ロシア海軍黒海艦隊の警備艦プイトリーヴイは地中海東部へ行く
- カテゴリ:地中海情勢(2018年)

『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年3月14日14時50分配信
【今週に3隻のロシア海軍の軍艦が地中海へ入った】
警備艦「プイトリーヴイ」は、3月14日・水曜日にボスポラス及びダーダネルス海峡を地中海エリアへと通過した。
『インタファクス』は、黒海海峡を移動する艦船を観察しているイスタンブールのインターネット情報リソースを引用して報じた。
今週初め、既に3隻のロシア戦闘艦が地中海へ入っている。
3月12日・月曜日には、同海域へ黒海海峡から大型揚陸艦「ミンスク」が到着し、火曜日には、有翼ミサイル「カリブル」を装備するフリゲート「アドミラル・エッセン」が同じコースを辿った。
現在、地中海のロシア海軍常設作戦連合部隊は、約15隻の艦及び補助船を有している。
「プイトリーヴイ」は、プロジェクト1135M警備艦である。
艦は1979年6月27日にカリーニングラードの造船工場『ヤンターリ』で起工された。
1981年4月16日に進水し、1982年2月9日に海軍へ加わった。
「プイトリーヴイ」の全長は123メートル、排水量は3400トン、32ノットの速力を発揮する。
兵装として警備艦には、4基のミサイル複合体「ラストルブ」発射装置、2基の高射ミサイル複合体「オサー」2連装発射装置、2基の100mm砲AK-100、2基の4連装533mm魚雷発射管、2基の反応爆雷装置RBU-6000が設置されている。
プロジェクト1135M(クリヴァクII級)警備艦「プイトリーヴイ」は、1979年6月27日にカリーニングラードの「ヤンターリ」造船所で起工され、1981年4月16日に進水、1981年11月30日に海軍へ納入され、1982年2月9日に黒海艦隊へ編入されました。
「プイトリーヴイ」は、計32隻が建造されたプロジェクト1135/1135M(クリヴァクI/II級)の最終艦です。

就役後は一貫して黒海艦隊で行動し、ソ連邦解体後も現役に留まって活動を続けていました。
2014年5月から2015年2月までセヴァストーポリの工場でオーバーホールが行なわれました。
2015年5月18日にセヴァストーポリを出航し、数年ぶりに地中海へ向かいました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦プイトリーヴイは地中海へ向かった]
2015年6月下旬には大西洋へ行き、アンゴラと赤道ギニアを訪問した後、8月に地中海へ戻りました。
[ロシア黒海艦隊大西洋遠征(2015年6月-8月)]
その後も地中海東部に滞在し、2015年10月初頭にはシリア沖で演習を実施しました。
[ロシア海軍は地中海で演習を実施した]
2015年10月上旬にセヴァストーポリへ帰港しました。
2016年5月下旬にセヴァストーポリを出航して地中海へ行き、7月初頭には帰港しています。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦プイトリーヴイは地中海東部へ行く]
2016年8月初頭に再びセヴァストーポリを出航して地中海へ入り、11月下旬まで滞在し、11月27日午前に帰投しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦プイトリーヴイは地中海東部からセヴァストーポリへ帰投した]
帰投後はセヴァストーポリで艦のメンテナンスを行なっていたようです。

2017年7月21日にセヴァストーポリを出航し、7月22日にはボスポラス海峡とダーダネルス海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦プイトリーヴイは地中海東部(シリア沖)へ向かった]
7月30日の「ロシア海軍の日」には、シリアのタルトゥース港で挙行された観艦式へ参加しました。
タルトゥースの観艦式には、潜水艦「クラスノダール」、救助曳船SB-739、掃海艦「ワレンチン・ピクリ」、偵察艦「ワシーリー・タチシチェフ」、警備艦「プイトリーヴイ」、フリゲート「アドミラル・エッセン」、サルベージ船KIL-158が参加しました。
この他、査閲艦艇として哨戒艇「ユナルメーツ・クルイマ」も参加しました。
8月3日に地中海を離れてボスポラス海峡を北上し、8月4日にセヴァストーポリへ帰投しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦プイトリーヴイは地中海を去った]
8月31日には砲撃及び高射ミサイル発射訓練を実施しました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2017年8月31日11時40分配信
【軍艦「プイトリーヴイ」は黒海で演習を実施した】
9月11日頃にセヴァストーポリを出航し、9月12日にボスポラス海峡を南下して地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦プイトリーヴイは地中海へ入った]
11月14日にはボスポラス海峡を北上して黒海へ入り、その後、セヴァストーポリへ帰投しました。
その後は、黒海で行動するアメリカ海軍やブリテン海軍などの軍艦を監視していました。

2018年2月下旬にはフリゲート「アドミラル・エッセン」(プロジェクト11356R)、警備艦「スメトリーヴイ」(プロジェクト61)と共に演習を実施しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2018年2月19日14時41分配信
フリゲート「アドミラル・エッセン」、警備艦「プイトリーヴイ」と「スメトリーヴイ」は演習を実施する為に黒海へ出た】
そして2018年3月14日、ボスポラス海峡を南下して地中海へ入りました。
現在、地中海東部には、以下の艦船を含めた約15隻のロシア海軍艦船が滞在しています。
フリゲート「アドミラル・エッセン」(黒海艦隊):2018年3月13日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
警備艦「プイトリーヴイ」(黒海艦隊):2018年3月14日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」(黒海艦隊):2017年9月初頭から地中海東部に滞在
潜水艦「コルピノ」(黒海艦隊):2017年9月初頭から地中海東部に滞在
海洋掃海艦「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」(黒海艦隊):2018年2月21日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
中型偵察艦「エクヴァトル」(黒海艦隊):2018年2月6日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
大型揚陸艦「オルスク」(黒海艦隊):2018年3月5日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
大型揚陸艦「ミンスク」(バルト艦隊):2018年3月12日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」(黒海艦隊):2018年1月29日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
救助曳船SB-729(黒海艦隊):2018年2月21日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
工作船PM-138(黒海艦隊):2018年3月8日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
なお、2017年12月初頭から地中海東部に滞在していたフリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、3月13日頃にスエズ運河を通過して紅海へ行ったようです。
【Yoruk Isik氏の2018年3月14日0時53分のツイート】
「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、紅海で実施されるフランス海軍とエジプト海軍の合同演習を監視するようです。
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