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ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはナヒーモフ勲章を授与された



『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2018年2月27日6時0分配信
【太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」は勲章海軍旗を掲げた】

本日、ウラジオストクで、太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」親衛勲章海軍旗掲揚式典が開催された。

全乗組員の前で、同艦へナヒーモフ勲章を授与するロシア連邦大統領令が読み上げられ、その後、十字印と親衛リボンへ国家表彰の肖像を乗せた親衛旗が巡洋艦の旗竿へ掲げられた。
特に記念すべき出来事として、艦へ満艦飾旗が掲げられた。
式典では更に、親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」へ、勲章と勲章リボンを付けた戦闘旗が広げられた。

親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」は、ナヒーモフ勲章を授与されたロシア海軍で第3の艦である。
以前、北方艦隊原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」の乗組員が、同様の国家表彰を受けた。

[参照]
巡洋艦
は、1979年7月31日に『61コムーナ記念』造船工場ロケット巡洋艦「チェルヴォナ・ウクライナ」として起工された。

1982年7月27日に進水した。

1990年1月7日、巡洋艦ソヴィエト社会主義共和国連邦海軍旗が掲揚された。

1990年9月~11月、巡洋艦セヴァストーポリ港からペトロパブロフスク・カムチャツキー港への艦隊間移動を行なった。

1996年2月9日、ロケット巡洋艦「チェルヴォナ・ウクライナ」は、海軍総司令官令により、親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」へ改名された。

勤務中に巡洋艦は、様々な訓練において何度も艦隊で最高の艦と認定された。
巡洋艦は数十回の戦闘勤務と国際海軍演習を行なった。
2013年、「ワリャーグ」は長期に渡り地中海ロシア海軍常設艦船連合部隊の一員として任務を遂行した。

艦長はアレクセイ・ウリャネンコ親衛1等海佐である。



ロシア太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」(011、1990年1月7日就役)は、2017年4月1日から6月14日まで東南アジアへの遠洋航海を行ないました。
[親衛ロケット巡洋艦ワリャーグ東南アジア遠征(2017年4月-6月)]

帰港後、6月末から7月初頭に掛けてオホーツク海で演習を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊主力水上部隊は対空戦闘演習を行なった]

2017年9月下旬、日本海及びオホーツク海で実施された中国海軍との合同演習『海洋協同-2017』(第2段階)へ参加しました。
[ロシア-中国海軍合同演習『海洋協同-2017』(2017年7月、9月)]

合同演習が終わった後もオホーツク海に滞在し、10月9日には、原子力水中巡洋艦「トムスク」と共に海上目標への有翼ミサイル発射訓練を行ないました。
(「ワリャーグ」対艦ミサイル「ヴルカーン」「トムスク」対艦ミサイル「グラニート」を発射)

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年10月9日3時47分配信
【巡洋艦「ワリャーグ」及び潜水艦「トムスク」は水上標的への有翼ミサイル射撃を実施した】

10月12日には大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」と共に対水上及び対空砲撃訓練を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年10月12日6時7分配信
【太平洋艦隊の艦は水上及び空中標的への砲射撃を実施した】


10月14日にラペルーズ海峡を西へ通過し、その後、ウラジオストクへ帰港しました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2017年10月16日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

2018年2月2日には太平洋艦隊大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」の演習の「相手役」を務めています。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフは艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグと共に演習を実施した]


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ナヒーモフ勲章ソ連邦時代の1944年に制定されたものですが、ソ連邦解体後にはロシア連邦へ受け継がれることになり、2010年にロシア連邦の国家勲章として改めて制定されました。

2015年12月29日、ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ上級大将は、「ワリャーグ」ナヒーモフ勲章が授与されると発表しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはナヒーモフ勲章を授与される]

それから2年以上経った2018年2月23日の「祖国防衛者の日」クレムリン宮殿で開催された国家表彰授与式において、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンは、「ワリャーグ」へ正式にナヒーモフ勲章を授与しました。

『タス通信』より
2018年2月23日14時24分配信
【プーチンは祖国防衛者の日に国家表彰を授与した】
同日、北方艦隊重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」にはウシャコーフ勲章が授与されています。

それから4日後の2月27日、ウラジオストクに停泊している「ワリャーグ」で、新たに授与されたナヒーモフ勲章付き親衛海軍旗の初掲揚式典が開催されました。


記事中で触れられていますが、「ワリャーグ」の他に、北方艦隊重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」黒海艦隊親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」ナヒーモフ勲章を授与しています。

重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は、2012年7月28日にナヒーモフ勲章の授与が発表され、翌2013年1月10日、ウラジーミル・プーチン大統領が同艦を訪れてナヒーモフ勲章授与式が開催されました。
[プーチン大統領は北方艦隊基地を訪問する]


親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」は、2016年7月22日にロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ上級大将が同艦を訪れ、ナヒーモフ勲章授与式が開催されました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワはナヒーモフ勲章を授与された]



ナヒーモフ勲章を授与された3隻の巡洋艦は、何れも遠洋航海を何度も行っていますが(例えば「ピョートル・ヴェリキー」「モスクワ」は2010年春に極東へ派遣された)「ワリャーグ」の場合、特に2度に渡り地中海東部へ派遣されています。

1度目は2013年11月初頭から2014年1月初頭頃まで地中海東部に滞在しました。
(2013年8月末出港・2014年1月25日帰港)
[ロケット巡洋艦ワリャーグ地中海遠征(2013年8月-2014年1月) ]

2度目は2016年1月初頭から5月初頭頃まで地中海東部に滞在しています。
(2015年11月2日出港・2016年7月18日帰港)
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは長期航海を終えてウラジオストクへ帰港した]
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