]
[ロシア海軍は2017年4月~6月に60基の巡航ミサイル"カリブル"を受領した]
従来の小型ロケット艦は対艦攻撃のみに特化していましたが、「ブヤン-M」は対地攻撃用の有翼ミサイルを搭載する事により、地上への戦力投射にも使用できるようになりました。
2015年10月7日、カスピ小艦隊の「ブヤン-M」3隻(「グラード・スヴィヤージスク」、「ウグリーチ」、「ヴェリキー・ウスチュグ」)は、カスピ海からシリアのISIL(イラク・レバントのイスラム国)拠点へ有翼ミサイル「カリブル」を発射しています。
[ロシア海軍カスピ小艦隊の4隻の艦はシリアへ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
[ロシア海軍は巡航ミサイルでシリアのISIL(イラクとレバントのイスラム国)拠点を攻撃した]
[ロシア連邦軍参謀本部作戦管理総局長はロシア海軍によるシリアのISIL(イラクとレバントのイスラム国)拠点攻撃について語った]
カスピ小艦隊の「ブヤン-M」3隻は、11月21日にも「カリブル」による攻撃を行なっています。
[ロシア海軍カスピ小艦隊は再びシリアのISIL(シリアとレバントのイスラム国)拠点へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
2016年8月19日には、黒海艦隊の「ブヤン-M」2隻が地中海東部(シリア沖)からシリア領内のテロ組織「アル=ヌスラ戦線」の施設へ有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドルとセルプホフはシリアのアル=ヌスラ戦線を巡航ミサイル"カリブル"で攻撃した]
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