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遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプは北海へ入った

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2018年3月5日15時43分配信
【バルト艦隊の練習艦「ペレコプ」は北海へ出た】

バルト艦隊練習艦「ペレコプ」スカンジナビア海峡を通過し、北海へ出た。

海上移動中、艦上では士官と専門の航海士が当直に就き、「狭い場所」を通航する練習を行なった。

海峡を通過する際に士官の当直義務及び航海士乗組員の当直を繰り返し行なう事により、生徒は貴重な経験を得る。
この海域は船舶航行の集中ゾーンであり、専門規定及び海図に従い航行する。

この海域の特徴は、大量の浅い海域、狭い海域、水路が存在する事にあり、通過時には艦の乗組員の特別な注意と専門性が必要となる。

艦は3月1日に新たな練習航海へ出発した。
それは500名以上の生徒が参加する。

航海士の航海中に練習艦「ペレコプ」は4つの大洋へ行き、同艦の歴史上初めて北海航路を通過する。

艦には半年以上に渡る航海と、約22000海里(41000km以上)の距離の走破が待ち受けている。

航海プログラムにおいて外国及びロシアの港へ8回の業務寄港を行ない、更には太平洋国際演習へ参加する。



プロジェクト877練習艦は、ポーランドグダニスク造船所で3隻が建造されましたが、既に1隻が除籍されています。

[プロジェクト877練習艦]
「スモーリヌイ」
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1974年4月23日起工/1976年1月8日進水/1976年6月30日就役

「ペレコプ」
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1976年4月24日起工/1976年12月11日進水/1977年9月30日就役

「ハサン」
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1977年5月30日起工/1978年1月31日進水/1978年12月28日就役
1998年5月31日除籍、解体


現在は「スモーリヌイ」「ペレコプ」の2隻がバルト艦隊に所属し、クロンシュタット港に駐留しています。


「スモーリヌイ」(300)は、2014年には「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の乗員を乗せてフランスサンナゼールへ行き、同地で宿泊艦として使われた後、同年末にクロンシュタットへ戻りました
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2015年にはアンゴラ共和国ルアンダを訪れました。
2016年には地中海及び黒海(セヴァストーポリ)への遠洋実習航海を行ないました。


遠洋実習航海から戻った後はクロンシュタットでオーバーホールが行なわれていたようです。
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「ペレコプ」(310)は、2013年8月から2016年11月までブルガリアヴァルナの艦船修理工場で大規模なオーバーホールを行ないました。
(ソヴィエト連邦時代のブルガリアの債務返還の一環として)
復帰後、2017年には地中海、黒海(セヴァストーポリ)までの遠洋実習航海を行ない、同年8月にギリシャピレウス、9月にはポルトガルリスボンを訪れました。



このように、最近では、プロジェクト877練習艦2隻が毎年交互に遠洋実習航海を行なっていましたが、今年(2018年)には、2隻とも実習航海を行ないます。
[ロシア海軍の練習艦スモーリヌイとペレコプは2018年に1000名以上の生徒の遠洋実習航海を行なう]

今年、最初に遠洋実習航海を行なうのは「ペレコプ」となり、これまでの地中海黒海(セヴァストーポリ)だけではなく、北極航路、更には極東方面(ウラジオストク)まで行くようです。
[ロシア海軍の練習艦ペレコプは北極海及び極東への遠洋実習航海を準備する]
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2018年3月1日、「ペレコプ」クロンシュタット港を抜錨し、遠洋実習航海へと出発しました。
[ロシア海軍の練習艦ペレコプは士官候補生の遠洋実習航海へ出発した]

3月5日には北海へ入りました。
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