第2のラーダ級潜水艦クロンシュタットは2019年に進水し、2020年にロシア海軍へ引き渡される
- カテゴリ:プロジェクト677ラーダ潜水艦




『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2018年3月21日13時45分配信
【ディーゼルエレクトリック潜水艦「クロンシュタット」の(ロシア)海軍への引き渡しは2020年になる-『アドミラルティ造船所』】
クビンカ(モスクワ州)、3月21日、インタファクス-AVN
ディーゼルエレクトリック潜水艦「クロンシュタット」は2019年に進水し、2002年に海軍へ引き渡す。
『アドミラルティ造船所』総取締役アレクセイ・ブザコフは報道陣へ伝えた。
「協業は、今年の内に行なえる可能性は無いと申し上げます。
協業がやり遂げたのならば、別の解決法が有るでしょう」
彼は質問に答え、こう話した。
アレクセイ・ブザコフによると、潜水艦は2020年に海軍へ引き渡される。
「締結された契約では、(20)20年です。
実際に受け入れられるかどうかは、供給と協業に依るでしょう」
彼は話した。
以前、『アドミラルティ造船所』は、プロジェクト677(ラーダ)潜水艦「クロンシュタット」を2018年に進水させる予定だった。
プロジェクト677ディーゼルエレクトリック潜水艦は、敵の潜水艦、水上艦、船、沿岸施設の破壊、更には機雷源の敷設、偵察-破壊工作グループの上陸と受け入れの為に意図されている。
プロジェクト「ラーダ」潜水艦の排水量は1800トン、騒音レベルは非常に低い。
それは21ノットの速力の発揮が可能であり、深度350メートルまで潜航できる。
艦の乗組員は36名から成り、艦の兵装は、魚雷、ロケット魚雷、対空防衛複合体「イグラ-1M」である。

[プロジェクト677ラーダ潜水艦 ]
[新世代潜水艦ラーダ(アムール)級(旧ブログ)]
ロシア海軍の第4世代通常動力潜水艦プロジェクト677「ラーダ」1番艦B-585「サンクトペテルブルク」は1997年12月26日に起工、2004年10月28日に進水、2010年4月22日に就役しました。
しかし、「サンクトペテルブルク」就役前の洋上試験中に様々な問題点が発覚した為、2005年7月28日に起工された2番艦と2006年11月10日に起工された3番艦の建造工事は一旦凍結されました。
2012年2月初頭、当時のロシア海軍総司令官ウラジーミル・ヴィソツキー大将は、『ロシア通信社ノーボスチ』のインタビューに対し、「ラーダ」級潜水艦「サンクトペテルブルク」に対する不満を述べています。
『ロシア通信社ノーボスチ』より。
2012年2月9日配信
【ウラジーミル・ヴィソツキー提督へのインタビュー】
「ラーダ」級に関する箇所を抜粋。
インタビュアー:多くのメディアの報道で、プロジェクト677「ラーダ」ディーゼルエレクトリック潜水艦の将来に関する憶測が流れていますが・・・
ヴィソツキー:
「ラーダ」?この艦については、何か申し上げる事が有りますかね?
潜水艦「サンクトペテルブルク」の試験運用では、技術的特性が示されていません。
その理由は、非常に簡単です。
要するに、この艦の主要動力装置には、欠陥が有るのですよ。
僕達は、第二次世界大戦時の動力を有するような武器を新たに必要であるなどという頭脳は持ち合わせておりません。
何故かって?誰がそれを必要とするのでしょうか?
そして、それは同様の動作特性を有しています。
現在の形での「ラーダ」を、ロシア海軍は必要としておりません。
インタビュアー:建造中の同プロジェクト潜水艦「クロンシュタット」と「セヴァストーポリ」の今後はどうなりましょうか?
ヴィソツキー:これらの艦は、他の動力装置になると思います・・・
その後、「ラーダ」級は改設計され、2013年2月には2番艦と3番艦の建造再開が決定されました。
[ロシア国防省はラーダ級潜水艦の建造再開を正式に決定した]

2005年7月28日に起工された2番艦「クロンシュタット」は、2013年7月に建造契約が再締結され、工事が再開されています。
[ラーダ級潜水艦クロンシュタットは再建造される]
2006年に起工されていた3番艦は、2015年3月19日に「ヴェリーキエ・ルーキ」の名で改めて起工されました。
[ロシア海軍の為のラーダ級潜水艦3番艦セヴァストーポリ改めヴェリーキエ・ルーキは再起工された]
これらの同型艦は、1番艦「サンクトペテルブルク」の運用実績を踏まえて大幅に改良されています。
[ロシア海軍の新世代通常動力潜水艦ラーダ級の2番艦以降は大幅に改良される]
一方、1番艦「サンクトペテルブルク」は就役後、暫くはバルト艦隊に所属してバルト海に滞在していましたが、深海での試験(バルト海では実施できない)などを実施する為、2013年10月に北方艦隊の基地へ回航されました。
[ロシア海軍第4世代潜水艦サンクト-ペテルブルクは北方艦隊へ配備される]
[ロシア海軍のラーダ級潜水艦サンクトペテルブルクはバレンツ海で巡航ミサイルを発射した]
2番艦「クロンシュタット」のロシア海軍への引き渡しは、2020年に予定されています。
[第2のラーダ級潜水艦クロンシュタットは2020年にロシア海軍へ引き渡される]
それに先立つ「クロンシュタット」の進水は、以前は2018年に予定されていましたが、2019年に延期される事になりました。
[ロシア海軍の為の第2のラーダ級潜水艦クロンシュタットは2018年に進水する]
今回、『アドミラルティ造船所』総取締役アレクセイ・ブザコフ氏は「協業」云々と言っていますが、これは、要するに『アドミラルティ造船所』の下請け企業の事を指しています。
おそらくは、下請け企業からの機器の納入が遅れている為、今年中に「クロンシュタット」を進水させられる見込みは無いという事でしょう。
3番艦「ヴェリーキエ・ルーキ」のロシア海軍への引き渡しは、早くても2021年になります。
「クロンシュタット」と「ヴェリーキエ・ルーキ」は就役後、北方艦隊への配備が予定されています。
[ロシア海軍第4世代通常動力潜水艦ラーダ級は北方艦隊へ配備される]
今後、「ラーダ」級潜水艦は、少なくとも2隻が追加建造されます。
[ロシア海軍の為の第4世代通常動力潜水艦ラーダ級の4番艦と5番艦が建造される]
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