ロシア海軍太平洋艦隊はクリル諸島(千島列島)マトゥア島(松輪島)の飛行場を運用する
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2018年3月5日8時0分配信
【太平洋艦隊はクリル諸島のマトゥア島の飛行場を護る】
モスクワ、3月5日-ロシア通信社ノーボスチ
クリル群島のマトゥア島の軍用飛行場は、軽軍用輸送機とヘリコプターの使用が可能であり、太平洋艦隊部隊により防護、運用される。
太平洋艦隊司令官セルゲイ・アヴァキャンツ大将は伝えた。
「現時点で、マトゥア島に配置されている軍用飛行場は、軽軍用輸送機とヘリコプターの使用が可能であります。
飛行場を機能させる為、然るべきインフラストラクチュアが作成され、太平洋艦隊部隊により保護され、運用されます。
全ての必要な要員は確保されております」
アヴァキャンツは、ロシア連邦軍機関紙『クラースナヤ・ズヴェズダー』のインタビューに対し、こう話した。
これは月曜日にサイトで公開された。
彼は、北東軍兵力集団は艦隊の重要な構成要素であり、今日において、発達したインフラストラクチュアを有する大規模な有力グループの連合であり、カムチャツカ半島のみならず、クリル群島へも配置されている事を指摘した。
「グループは、現代の課題に対応した計画を完全に果たしています。
我々は戦闘艦構成の更新のみならず、この地域における課題の解決、新たな支援船、沿岸部隊の車両の運用へ大いなる注意を払っております。
我々は積極的に基地の資材を充実させ、生産能力の修復の展開、正面埠頭に関する導入を進めております」
提督は確認した。
彼によると、太平洋艦隊司令部は、北東で勤務に就いている部隊への契約軍人の補充に努力している。
「これは、組織的生活の勤務条件の作成のアプローチに沿って必要です。
従いまして、クリル群島の以前からの将兵の2つの現代的な宿舎への引継ぎの為のものではありません。
各居住ブロックは、衛星回線テレビへの接続に至るまで、居住の為に必要なもの全てが完全に揃っております。
更に、スポーツ、食事に使うための部屋の設備が有ります。
宿舎は、気候条件及び地震の起こる場所を考慮して建設されております」
アヴァキャンツは付け加えた。
ロシア連邦軍機関紙『クラースナヤ・ズヴェズダー』より
2018年3月5日0時2分配信
【セルゲイ・アヴァキャンツ大将:それが戦闘準備態勢に関連しているのならば、我々にとって2流の課題では無い】
ロシア太平洋艦隊司令官セルゲイ・アヴァキャンツ大将へのインタビュー記事。

現在、クリル諸島(日本側呼称・千島列島)には、ロシア海軍の沿岸ミサイル部隊は駐留していますが、ロシア海軍の「軍港」は存在せず、艦船も駐留していません。
2016年3月下旬、ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ上級大将は、クリル諸島にロシア海軍の「軍港」が造られる可能性に初めて言及し、クリル諸島へ太平洋艦隊の調査部隊を派遣すると述べました。
[クリル諸島にロシア海軍太平洋艦隊の基地が建設されるかもしれない]
2016年5月7日、大型揚陸艦「アドミラル・ネヴェリスコイ」とサルベージ船KIL-168など6隻で構成され、太平洋艦隊副司令官アレクサンドル・リャブヒン中将が指揮する調査部隊はウラジオストクを出航し、5月14日にクリル諸島中部のマトゥア島へ到着しました。
以後、マトゥア島へ太平洋艦隊の基地を建設する可能性についての調査が行なわれました。
[クリル諸島のマトゥア島にロシア海軍太平洋艦隊の基地が建設される?]
マトゥア島には太平洋戦争中に旧日本海軍が建設した飛行場跡(3本の滑走路)が残されており、その復旧の可能性についても調査が進められました。
[クリル諸島のマトゥア島でロシア海軍太平洋艦隊の基地建設の為の調査が進められている]
2016年5月末からはヘリコプター発着の為のマトゥア島飛行場の復旧作業が始まりました。
この他、大型揚陸艦が海岸へ貨物を荷揚する為の海岸の整備も行われました。
[ロシア海軍太平洋艦隊はクリル諸島(千島列島)マトゥア島(松輪島)の旧日本軍飛行場を再建する]
これと並行して旧日本軍の地下施設(掩体壕など)の本格的な調査(重機による掘削)も行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊はクリル諸島(千島列島)マトゥア島(松輪島)の旧日本軍地下施設を調査する]
[ロシア海軍太平洋艦隊はクリル諸島(千島列島)マトゥア島(松輪島)の旧日本軍地下施設の調査を続ける]
2016年6月下旬には、ドヴォイナヤ湾で旧日本海軍の零式艦上戦闘機(ゼロ戦)が発見されました。
[クリル諸島(千島列島)のマトゥア島(松輪島)で旧日本海軍の零式艦上戦闘機(ゼロ戦)が発見された]
2016年6月末までにマトゥア島の調査は全て完了し、調査隊は一旦撤収しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊はクリル諸島(千島列島)マトゥア島(松輪島)の調査を全て完了した]
2017年にはマトゥア島の第2次調査が実施される事になりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊は2017年6月~9月にクリル諸島(千島列島)マトゥア島(松輪島)の調査を行なう]
2017年5月30日、第2次マトゥア島調査隊を乗せた太平洋艦隊艦船支隊はウラジオストクを出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のクリル諸島(千島列島)マトゥア島(松輪島)調査部隊はウラジオストクから出航した]
6月7日、太平洋艦隊艦船支隊はマトゥア島へ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のクリル諸島(千島列島)マトゥア島(松輪島)調査部隊は現地に到着した]
更に、最新鋭の潜水艦救助船「イーゴリ・ベロウソフ」(2015年12月25日就役)が派遣され、マトゥア島沖の海底で発見された潜水艦(1944年6月1日に撃沈されたアメリカ海軍の潜水艦「へリング」)の調査が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新鋭救助船イーゴリ・ベロウソフはクリル諸島(千島列島)のマトゥア島(松輪島)沖で沈没した潜水艦を調査する]
マトゥア島の第2次調査は9月初頭に完了し、9月7日には現地の設備や人員を収容する為の艦船部隊がマトゥア島へ向かいました。
[ロシア海軍太平洋艦隊は2017年度のクリル諸島(千島列島)マトゥア島(松輪島)の調査を完了した]

現在、マトゥア島の飛行場は軽輸送機とヘリコプターの発着が可能であり、太平洋艦隊により運用されています。
将来的には、より大型の航空機の発着が可能になるでしょう。
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