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ロシア海軍の練習艦ペレコプは士官候補生の遠洋実習航海へ出発した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2018年3月1日8時47分配信
【バルト艦隊の練習艦「ペレコプ」は初めてユーラシア周囲の航海を行なう】

本日、練習艦「ペレコプ」クロンシュタットから航海士の航海へ出発した。
その最中には約22000海里(41000km以上)の距離の走破が待ち受けており、乗組員は4つの大洋へ行き、初めて北海航路を通過する。

全航海時に乗組員は、艦上へサンクトペテルブルクの2つの学校、ウラジオストク及びバルト海軍大学の500名以上の生徒を受け入れ、1ヶ所の港から他へ移動を行なう際、定期的に将来の海軍士官を入れ替える。

更に練習艦は、外国及びロシアの港へ8回の業務寄港を行なう。

海上航海中、生徒には航海士規則の実習、様々な条件及び複雑な事情下での艦の制御技量の向上、航海士官の当直義務の並行実施が待ち受けている。

この他、艦に備え付けられた最新の練習用シミュレーター「レゲリ」による生徒の一連の訓練が実施される。
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研修完了後、将来の士官は艦上で専門性及び様々な海洋規律の試験へ移行する。



プロジェクト877練習艦は、ポーランドグダニスク造船所で3隻が建造されましたが、既に1隻が除籍されています。

[プロジェクト877練習艦]
「スモーリヌイ」
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1974年4月23日起工/1976年1月8日進水/1976年6月30日就役

「ペレコプ」
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1976年4月24日起工/1976年12月11日進水/1977年9月30日就役

「ハサン」
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1977年5月30日起工/1978年1月31日進水/1978年12月28日就役
1998年5月31日除籍、解体


現在は「スモーリヌイ」「ペレコプ」の2隻がバルト艦隊に所属し、クロンシュタット港に駐留しています。


「スモーリヌイ」(300)は、2014年には「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の乗員を乗せてフランスサンナゼールへ行き、同地で宿泊艦として使われた後、同年末にクロンシュタットへ戻りました
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2015年にはアンゴラ共和国ルアンダを訪れました。
2016年には地中海及び黒海(セヴァストーポリ)への遠洋実習航海を行ないました。


遠洋実習航海から戻った後はクロンシュタットでオーバーホールが行なわれていたようです。
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「ペレコプ」(310)は、2013年8月から2016年11月までブルガリアヴァルナの艦船修理工場で大規模なオーバーホールを行ないました。
(ソヴィエト連邦時代のブルガリアの債務返還の一環として)
復帰後、2017年には地中海、黒海(セヴァストーポリ)までの遠洋実習航海を行ない、同年8月にギリシャピレウス、9月にはポルトガルリスボンを訪れました。



このように、最近では、プロジェクト877練習艦2隻が毎年交互に遠洋実習航海を行なっていましたが、今年(2018年)には、2隻とも実習航海を行ないます。
[ロシア海軍の練習艦スモーリヌイとペレコプは2018年に1000名以上の生徒の遠洋実習航海を行なう]

今年、最初に遠洋実習航海を行なうのは「ペレコプ」となり、これまでの地中海黒海(セヴァストーポリ)だけではなく、北極航路、更には極東方面(ウラジオストク)まで行くようです。
[ロシア海軍の練習艦ペレコプは北極海及び極東への遠洋実習航海を準備する]
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そして2018年3月1日、「ペレコプ」クロンシュタット港を抜錨し、遠洋実習航海へと出発しました。
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