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ポンプジェット潜水艦アルローサは黒海へ戻る

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より。
ロシア連邦軍南方軍管区広報サービス発表
2012年8月21日14時58分配信
【黒海艦隊のディーゼル潜水艦「アルローサ」はクロンシュタットからセヴァストーポリへの移動を実行する】

アントン・ザイツェフ2等海佐が艦長を務める黒海艦隊ディーゼル潜水艦「アルローサ」は、クロンシュタットから定置港セヴァストーポリへの移動を実行する。

昨年5月~6月、「アルローサ」は、黒海艦隊の救助船支隊の一員としてスペインカルタヘナ港への航海を実施し、遭難した潜水艦乗組員の捜索救助の為の国際演習「ボールド・モナーク-2011」に初めて参加した。
その後、計画修理の為、クロンシュタットへ移動した。

大洋ゾーンにおいて、潜水艦にはバルト艦隊救助曳船SB-921が随伴する。
しかし、9月上旬にスペインセウタ港で、救助曳船はバルト艦隊から黒海艦隊「シャフテル」に交代する。
セヴァストーポリへの「アルローサ」到着は、9月後半になるだろう。

ディーゼル潜水艦「アルローサ」は、1988年5月7日に造船工場「クラースノエ・ソルモーヴォ」の船台で起工された。
それは、試験プロジェクト877Vにより建造された。

1989年11月、潜水艦は内陸水路で黒海へ移動し、海軍旗を掲揚した。
2004年1月、ロシア海軍総司令官により、潜水艦は「アルローサ」と命名された。

1997年以降、潜水艦の乗組員は、5回に渡り魚雷発射で海軍総司令官から表彰を受けた。


[ポンプジェット潜水艦アルローサ(旧ブログ)]
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潜水艦「アルローサ」は、ジャッキー・チェン主演の映画「First Strike」(ファイナル・プロジェクト)に登場しています。

0:45から登場する潜水艦がB-871(アルローサ)です。

この映画が撮影された1995年頃には、まだ「アルローサ」と命名されていません。

記事中で触れられているように、潜水艦「アルローサ」は、1997年以降、5回に渡り海軍総司令官から表彰されています。
5度目の表彰は、2007年12月でした。
[ポンプジェット実験艦B-871「アルローサ」近況(イタル・タス)]

潜水艦「アルローサ」は、2011年6月にスペインでの国際演習に参加した後、バルト海クロンシュタットへ回航され、オーバーホールが行なわれました。

今年7月29日のロシア海軍記念日には、バルチースク軍港の観艦式に参加しました。
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そして今回、母港の黒海沿岸セヴァストーポリへ戻る事になりました。

「アルローサ」には、ジブラルタル海峡までバルト艦隊救助曳船SB-921が随伴します。
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地中海に入った後は、黒海艦隊救助曳船「シャフテル」と交代します。
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この2隻は同型船(プロジェクト712海洋救助曳船シルヴァ級)です。


ロシア黒海艦隊には、2隻のディーゼル電気推進潜水艦B-871「アルローサ」B-380「シヴャトイ・クニャージ・ゲオルギー」が在籍していますが、B-380は稼働状態に在りません。
[最後のタンゴ級潜水艦B-380近影(2012年1月)]

この為、黒海艦隊向けのプロジェクト06363潜水艦が6隻建造されます。
[プロジェクト06363(改キロ級)潜水艦]
3隻目のB-262「スタールイ・オスコル」は2012年8月17日に起工されました。
[プロジェクト06363潜水艦スタールイ・オスコルは起工された]

6隻のプロジェクト06363潜水艦は2016年末までに就役し、「アルローサ」と共に黒海艦隊の潜水艦旅団を編成します。
[ロシア黒海艦隊は2017年に7隻の潜水艦を有する]
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